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三国志の雑学

名推理!三国志時代にも名裁判官が存在した!?

この記事の所要時間: 327




罪人

 

人間が共同体を造って生活する限り、決して無くならないもの、それが犯罪です。

三国志の時代には、経済の発展もあり、凶悪な犯罪も発生します。

しかし、それに敢然と立ち向かい、冤罪を雪ぎ、隠された犯罪を検挙した

名裁判官達も存在していました。

三国志時代の名探偵コ○ンや杉下右○を、ここで紹介しましょう。

 

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火災による死亡のトリックを見破った呉の張挙

張挙

 

張挙(ちょうきょ)は呉の人です、張純(ちょうじゅん)の乱に登場する

張挙とは別人ですので悪しからず・・

彼が句章(こうしょう)の県令だった頃、ある妻が夫を殺して

家に火をつけて燃やし夫は火事で亡くなったと嘘をつきました。

 

夫の親戚は日頃、仲が悪かった妻が殺したのだと役所に訴えますが、

焼死体になってしまった夫には確たる証拠もなく、妻も無実と

言い通して罪を認めませんでした。

 

そこで張挙は、二頭の豚を購入すると、一頭を殺してから焼き、

もう一頭は生きたまま焼き殺しました。

すると、生きたまま焼け死んだ豚の口中には灰がありましたが、

死んでから焼いた豚の口中には灰がありませんでした。

 

張挙「よし、焼け死んだ夫の口の中を調べてみよ」

 

焼死体になった夫の口を調べると、そこには灰はありませんでした。

こうして夫は殺されてから焼かれた事が判明し、夫が生きたまま

火事で死んだという妻の嘘が立証されました。

こうして事件は解決したのです。




自然現象を立証し人命を守る 張華(ちょうか)

張華

 

三国志のすぐ後の晋の時代のお話です。

武器庫が突然炎上して焼け落ちた事がありました。

これにより、武器庫を番していた兵士が、失火を防げなかった事で

罪に問われ、あわや死罪になるという時に、学者の張華が現れます。

 

張華「思うに、あの武器庫の火災は人災ではありません。

あの場所には油幕が一万匹も積み上げられていました。

その油幕の油が、何かと反応して火を上げたのです。

警備の兵には、見回りの不十分の罪が該当し、

失火の罪は相当ではありません」

 

油幕というのは、雨を弾く為に油を吸い込ませた布で、

乾燥すると火を出す事があったのです。

張華の判断は認められ、番兵達は軽い罪で済みました。

 

いよっ!科学的知見、科捜研の男、張華!!

 

廃帝孫亮、宦官の嘘を見破る

魯粛の生涯06 魯粛、孫権、張昭

 

呉の二代皇帝、孫亮(そんりょう)が、ある夏、西苑で遊び、

途中で生梅を食べたくなり、宦官に命じて、

庫役人から蜂蜜をもらってくるように命じます。

 

その宦官は、以前から庫役人を恨んでいたので罪に陥れようと

受け取った蜂蜜入りの銀の蓋付きの甕をコッソリ開けて、

その中に鼠の糞を入れて蓋をして孫亮の前にもってきます。

 

そしてわざとらしく銀の甕の蓋を開けて

「蜂蜜の中に鼠の糞が入っております!庫役人の失態です」

と虚偽の告発をしました。

 

しかし、孫亮は完全に蓋がしてある甕に鼠の糞が入るのは

オカシイと考え庫役人を呼び出して尋問します。

 

孫亮「お前は、あの宦官に恨みを買った覚えはないか?」

 

庫役人「実は、いつだったか、敷物を賄賂として贈るようにねだられ、

それを断った事が御座います」

 

そこで、孫亮は鼠の糞を潰して調べてみると、表面は湿っていたが、

中は乾いている事が分かります。

 

孫亮「鼠の糞が最初から甕の中に入っていれば、糞は内側も外側も

湿気でしめっている筈である、これは後から入れたに相違ない!」

 

宦官は恐れ入って平伏し罪に服しました。

 

 

粉々に砕けたお菓子の枚数を言い当てた孫宝

 

孫宝(そんぽう)が京兆尹(長安の都知事)だった頃の話、

鐶散(ぎんさん)という煎餅のようなお菓子を売り歩く男が

道の真ん中で上京してきたお上りさんとぶつかり、

もってきた鐶散を全て粉々にしてしまいます。

 

お上りさんの男は、自分の過失を認めて五十枚分の値段を支払うと言いますが

鐶散売りは、もってきたのは三百枚と言い張りケンカになります。

そこで二人は京兆尹の孫宝に裁きを委ねました。

 

孫宝は、鐶散は何枚あるかと問いますが、二人とも、それぞれ五十枚、

三百枚というだけで、はっきりしません。

 

そこで孫宝は、一枚の鐶散を買ってきて、その重さをはかり、

次に、粉々に砕けた鐶散を全てもって来させてその総量を計算します。

こうしてたちまち、元の枚数を割り出しますが、それは三百枚に

まったく届かなかったので、鐶散売りが虚偽を言っていたのが

分かったのです。

 

関連記事:犬も食わない夫婦喧嘩が皇帝に持ち込まれた?司馬炎、感涙の名裁きとは?

 

大岡政談の元ネタ 本当の母はどっちか? 黄霸

曹叡

 

前漢の黄霸(こうは)が頴川の太守をしている頃の話です。

頴川には富豪がいて、兄弟が同居していました、兄弟の妻は

それぞれ懐妊していましたが、兄の嫁は流産しました。

 

しかし、子供が無くて財産を失うのを恐れた兄の嫁は、

流産を隠し、やがて弟の嫁が出産すると、その子を取り上げて

自分の子だと言い張ります。

 

もちろん、弟の嫁も、これは自分の子だと言って争い、

3年たっても決着がつかず、遂に黄霸に裁いてもらう事になります。

 

黄霸は三歳になる子供を部下に抱かせて、庭の真ん中に置いて

「この子を胸に抱いた者を本当の母とする」と命じます。

 

すかさず、二人の母は、子供の手を掴みますが、

びっくりした子供が泣きだしたので弟の嫁は手を引っこめ、

子供は兄の妻の胸に抱かれます。

 

勝ち誇った顔の兄の嫁に黄霸は言いました。

 

「弟の嫁は、我が子が手を引っ張られて泣いたのを

可哀想に思い手を引っこめた、これが母の情である。

お前は、ただ財産欲しさに子を求めたから子供の泣くのも

分からなかったのだ、お前はこの子の母ではない!」

 

こうして、子供は弟の嫁に返されました。

この裁きは後に大岡政談の元ネタになるほど有名になります。

 

三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

いかがでしょうか?今程には捜査技術が発達していない昔ですが、

当時の名裁判官達は、驚異の推理力を駆使して証拠を探し、

或いは理知によって犯罪のつじつまの合わない点を突き、

そして人情を知りつくして見事に不正をただしたのが分りますね。

 

これにて一件落着!

 

※上に書いた話は、棠陰比事という昔の名裁判を取り上げた

書物に書かれています。

 

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関連記事:三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの?

関連記事:【素朴な疑問】三国志時代はどうやって兵士を集めていたの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

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