三国志正史を捕捉したり、突っ込みを入れたりする裴松之先生ですが、部分、部分で、かなり荒ぶる時があります。
正史三国志鍾会伝には、世語の記述として中書令の虞松が上奏文を二回も司馬師突き返され、どこを直せばいいのかテンパっている時に、無名の鍾会がやってきて、たった五文字上奏文を修正するだけで司馬師に激賞されたという逸話があります。
虞松は鍾会の才能を絶賛し、司馬師も鍾会こそ帝王の補佐に相応しいとベタ褒めしたと記述されこれに対して裴松之があらぶります。「そもそも鍾繇の子で名門の鍾会を虞松が知らないとか絶対アリエネーし」と突っ込みそれでも怒りが収まらず、そもそも聖人でも評価が難しい有能な人材を五文字上奏文を直した程度で司馬師に見抜けると言うのか?」と関係ない司馬師にまで突っ込むなど荒ぶりがエスカレートしています。
確かに裴松之が言う通り世語の記述はガセっぽいですが、そんなに怒る事か?とも思いますね。
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