ログイン | 無料ユーザー登録


法正特集
三国志の死因


はじめての三国志

menu

三国志の雑学

三国志時代では戦死した遺体はどうしてたの?亡骸を運んだ霊柩車 槥

戦死 霊柩車 槥


はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

劉備 黒歴史

 

三国志の時代は、戦乱の時代であり、大小の戦闘の度に戦死者が出ました。

しかし、歴史は、これら戦死者がその後、どうなるかを伝えてはくれません。

そこで『はじめての三国志』では、戦死した兵士が、その後どのような手続きを経て、

埋葬されるのかを、簡単ではありますが解説しようと思います。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら


戦死すると仮の柩、槥を与えられる

戦死

 

後漢の時代の律令では、戦争に従軍している兵士が戦病死すると

戦死したその土地で槥(えい)と呼ばれる仮の棺が造られ与えられました。

そして、戦死者は槥に入れられ、麻で出来た上着を一枚、麻の股引を一枚、

最後には、頭に巻く白い麻の手ぬぐい一本を身につけさせます。

 

これは、当時の死装束であくまで仮のものです。

それ以外の、兵士が生前使用していたあわせの長衣や

ズボン、武器の類は国庫に回収され、次に補充される兵士に支給される事になります。

 

自分の持っている武器が、前に死んだ兵士のモノだと考えると、

なんだか嫌ですが、さすがに武器まで埋葬に供する余裕は無かったようです。


槥車は、兵士の故郷まで何千里と旅をする

三国志葬式

 

こうして、槥に入れられた戦死者は、車に乗せられて、

自分の故郷まで、はるばる旅をする事になります。

これは後漢の初期の話なので、三国時代の動乱の世では

どこまで守られたかわからないではありますが、

中国人は死体を可能な限り故郷に帰そうとするので、

壊滅的な負け戦でない限りは、三国志の時代でも

槥車が故郷に向かう葬列は見る事が出来たことと思います。

 

漢書の韓安国(かんあんこく)伝には、

「槥車が道にひきもきらずに相望まれた」

という記述がある事から、大戦争が起きた後には槥車が連なって、

道を行く光景が見られた事でしょう。


故郷に帰った所で正式な棺と葬衣が支給される

 

こうして、故郷に無言の帰宅をした兵の槥車から兵は下ろされ、

政府から支給される正式な棺と葬式用の葬衣を与えられ、

初めて埋葬される事になるという事です。

 

戦死者に大きな手柄があれば、お金が支給されたり、

高価な絹や肉などの物品が報償として与えられる事もありました。

それらの措置は純粋な労いでもありますが、ある程度の報償を行い

民に嫌戦気分を起こさせない為にも必要な部分もあったでしょう。


庶民の葬儀は簡単なものだった

疫病 村

 

死者が大貴族なら、壮大な柩のパレードを行い葬列が何百人も連なりますし

墓も丘を模したような墳墓ですが、庶民ではそういう事は出来ません。

 

※当時の埋葬について詳しくは↓

【素朴な疑問】三国志の時代のお葬式とは、どんなものだった?

 

当時の社会は、土葬なので、適当な共同墓地に土地を買い、

そこに死者を埋葬して、土を盛って目印にしたのだと思います。

 

寂しい話ですが、それでも死体が無事に戻ってくるだけマシで、

そのまま戦地に死体が野ざらしという事も興亡の激しい時代なので、

多かったでしょう。

 

槥車を運ぶ人の苦労

祁山、街亭02

 

戦死した人を乗せた槥車は、もちろん自分で故郷に戻るわけではありません。

それらの槥を引っ張って、何千里も離れた故郷に送り届ける人も存在しました。

戦争からは免れるのでラッキーではありますが、長い旅路では、

山賊や盗賊、慣れない土地での病気など、困難は目白押しでした。

 

やはり命がけの旅と言って良かったのが死体の運搬者でした。

それでも、死体を損壊せず、できるだけ生きた状態に近いコンディションで

戦死者を遺族に届けるべく、運搬者は努力したのです。

 

三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

あまり、語られる事がない、兵士の死後の事について解説しました。

他の文明では、遺髪や持ち物の一部を持って帰る、または火葬して、

灰になった状態で、遺族の元へ帰すのが普通ですが、

戦死者の遺体をそのまま、故郷に帰すのは、今でも大変ですから、

当時としても、かなり大変な事だったのではないかと思います。

 

そして、遺族の思いを乗せて見えない所で奮闘していた

死体運搬人の人々の苦労、頭が下がる思いですね。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの?

