三国志の時代には、サトウキビはほとんど伝来していないので砂糖を使用した甘味はありませんでした。貴重な甘味料としては袁術サマ御用達の蜂蜜がありましたが、非常に高価で庶民の口に入るモノではありません。
しかし、一方で庶民は水飴のようなものを食べていたようです。砂糖がないのに、その原材料は何だったのでしょうか?
三国志時代の甘味料は米
三国志の時代の甘味料、それは米でした。もちろん、そのままでは米は甘味料にならないので、焚き上げた米に麦芽とお湯を加えて一晩寝かせます。三国志の時代は麦芽ではなく発芽玄米を使っていたそうです。
糖化が進むと液体が褐色に変化
糖化がすすむと米からは液体が出てきて褐色に変化します。この液体を布で濾して抽出し液体を煮詰めてアクを取ります。この工程を繰り返し水分が蒸発して飴状になるまで煮詰めると米飴の完成です。
三国志ライターkawausoの独り言
三国志の時代は病人の栄養食や、母乳がわりのミルク歯がなく食事が食べられない老人の食事として重宝されたそうで料理にも調味料として利用されました。孟達が益州の料理は味が薄いので蜜をかけていると曹丕に語ったのは有名ですが、その中には米飴も含まれているのでしょう。
▼こちらもどうぞ!