将軍実朝を未必の故意で死に追いやってからは、妹の実衣を罠に嵌めて斬首しようとするなど、暗黒面に落ちていく北条義時。そんな義時が鎌倉殿の13人第47話「ある朝敵、ある演説」でごんぎつねならぬ、泣いた赤鬼と化すことが分かりました。
後鳥羽上皇に名指しで一人だけ朝敵とされた義時は
ドラマでは後鳥羽上皇が義時1人を名指しして討伐の院宣を出します。これは幕府と義時を分離して義時さえ排除すれば幕府の存続は許すとする上皇の巧妙な罠でした。
そうでなくても強引な手法で鎌倉中の御家人から嫌われている義時は、周囲の敵意にさらされ増々孤立を深めていきます。しかし、ここで義時は「守るべきは鎌倉で自分の命ではないと決意」し自ら執権の座を下りて隠居し、後のことは泰時や時房に任せるとします。
これは、権力を次世代に委ねて、自分を討たせ朝廷とも上手くやっていくようにという義時の自己犠牲でした。まさに嫌われ者をかって出て、赤鬼と村人を仲良くさせて自分は悪い鬼として身を引いた青鬼のようです。
姉の政子が演説で弟義時を救う
しかし、義時の心を汲んだ尼将軍政子は、義時が鎌倉の為に上皇に討たれる覚悟であると御家人たちに告げ、史上有名な尼将軍の演説で御家人たちの心を一つにまとめる事に成功しました。
純粋すぎるがゆえに暗黒面に落ちた義時が、本当に守るべきは北条ではなく鎌倉だと思い出した時、奇跡が起きたんですね。
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