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この記事の目次
あ、ダメだこれ
しかし更に(味方の)呂布の策が胡シンを襲う!
「孫堅たちが夜襲をしてきた!」という偽情報で兵士たちは混乱、そのまま十里ほど逃げ出してから「あれ、敵いなかった……」と夜が明けてから戻る羽目に。そんなこんなでヘロヘロのまま城攻めをするも当然ながら勝てず、華雄を討ち取られるという散々な結果のまま退却することとなりました。
そして群雄割拠へ
この勝利から孫堅たちは止まらず、董卓も状況不利を悟って洛陽から撤退。
その後、呂布の裏切りから討ち取られた董卓、胡シンは王允に付いていくも最終的に李カクに付き、逆に孫堅は玉璽を手に入れるラッキーさを見せつけるも、袁術と袁紹は対立。
それぞれがそれぞれに天下を狙う群雄割拠の世が来てしまいましたとさ。始めこそ董卓と連合軍だった戦いも、終わってしまえば群雄割拠の時代。振り返るとここが三国志の始まりなのだなぁと思いを馳せてしまう戦いですね。
オマケ:胡シンさん
ここで今回は胡シンについて。味方に嫌われ、裏切られて、と散々な胡シンですが、吉川三国志では更に不遇な扱いに。撤退途中に胡シンは孫堅と遭遇、ここで手柄を立てれば……と奮い立つも
「そのような下郎、殿が相手することはございませんわい」
と、程普が槍を投げつけ死亡となりました。刀すら合わせられず退場、猛将とは思えぬ最期を迎えます。その代わりにこの場面だけはインパクトがあり、横山三国志での漫画でもここだけは覚えている人はいるのではないでしょうか?(筆者もここしか覚えていません……ごめんなさい)
三国志ライター センのひとりごと
虎牢関の戦い、もとい、陽人の戦いは全ての始まりと言っても過言ではありません。しかしその戦いの始まりは何とも不穏、味方の裏切り、不仲からスタートしました。ここが三国志の始まりと言うと何とも言い難いものがあります。
しかし逆を言えば誰もが腹に何かを抱えていた。誰もが口に出さずとも天下を望んでいた……そういうと、ちょっとカッコ良く感じませんか?三国志の始まりはそこまで振り返ることがありませんが、見返してみると感慨深いものがありますね。前時代の終わり、新時代の始まり、そんな時代の幕開けでした。
参考文献:呉書孫堅伝 後漢書董卓伝
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