大人気春秋戦国時代漫画、キングダム、その登場人物であり主人公の一人、秦王政
彼こそは、それまでの王の象徴だった巨大な調理器具兼祭祀の道具、鼎に代えて玉璽を皇帝権力のシンボルにした人です。
ちなみに玉璽ってのは、平たく言うと高価な玉で出来た皇帝の印鑑みたいなもの・・
しかし不思議ですよね?何がって、、漫画で見る限り当時は紙が発明されてなく、木簡や竹簡に文字が書かれているからです。
あんなに堅い素材に印鑑を押す事なんか出来たのでしょうか?
そこで今回は、キングダムの時代の印鑑の役割について書いてみます。
キングダムファン向け:キングダムに関する全記事一覧
関連記事:キングダム586話最新ネタバレ「二突きの勝負」レビュー記事
関連記事:キングダム586話ネタバレ雑学兵士達の暇つぶしは?
この記事の目次
キングダム587話ネタバレ予想 キングダムの時代印鑑は木簡には押していない
実は、紙が存在しないキングダムの時代の印鑑は木簡や竹簡に押印する役割ではありませんでした。
当時の印鑑の役割、それは押印ではなく封印だったのです。
私達が当たり前だと思っている文書の上に押す印鑑は本来の印鑑の役割では無かったという事ですね。
では、封印とは一体何を封印していたのでしょうか?
キングダム587話ネタバレ予想 文書の機密性を保つ為に印鑑があった
当時の木簡や竹簡はキングダムなどでもお馴染みのように、ぐるっと丸めて紐で縛って、表面に粘土で封印をしています。
勘の良い読者ちゃんはもうお分かりでしょう。
あの粘土に押してある印こそが元々の印鑑の役割だったのです。
木簡や竹簡は、紙と違って文字を書き損なっても刀で削れば書き直せるというメリットがありましたが、
それは裏を返せば都合の悪い部分を削り、書き換えても気づかないという事でもありました。
そこで、竹簡や木簡を書いた後に、これを丸めてから紐で縛り書いた人間以外は、誰もこの文書に触れていませんという保証として、
封泥(粘土)に印鑑を押していたのです。
封泥が施された文書を読むには、どうしても泥の封を割らないといけないのでセキュリティとしては、なかなか優秀でした。
キングダム587話ネタバレ予想 加冠の儀にも登場する印鑑
こちらの印鑑が押された封泥、キングダムでも印象的に登場します。
キングダム39巻、420話「暗号」で、当時は呂不韋四柱にいた昌平君から前線で戦っていた弟子の河了貂に向けて
束ねられた木簡の伝文が届けられました。ところが、その伝文は肝心の封泥が割れていたのです。
その時、河了貂は深く考えずに移動の途中に割れたのだと納得しますが、伝文の内容を読んで、その暗号のチグハグさを不審に思い
封泥は事故で割れたのではなく、ここまで届く途中に誰かが中身を見たのだと確信します。
そして、昌平君は伝文を見られる事を承知で、スパイに分からないように敢えて暗号に細工を施していた事を悟り、咸陽の異変を察知するのです。
しかし、本来は封泥が割れているのは軍事機密が漏洩したかも知れないという大事件なんですけどね。
それを途中で割れたと思って一度スルーしてしまう貂ちゃん、軍師にあるまじき大らかさが素敵ですね。
キングダム587話ネタバレ予想 当時の印鑑は構造が違う
現在の印鑑は、紙に押すので、文字の部分が凸面になっていて、周辺が凹面になっています。
しかし、キングダムの時代の印鑑は粘土に押し付けて印をつけるので文字の部分が凹面になっていて周辺が凸面になっていました。
こうすれば押印した時に、粘土の文字の部分が盛り上がります。その方が、ずっと見やすくなるからでした。
このような文字部分が凹面になっている印鑑を白文と言います。
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
というわけで、今回は、キングダムと封泥と印鑑の関係について書いてみました。
バカみたいに重い鼎から皇帝のシンボルを玉璽に変えた始皇帝。
でもその玉璽は、今のように紙の上に押すものではなかったのです。
前回の雑学:キングダム586話ネタバレ雑学兵士達の暇つぶしは?
キングダムファン向け:キングダムに関する全記事一覧
関連記事:キングダム586話合併号SP不謹慎!王賁死す当時のリアルな葬式は?
関連記事:キングダム586話YJ合併号スペシャル春秋戦国時代の数学って?