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【宦官の逆襲】後漢が滅んだのは本当に宦官のせい?悪いのは俺達だけじゃない!!

宦官の趙高




宦官 ゆるキャラ 後漢

 

三国志において宦官は、100%の悪の象徴です。

三国志演義においても、宦官は全滅させるべき悪しきガンとして描かれ、

宦官を滅ぼした、袁紹(えんしょう)袁術(えんじゅつ)の袁ブラザーズも

なんら罪に問われる事もなく、三国志の群雄の中にしっかりカウントされている程です。

しかし、そもそも、本当に宦官は、そこまで悪なのでしょうか?




宦官が権力を得たのは皇帝に近いから・・

宦官集合 

 

宦官は、去勢されて皇帝や後宮の美女の世話をする、男性の使用人の事です。

本来は、家僕で身分は低いですが、皇帝の身の回りの世話をする為に、

皇帝に気に入られて、高い地位や沢山の褒美を与えられる事が多く

その為に権勢を振るう人間も出てきました。

しかし、宦官は、何も悪事ばかりでのし上がったというわけではないのです。

以下では、その有能な宦官のケースを紹介します。




名君、宣帝に見出された宦官 石顕(せきけん)、弘恭(こうきょう)

宦官VS外威 三国志

 

宦官を登用する皇帝なんか、劉禅なみのロクデナシの

ボンクラに決まっていると決めつけるのは、短絡的すぎます。

 

例えば、前漢の9代皇帝には、名君宣帝(せんてい)がいますが、

彼は、武帝の拡張政策で国力が低下し、貧しい人々が増えた

漢帝国の政治を改めて、租税を減らし、民力を休養する政策を取ります。

 

この時に、有能な経済官僚として、宦官の石顕と弘恭が登用されたのです。

こちらの石顕も弘恭も、自分から宦官になったのではなく死罪に相当する

罪を犯し、それを免れる代替刑として宮刑を受けて去勢した人達です。

 

つまり、恥を堪えても、歴史に名を残そうとした人達なので、

彼らは宦官として宮中に入り、勉強して優秀な経済官僚になったのです。

 

ボンクラな元帝に代わり、政治を切り盛りする石顕

 

宣帝が死去すると息子の元帝(げんてい)が即位します。

彼は体が大きく、また儒教原理主義という程に儒教を盲信していましたが、

病弱で無能、父の宣帝は一時、彼を廃位しようと考えた程でした。

 

そんな元帝ですから、実際の政務はほとんど執れず、政治は、

石顕や弘恭が運営するようになり、次第に宦官に権力が集中します。

 

これは、石顕が望んだのではなく、自然にそうなったのです。

これを宦官の害というのは酷ですし、彼らがヒドイ政治をした、

というような記述もありません。

 

石顕、政敵に攻撃され、反撃モードに転換

 

弘恭は、元帝が即位してから数年で亡くなり、

政治は、石顕が中書令に昇進して、一人で見るようになります。

しかし、それに対して同じく、宣帝の時代に引き立てられた

儒者で前将軍の蕭望之(しょうぼうし)が元帝に宦官、

石顕の排斥を訴えるようになり、石顕と対立します。

 

これは、石顕が悪い政治をしたからではなく、

儒学者の宦官嫌いが根底にはあるようで、

「宦官はろくな政治をしない」という偏見から来たものです。

 

流石に、これで失脚させられてはたまらない石顕も反撃し、

結局、蕭望之は政争に敗れて、自殺します。

 

儒者が宦官を毛嫌いした理由とは?

孔子 儒教

 

さて、儒者が宦官を嫌うのは、彼らの信奉する儒教とも関係があります。

儒教は、先祖を祀り、家を繁栄させる事を第一にしますので、

生殖能力を失った宦官は、人間未満であり、生に執着して、

男の誇りを捨てた卑しい者として見えるのです。

 

そうでありながら、しばしば皇帝のお気に入りとして、

宦官が権勢を振るう事があるので、儒者は宦官を憎悪していました。

 

石顕のやった権力闘争は、外戚も普通に行う事

趙高 キングダム

 

確かに石顕は、自分の派閥を持ち、人事などで贔屓をしたのは

事実ですが、それは、その時代に権力を握ったものは、

例えば外戚でもやっている事です。

 

また、石顕は、元帝が死去して、成帝(せいてい)が即位すると、

成帝即位に協力したにも関わらず冷遇され、

讒言によって、仕事も解任され、失意の間に衰弱死します。

 

意に沿わない皇帝は、殺してでも権力を維持しようとする

前漢末の王莾(おうもう)のような外戚から比べれば、かなりナイーブです。

宦官にとっての皇帝は、自分が寄生する宿主であり、

死んでしまうと困る存在なのです。

 

自分の都合が悪いと簡単に皇帝をすげ替え、皇帝をモノとしか

考えない外戚に比較すると、まだ宦官は悪党とは言え、

カワイイところがあると言えるでしょう。

【次のページに続きます】




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