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3人の役割
次に昌平君は、王賁と蒙恬に対して重要拠点である落紫と黄都を守るように命じます。ここは魏や趙との国境であり、今後の戦略では重要なポイントになります。昌平君は、これが最後の賭けであり、今回の作戦の成功で二年以内に秦の国力を戻して、中華統一への道へ軌道修正すると豪語しますが、もし失敗すれば、それで全てはおしまいだと告げます。昌平君の口調で、王賁と蒙恬は、何となくその意図がつかめた様子でした。
王賁と蒙恬は魏と趙を警戒
しかし、戦略には疎い李信は、昌平君の意図が掴めず、では、飛信隊はどこを守ればいいのかと問い質します。それに対し昌平君は、今回の戦略は守りではなく攻めであると断言します。なぜ、攻めるのに王賁や蒙恬の軍勢が趙や魏に警戒しないといけないのかと李信は理解してない様子です。
飛信隊は騰と韓を攻める
ここで昌平君は、今回の標的は趙ではなく韓であり、王賁と蒙恬には韓を救援すべく押し寄せる趙や魏を撃退するために駐屯するのだと明かします。さらに飛信隊に対しては韓との国境を守る騰の10万の兵力と合流し16万で韓に攻め込むように命令しました。強力な李牧を回避し標的を韓に変更する。いよいよ秦の中華統一への第一歩が開始されます。
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