関連記事:【素朴な疑問】三国志時代はどうやって兵士を集めていたの?

 

■古代中国の暮らしぶりがよくわかる■

古代中国の暮らし図鑑

 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 北伐する孔明 【諸葛亮の北伐】精鋭部隊をミエル化
  2. 張コウ 張郃 晋にも五虎将軍が存在した?魏の五将軍に匹敵する晋の名将を紹介
  3. そうなの!劉備と孔明は故郷について真逆のスタンスだった
  4. 敵対勢力を殺害する賈南風 賈充の娘である賈南風はドン引きするほどの悪女だった
  5. 【潼関の戦い】曹操軍の補給を担った杜畿(とき)を解説
  6. 孫権に諫言する陸瑁 陸抗と孫権の間に遺恨は残らなかったの?二人のエピソードを紹介
  7. 笑う曹操 実は笑い上戸のちっこいオッサン? 『曹瞞伝』に見る曹操像
  8. 周倉とホウ徳 周倉の武力はいかほどのものだったのか?魏・呉・蜀の大物を掻き回し…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 悪い顔をしている諸葛亮孔明
  2. 関羽
  3. 三国志に出てくる海賊達と甘寧
  4. おんな城主 直虎
  5. 井伊直政
  6. 孔子と儒教
  7. 徳川家康をボコボコにする武田信玄

おすすめ記事

  1. えっ?三蔵法師にも、猪八戒にも沙悟浄にも前世があった!?
  2. 【東京オリンピック2020】残された問題と課題とは? 東京五輪のボランティア いだてん
  3. 『水滸伝』の誰が好き?晃が独断と偏見で選ぶキャラクターを考察 戴宗
  4. 劉備は袁紹に協力する気がサラサラなかった? 劉備に仕える張裔
  5. お笑いウルトラクイズか?大田城、水攻め爆発で落城!秀吉のリベンジはハンパ無い 豊臣秀吉 戦国時代2
  6. 伊達宗城の業績はこれだけある!?四賢候宗城のスゴさ

三國志雑学

  1. 曹植を暗殺しようとした曹丕を止める卞皇后
  2. 呂布のラストウォー 呂布
  3. 曹植を暗殺しようとした曹丕を止める卞皇后


“ながら三国志音声コンテンツ開始" “はじめての三国志コメント機能" “はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 竹林の七賢
  2. 明智光秀は鉄砲の名人 麒麟がくる
  3. 年越しそばを食べる馬謖
  4. 魏延と孔明

おすすめ記事

おんな城主 直虎 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第30話「潰されざる者」の見どころをご紹介 廃仏毀釈 比叡山が焼かれたのは自業自得?高利貸しだった延暦寺 賈詡 郭嘉と賈詡どっちが秀でた軍師だったのか【今夜比べてみました】 曹操 三国志の時代を震えさせる怨霊たち!特に呉には怨霊系の話が多い! 篤姫と幾島の本当の関係は? 曹丕 馮煕(ふうき)とはどんな人?曹丕の脅迫に屈しなかった呉の外交官でもあり光武帝配下・馮異の子孫 劉虞 袁紹と袁術の仲が悪くなった理由は劉虞が原因か!?【黒田レンの考察】 阿部正弘の死因は何?ストレスに倒れた若きイケメン老中首座

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志

ながら三国志音声コンテンツ
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム はじめての三国志コメント機能
“水滸伝"

“三国志人物事典"

“ながら三国志音声コンテンツ"
PAGE TOP