曹嵩(そうすう)はどこの誰なのか?徐州大虐殺の切っ掛けにもなった曹操の父親


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曹操(そうそう)の父親として、徐州大虐殺の切っ掛けにもなった曹嵩(そうすう)

宦官曹騰(そうとう)の養子で大金持ちという事になっていますが、

実は彼の出自はハッキリしていないのです。

一体、曹嵩はどこから来たのでしょうか?それを考えてみましょう。

 

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三国志演義では夏侯氏の出身らしいが、、

 

曹嵩の出身と言うと、夏侯氏という答えが返ってきます。

「だから、夏侯惇(かこうとん)と曹操は従兄弟にあたるんだよね」という理屈なのです。

しかし、陳寿(ちんじゅ)の魏志、武帝紀には曹嵩がどこの出身かは書かれていません。

というより、彼の出自は明確に出来ないと書いてあるのです。

知らないなら、ボカしそうなものですが、出自は明確に出来ない

と言われると、逆にとても気になりますよね?


裴松之が補う曹瞞伝と世語には夏侯氏の出身とある

 

曹嵩の出自については、それから150年後の人物である裴松之(はいしょうし)が、

陳寿の三国志を補い、呉の人が書いた曹瞞(そうまん)伝と郭頒(かくふん)が書いた

世語を引いて、曹嵩の出身は夏侯氏であると記しています。

ところが、それ以外に曹嵩の出自を語る資料は存在しません。

 

ですが、曹瞞伝にしろ、世語にしろ嘘も本当もごちゃまぜにした内容で

イマイチ信憑性に乏しいという、アレな内容なのです。

それに、もし、記述を信用し曹嵩が夏侯氏だとすると、

それは、曹騰が当時の世界の大変なタブーを侵している事になります。

 

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中国のタブー、異姓養子!

 

男系で繋がる厳格な氏族社会である中国では、妻は必ず異姓から迎え入れ

養子は必ず同族から迎え入れる掟があります。

ですから、曹騰が迎え入れるのは曹氏であるべきで、夏侯氏から迎え入れるのは

異姓養子を迎えた事になり、大変なタブーを侵しているのです。

夏侯氏が曹氏と近いとか、そういう事は関係無く異姓はダメなのです。


三国志演義は、曹操を貶めたい理由で曹瞞伝を採用した。

 

三国志演義は、曹操を極悪人にしていますから、曹操を徹底して貶めます。

ですから、曹瞞伝の記述を採用し、曹嵩を夏侯氏だとしているのです。

こうする事で、曹操は宦官の孫であり、同時に異姓養子の子であるとして

二重に貶めるのが可能になるからです。

 

そう考えると、曹嵩=夏侯氏と無邪気に信じてしまうのも、

どうかと思ってしまうのです。


  

 

曹操は、異姓養子を許可する触れを出していた

 

じゃあ、やっぱり、曹嵩は夏侯氏ではなく、曹氏の末流だったのか?

それがそうとも言えません(どっちなんだよ!)というのも曹操は、

戦乱の中で氏族の血が絶える事を予防する理由で異姓養子を認めているのです。

その後、晋の時代になると、再び、異姓養子は禁止されています。

 

どうして、曹操は異姓養子を解禁したのか?

もしかして、自分の父が異姓養子である後ろ暗さを解消したくて、

そんな布令を出したのかも知れません。

もっとも、本当に一族が絶えるケースがあったのかも知れませんが・・

 

曹操以外の兄弟の事が殆ど分らない不思議・・

 

曹嵩には、曹操以外にも曹徳(そうとく)或いは曹疾(そうしつ)や曹彬(そうひん)

曹玉(そうぎょく)という名前が見えるのですが、いずれも資料がとぼしく

どんな事をした人か実情がほとんど分りません。

魏の王族というべき、この人々がどうして知られていないのか不思議です。

曹嵩は大金持ちであり、一億銭で大尉の地位を買うような人なのに、

その息子達が、曹操以外、その事蹟がほぼ分らないとは何だか作為を感じますね。

 

三国志ライターkawausoの独り言

 

中国のニュースでは、2013年に曹操の骨を調べた所、

夏侯氏とはDNAが一致しなかったという研究結果が出たそうです。

これを信じるなら、曹嵩が夏侯氏であるという話は嘘になります。

それどころか、曹操と前漢の功臣である曹参(そうしん)との間にも

血縁関係はないというような衝撃の結果に終わったとか・・

 

 

曹参も沛国譙県の出自なので、あるいは同じ曹氏で傍流で繋がるかと

思いきや無関係とは、曹操の曹氏はどこの曹氏なのでしょうか?

 

 

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—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 


 

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