『鉄と日本の二千年史』の電子書籍リリースのお知らせ

2020年7月2日


鉄と日本の二千年史_特集バナーver1

 

はじめての三国志読者の皆様、こんにちは。

今回は、「はじめての三国志」より電子書籍として2020年7月4日(土)にリリースする『鉄と日本の二千年史』の告知を致します。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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沢山ある鉄より青銅器が使われた理由

 

 

普段、あまり鉄について考える事がない私達ですが、実は地球は核の部分以外はほとんど鉄で出来ています。通り過ぎる自動車も、ビルの鉄骨も、飛行機も、船も、その骨格の大半は鉄です。また21世紀も鉄器文明の中に入り、私達の文明は鉄なしには成立しないのです。

 

鼎(かなえ)

 

そんなありふれた鉄ですが、人類は鉄の文明に入る前に青銅器文明に入っています。鉄よりも希少で高価な錫と銅の合金である青銅器は、どうして鉄よりも先に使われたのでしょう?

 

鉄を実用化して覇者になるヒッタイト

七星剣

 

それは、鉄を溶かすには専用の機密性が高い炉が必要で、昔の人類には鉄を実用に耐える程に精錬するのは難しかった為です。しかし、3500年前にアナトリア半島に勃興(ぼっこう)した騎馬民族のヒッタイトが実用に耐える鉄の精錬に成功し、鉄の武器で青銅器文明の古代エジプトのような帝国を打ち破り、世界最強の帝国を築くのです。

 

 

ところが鉄の秘密を独占したヒッタイト帝国は紀元前13世紀頃には衰えて滅亡し、鉄の技術は世界へと拡大していく事になります。

 

鉄をガラパゴス的に発展させる日本

邪馬台国と魏軍の兵士

 

極東の日本には、欧州から誕生した鉄が最も遅く入ってきます。その為に、朝鮮半島からは青銅器と鉄器が同時に入り、石器の文明からいきなり鉄器文明へ進み、青銅器文明の時期が曖昧になっています。

火縄銃(鉄砲)

 

当初は伝来した技術をそのまま踏襲した日本ですが、豊富で再生能力が高い森林を使って鉄を精錬するたたら製鉄が確立すると鍛造技術が進んでいき、非常に高い硬度と柔軟さを併せ持つ日本刀のような優れた鉄製品を産み出し、その技術の延長で、16世紀の西洋科学の粋だった鉄砲の量産も可能にします。

足に鎖をつけられ、鉄の生産に従事させられた渡来人

 

一方で、朝鮮半島や中国、インドやペルシャのような土地から鉄の技術者を呼び寄せた結果、奈良の大仏のような鋳型を用いた巨大な大仏も造れるようになります。

 

ガラパゴス化のツケが幕末に炸裂

大砲が爆発して黒こげになるサムライ

 

しかし、優れた日本のたたら製鉄技術でも不得意分野がありました。それは大砲で、たたら製鉄では炉の温度が低すぎて鉄の中に気泡が残って強度が不足したのです。鉄砲なら鍛造でカバーできますが、大砲を鍛造する事は大きすぎて不可能でした。ところが、大砲が日本に伝わって本格配備される頃には、戦国時代は終結。

 

日本は制限貿易の時代に入り、その中で西洋では反射炉のような鉄鉱石も溶かせる1800度の炉も登場し、日本では鋳造できない巨大な大砲を無数に生産してきます。

黒船(ミシシッピ号)

 

この大砲を載せた船こそ、ペリーが乗ってきた黒船でした。泡を食った幕府は慌てて、たたら製鉄で大砲を鋳造しますが強度不足で暴発が頻発(ひんぱつ)。結局、青銅砲に発展的に後退する事態になります。

 

これに危機意識を抱いたのが、江川太郎左衛門のような幕末のエンジニアでした。

300年は遅れた精錬技術を取り返すために彼らが始めた事は、なんと製鉄事業ではなかったのです。

 

鉄と日本の二千年史をお楽しみに

週刊誌を楽しみにするkawauso様

 

なーんて、少し引っ張ってみましたが、知られざる日本人と鉄の歴史が分かる一冊です。きっと意外な事実に目からウロコが落ちますよ、おススメです。

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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