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ギャップに驚き!禰衡だけでは無かった!Mr.天然、曹植の裸踊り

2016年2月23日


 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



曹植、白粉(おしろい)を塗り、上半身裸で鉢巻を巻き、五椎鍛を踊る♪

曹植

 

次に曹植は、上半身裸になると、白粉を塗りたくり、頭には鉢巻を巻き、音頭を取りながら、五椎鍛(ごすいだん)という体操の一種を、異国風に踊るというわけのわからない行動に出ます。

 

さらに、呆然としている邯鄲淳の前で、いきなり鍛冶屋の真似をしたかと思えば、次にはお手玉を持ってきて大道芸人のようにジャグリングを行い、次には、剣を片手に剣舞を披露しつつ、役者のやるような小噺をしています。

 

※以上の事は、『三国志』「魏書」巻21 「王粲伝附」抄にあります。

 

傅粉、遂科頭拍袒、胡舞五椎鍛、跳丸撃劍、誦俳優小説數千言訖

 

曹植、次は一転、大真面目に・・

曹植

 

一通り、剣舞で踊り狂った後、曹植は邯鄲淳に向き直り、

「先生!いかがでしょうか?」と微笑んで言います。

 

ですが、なおも邯鄲淳は黙っています。まあ、いきなり体を洗うわ、お手玉をするわ、体操を踊るわ、剣舞を披露されれば、黙る以外にないでしょうけどね。それを見ると曹植はいそいそと、衣服を整えて正座しました。

 

そうして、さっきまでの事など何も無かったように、まずは天地創造の話をし、次に歴代の聖人君子、聖賢の優劣の話をし、次に文学論をぶち、現在の政治の話をして、最後に兵法戦術の話を繰り広げます。もちろん、曹植一人で延々と喋り続け、邯鄲淳は沈黙です。

 

曹植、喋り終わると、御馳走を準備して邯鄲淳をもてなす

 

一通り、喋り終わると、曹植は、手を叩いて御馳走を用意しました。

 

曹植「先生、本日はお付き合い頂き、有難う御座いました」

 

なんだか、曹植の独演会を見て帰ったような邯鄲淳ですが、彼は、その後、友人に曹植の印象をこう語りました。

 

「曹植殿は、素晴らしい人物だ、まさに天人というべし」

 

原文: 對其所知歎之材、謂之 天人

邯鄲淳

 

なんと、邯鄲淳、曹植の独演会を気に入り、彼を天人、「天が遣わした才能」と最大限の賛辞を送ったのです。

 

邯鄲淳の話を聞いた、曹操、曹植を後継者に考え始める

表情 曹操03

 

さて、邯鄲淳の話は、曹操の耳にまで到達します。邯鄲淳が、曹植を天人と称えたと聞いた曹操は驚き、

 

曹操「邯鄲淳を驚かせるとは、これは、曹丕ばかりでなく曹植を、後継者にする事も考えなくてはならんかも知れぬ」

と曹植を後継者候補として本気で考え始めたと言われています。

 

三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

実は邯鄲淳は、儒者にありがちなカチカチの石頭ではなく、当時の笑い話を集めた、笑林を編纂するなど、思考が柔軟な人物でした。おそらく、曹植は、邯鄲淳のそういう大らかさを見越して、自分の出来る全ての事をやって見せたのでしょう。本日も三国志の話題を御馳走様でした。

 

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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