キングダム
英雄の墓特集




はじめての三国志

menu

はじめての変

【シミルボン】ええっ!そうなの?陳寿の三国志が簡潔な本当の理由

李儒と三国志




シミルボン

 

※こちらの記事は「シミルボン」に配信されているコンテンツです

 

蜀の産まれ 陳寿

 

陳寿(ちんじゅ)が著した正史、三国志は信憑性が高い文献だけを

厳選して載せていて、かつ、すっきり簡潔である事から名著だと言われています。

いかにも、簡潔な記述だと無駄を省いたようで凄くジャーナリスティックですし

文章を練りに練って推敲を重ねたように見えます。

ところが、一説では、陳寿が記述を簡潔にした理由は別にあったようです。

それは、あまり内容には関係が無い、むしろ本の編纂の上の都合だったようです。




清の陳澧が喝破した陳寿の本音

 

その陳寿の隠された真意を喝破したのが清の陳澧(ちんれい)でした。

彼は、陳寿は蜀びいきであり、蜀漢の人材を詳しく書こうと思った、しかし

蜀の文献は極めて少なく、魏はおろか、呉にさえも見劣りしてしまう。

そこで、魏や呉の文献を減らす事で蜀とつりあいを取った。

などと言うように主張しています。

 

つまり、陳寿は正確性を重んじて信憑性が低い文献を削り簡潔な文章を

目指したのではなく、蜀の記録が乏しいので魏も呉も簡潔な文章にして

バランスを取っただけだと言うのです。

にわかには信じがたい話ですが本当にそうなのでしょうか?




実際に、魏・呉・蜀の文字数を比較してみると・・

李儒と三国志

 

では、三国志を構成する魏志、呉志、蜀志の文字数を調べてみましょう。

魏志207、000文字 呉志 103、000文字に対し、

蜀志は、57、000文字となっていて、蜀志は魏志の4分の1、

呉志の2分の1しかありません。

 

三国志の一角を占めながら、分量は全体の2割未満というのでは、

確かに蜀書は分量が圧倒的に少ないと言えます。

 

比率で言えば、魏志は56%、呉志28%、蜀志は16%になります。

これでも資料が多い魏と呉はかなり削っているようです。

そこまで削っても蜀の資料は見劣りがしますから、遠慮なく資料を

収録するようなら、蜀志は附録のようなみすぼらしいものになるでしょう。

 

陳寿は蜀びいきばかりではなく、本の体裁を整える為にやむを得ない

そういう部分もあったと言えるでしょう。

 

あの魏志倭人伝は陳寿が書いた正史三国志に収録

陳寿029

 

ちなみに魏志の分量が圧倒的に多いのは資料が多いばかりではなく

魏志は、正当な王朝とされた位置づけで、魏の人物ばかりではなく後漢の人々や

同時代の魏のライバルの群雄の伝や周辺地域の国の記述があるからでもあります。

 

ちなみに定期的に論争を引き起こす日本史の教科書で有名な、

邪馬台国を記述した魏志倭人伝は、この魏志に掲載されているというのは、

意外に知らない人も多いのではないでしょうか?

陳寿は、表には出ませんが日本人の歴史にも大きな影響を与えているのです。

 

 

陳寿に欠けていた視点とは?

曹操 機密保持

 

三国志の時代の群像劇を活写していると言われている陳寿の三国志ですが、

一方で欠点も存在しているようです。

それは、陳寿が三国志の登場人物のやりとりや長々とした上奏文は載せながら

曹操が天下の覇権を握るようになった屯田(とんでん)制度や官吏登用の基本になった

九品(きゅうひん)官人法などの三国志の時代に起きた大きな制度上の事を詳細に

記録するという事が無かった事です。

 

屯田制を建議したのは、棗祇(そうし)という人で、九品官人法を建議したのは

陳羣(ちんぐん)ですが、陳羣は伝があるにも関わらず制度については一行程度の記録

棗祇に至っては、大功労者であるにも関わらず、個人の伝がなく、

武帝紀(ぶていき)や任峻(じんしゅん)伝に僅かに記録があるだけに過ぎません。

 

せめて陳寿が、陳羣や棗祇の出した建議の書を記録するだけでも、

三国志の時代の制度の研究は進んだであろうに、惜しい事です。

もっとも、陳寿の三国志は、私撰で国の要請で編纂されたものではないので

自分にとって関心がない部分は省いたのも無理からぬ事ではあります。

 

参考文献:三国志きらめく群像

著者: 高島 俊男 出版社: 筑摩書房

 

シミルボン

 

ええっ!そうなの?陳寿の三国志が簡潔な本当の理由

の続きは、「シミルボン」内のページで読めます。

続きが気になる方は、「シミルボン」にアクセスしよう!




kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 92話:劉備を徹底的に追い詰める張任
  2. 鍾会を説得する姜維 鍾会(しょうかい)は何で反乱を起こしたの?魏のイケメン武将の独立…
  3. 孫呉(孫権・黄蓋・陸孫・周瑜・周泰)  孫権のガードマン周泰は鉄人武将だった!?
  4. 能ある鷹は爪を隠す!『三国志』に見る韜晦の計
  5. 【真田丸特集】劉備に忠誠を誓った趙雲と豊臣家に忠義を尽くした・毛…
  6. 許チョ(許褚) 許褚はどんな顔をしていたの?三国志のそもそも論
  7. 曹操から逃げ回る劉備 【三国志ミステリー】劉備はなぜ奥さんを何度も捨てて逃げたの?
  8. とっても地味な孫権の息子達7名を一挙紹介

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 邪馬台国と卑弥呼軍
  2. 狗奴国は邪馬台国と対立
  3. 悪来と呼ばれた典韋
  4. 夷陵の戦いで負ける劉備

おすすめ記事

  1. 馬超と許褚の一騎打ち|関中を巡る戦い 馬超 vs 許褚
  2. 漢民族の衣装といえばチャイナ服?いえいえ、漢服というものがあるのです 袁紹の妃 劉氏
  3. 劉馥(りゅうふく)ってどんな人?魏の地方行政官なのに無人の合肥を鉄壁の城に作り上げた功臣
  4. 的盧はヤバい馬なのか?的盧にまつわるエピソードをご紹介
  5. 黄巾賊はいったいどの辺を支配していたの?【素朴な疑問】
  6. 独裁なんて無理!三国志の群雄は雇われ社長 株式会社三国志で働く劉備と孔明

三國志雑学

  1. 楽進
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 呉の孫権は皇帝
  2. 庶民、村人の家
  3. 小松帯刀

おすすめ記事

はじめての三国志 【祝・はじめての三国志】3周年記念の御礼を申し上げます! 張魯 98話:曹操、張魯を降すべく漢中に進軍する 部下をいじめる曹丕 なんか意地悪なイメージがあるけど、曹丕って実際どんな人だったの? 曹丕 曹丕が早死の原因は呪術?それとも病気?曹丕の死因に迫る 三国夢幻演義バナー 龍の少年 三国夢幻演義 龍の少年 第6話「変遷」配信日が決定しました 周瑜 周郎 周瑜は絶対音感を持つミュージシャンだった!? 三国志演義の悪役・曹操のイメージを払拭した功労者達 鼎(かなえ)って何?玉璽の前の権力のシンボルを紹介!!

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集
“水滸伝"

“三国志人物事典"

PAGE TOP