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桓騎、大慌てで兵糧を奪回に戻る
もちろん、その知らせは、全力で肥を攻めているかんきにもたらされます。
最悪の知らせを聞いた、桓騎の表情は凍りつきました。
李牧の罠にハマったと悟り、激しく逆上します。
桓騎「馬鹿野郎が、何を余裕こいてやがったんだ、てめえら!!」
桓騎は即座に兵をまとめると、宜安に急行します。
兵糧が奪われたら、何もしないでいる限り、秦軍は壊滅です。
良い悪いではなく、桓騎は行かなければなりません。
李牧は完全に桓騎の手の内を読んでいた
もちろん、李牧も、桓騎が全軍を持って宜安に引き返す事は承知です。
そのつもりで兵糧を焼かずに安置しておいたのです。
李牧「秦の畜生どもに引導を渡す時がきた・・
兵力の一部は、桓騎が突撃してきたら、城門を開いて攻撃せよ。
そして、頃合を見て、城内に引き上げよ。
桓騎がそれを見て、一斉に城壁に群がってきたら、左右の伏兵で
一気に秦軍を包囲して殲滅する、侵略者共を一人も逃すな!!」
通常なら、桓騎は城の外の異変に気がついたでしょう。
しかし、今、秦軍の食糧は、李牧に握られていました。
何を置いても、宜安を再び奪回する以外に、
桓騎が生き残る術はありはしないのです。
正面の趙軍を追い散らした秦軍に左右から趙軍が襲いかかる
桓騎率いる秦軍は、罠が張られた宜安に突撃します。
火のような攻めで、正面の趙軍が城内に引きさがると、
かんきは、軍を広げて攻城の準備に取り掛かりました。
そして、次の瞬間、津波のような趙の伏兵が、左右から、
そして、正面からも襲いかかりました。
桓騎「・・・・・・・・・ちくしょうめ!!!!」
秦軍は、散々に撃破され、壊滅、、桓騎は、僅かな兵力を集めて、
包囲を突破しますが、このまま秦に帰れば、死罪は確実です。
観念した桓騎は、燕に遁走してしまうのです。
まさにかんきの運命を暗転させたのが宜安の戦いでした。
春秋戦国ライターkawausoの独り言
勝利した、李牧は功績により武安君に封じられます。
李牧の勝利は、連戦連勝だった秦に、楔を打ち込むものでした。
しかし、挑発する桓騎の策略には乗らず、冷静に戦局を見極め、
僅かな油断さえ見逃さなかった李牧は、さすがに王騎を討ち取った
というだけの事はある名将ですね。
実際に宜安の戦いが描かれるのは、少し先でしょうが、
戦争の展開がどうなるか?史実と比べてみるのも楽しいでしょうね。
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