週刊ヤングジャンプに掲載されている中国春秋戦国時代漫画キングダム。現在、キングダムでラスボス扱いなのは、趙の李牧ですが彼は一度秦を趙から追い払った後、再び攻めてきた秦の王翦の謀略で味方の手で殺害されます。
しかし、一度は大打撃を与えた秦がどうして数年後に戻ってこれたのでしょうか?その原因は趙の失策でも李牧のせいでもなく、大地震のせいでした。
秦に大勝利した翌年に大地震発生
紀元前231年、李牧が秦軍を撃破して追い払った翌年、趙北部、代の地で大地震が発生します。地震は直下型で都邯鄲も大打撃を受け、大地には1.7キロもの裂け目が生じました。趙の人民は大地震の復旧作業に追われ野良仕事どころではなく、それにより紀元前230年は大飢饉が発生してしまいます。
大地震に付け込み秦が侵略開始
秦はこの天が与えた幸運を逃さず、すかさず王翦に大軍を与えて攻め込ませました。いかに名将李牧といえど、人民が飢えている状態でまともな戦いは出来ず、防戦一方となり、そこに王翦からの賄賂による讒言もあり趙王の命令で首を斬られてしまったのです。
天災が歴史を変えるとは人力の及ばぬ運命を感じますが、この大地震が無ければ秦の天下統一は、10年ではなし得なかったでしょう。