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劉邦の配下は悪党ばかりで最悪な軍だった?【前半】

2016年11月5日


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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BEST2:元盗賊の親分彭越

 

彭越

 

劉邦軍でガラの悪い人といえば英布(えいふ)の名前が一番初めに挙げられると思いますが、

彭越(ほうえつ)もガラの悪さでは負けておりません。

彼は昼間は漁業を生業としており、釣った魚を市場に売る普通の漁師ですが、

夜になると豹変して盗賊行為を仲間と働いて稼いでおりました。

そんな彼は秦の末期世の中が乱れてくると盗賊の仲間達から何度も

「秦打倒に立ち上がってくだせェ」と懇願されます。

彭越は勝ち目のない戦いをしたくなく何度もこの要請を断っておりましたが、

懇願する人数が多くなるにつれて断りづらくなってきます。

彼は半ば諦めながらも盗賊の仲間達を率いて秦へ反乱を起こすことを決意します。

 

遅れた者は斬り殺す

兵士 朝まで三国志

 

彭越は秦に反乱を起こす前に自分の仲間の結束力を高めるためにひとつ条件を出します。

その条件は「あす早朝に反乱を起こす。そのため皆遅れずにやってこい」と提案。

仲間達は分かりましたと元気よく返事をした後、解散します。

そして翌日の朝ほとんどの仲間達は遅れずにやってきますが、数人遅れてやってきます。

彭越は激怒して、約束を破ったこの数人を殺害。

仲間達は遅れてきたものが殺害された所を見て大いに彭越を恐れ、

その後彼らは全員彭越の言うことを聞くようになります。

 

劉邦の仲間に加わる

劉邦おんぶ 優秀な人材

 

彭越はあまり人と群れるのは嫌がっていたこともあり反乱の旗を掲げて挙兵した当初、

群雄達と同盟することをせずに己の力のみで秦軍と戦っておりました。

そんな中、任侠者として知られていた劉邦が挙兵したと知ると、

他の諸侯と同盟することを嫌っていた彭越は、劉邦と手を組み、

各地の城を陥落させて功績を稼いでいきます。

その後劉邦が秦の首都である咸陽(かんよう)へ向かっていくことになると

劉邦とは別行動をすることにして、

自分の生まれ故郷である魏の近辺の城を奪っていきます。

 

盗賊時代に培ったゲリラ戦

歴代皇帝の墓を暴こうとする韓遂の兵士

 

劉邦と項羽は中華の天下を決めるための争いを開始。

劉邦は彭越の功績を称えて魏の宰相の位を授与します。

彭越は宰相の位を授かったことがかなり嬉しく、劉邦に幾度も感謝をした後、

戦国春秋時代の魏の領土を領有している項羽軍と戦いを繰り広げていきます。

しかし楚の軍勢を率いる項羽の軍勢はかなり強く、彭越は幾度も敗北してしまいます。

だが彭越は盗賊時代に培った戦法を駆使して楚軍と戦いを続けていきます。

その戦い方はゲリラ戦法です。

この戦い方は大本をである彭越を倒さない限り、

止むことはなく何度も攻撃を仕掛けてきます。

彭越はこの戦法を取って負けてもすぐに軍勢を散らして何度も楚軍へ攻撃を行っていき、

楚軍が撤退していなくなった隙をついて城を奪っていきます。

項羽はゲリラ戦を行う彭越を幾度となく追い散らしますが、

完全に彭越軍を殲滅することはできず、

追い散らしても再び集合して楚軍に攻撃をかけてくる為、大いに手こずります。

この戦法で項羽軍を悩ませることに成功した彭越は、

劉邦を間接的に助けていくことになります。

 

劉邦と項羽の戦いを見守る

張良㈭ 広武山決戦編03 劉邦と項羽

 

ゲリラ戦を展開して楚軍を困らせてきた彭越は、

ついに魏の領土大半を手中に収めることに成功。

この時劉邦は項羽と和睦の約束を取り付けます。

そして項羽は劉邦がこもっている山の包囲を解除して、軍を撤退させていきます。

劉邦はこの時軍師である張良と陳平の提案に従って、

撤退していく項羽軍の背後を急襲しますが、蹴散らされてしまいます。

劉邦はこのままでは楚軍に敗北してしまうのではないかと危機感を感じ、

彭越と韓信へ「項羽を滅ぼすため、共に戦おう」と呼びかけます。

彭越は劉邦の使者の言葉を聞きますが、援軍に向かうとは明言せず、

ふたりの戦いを見守ることにします。

彼は劉邦が戦にめっぽう弱いことを知っているため、

ここで劉邦に味方して万一楚軍に敗北した場合、

せっかく手に入れた魏の領土を捨てる事になるかも知れないと感じて、

劉邦と項羽の戦いを見守ることにします。

 

次回記事:劉邦の配下は悪党ばかりで最悪な軍だった?【後半】

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楚漢戦争

 

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。

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