三国時代の黄夫人(黄月英)とは、実際にいた人?

2017年5月18日


 

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ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく

「ろひもと理穂の三国志新婚さんいらっしゃ~い♪」のコーナーです。

 

 

いつの時代も他人の奥さんや旦那さんって気になりますね。

見た目がどうなのかと併せて、夫婦仲が良いのかどうかも気になったりします。

例えば日本の戦国時代にあってひときわ輝いた織田信長(おだのぶなが)。

彼の奥さんは美濃のマムシこと斉藤道三の娘です。

信長に負けず劣らずの器量の持ち主だったとか。

私は、山岡荘八先生の作品「織田信長」の信長と濃姫の掛け合いトークが大好きですね。

敵対し、危険視していたふたりがいつしか互いの力を認め、それが愛情に変わっていく。

理想の恋愛の姿で、理想の夫婦です。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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身体描写が特徴な理由

 

三国志演義には姿が特徴的な人物が登場します。

例えば蜀を建国した劉備(りゅうび)。こちらは正史にも描かれていますが、

「手は垂れれば膝より長く、両耳は自分で振り返って見ることができるほど大きかった」そうです。

この耳は「垂肩耳」といって「天下一人の大貴」とされます。

手が長いことも貴人の相です。

 

 

孫権は正史において「角ばった顔立ちで口が大きく目がいきいきと輝いている」と描かれていますし、

三国志演義ではさらに「碧眼で紫の髯」とされています。

父の孫堅は一目で高貴の相だと見抜きました。

正史では兄の孫策も孫権の高貴の相について話題で触れています。

中華の歴史において、王者は異相を持つとされているのです。

英雄は普通の人とは違った容姿をしていると信じられていました。

 



女性の容姿の描写について

 

曹丕(そうひ)の正妻となる甄氏(文昭皇后)は、幼いころから彼女が寝ると、

その体に玉衣をかける人の様子が家族にも見えたそうです。

誰なのかと近寄るとその姿は消えてしまう。

人相家として有名である劉良は彼女を見て、

「かほどに高貴な顔は見たことがない」と唸ったそうです。

「必ずや后妃になるだろう」と予言しました。甄氏の美しさは群を抜いており、

「傾国の美女」という伝説を残した古の西子の再来とも表現されています。

袁紹の次男である袁熙は彼女を見て一目で夢中になりました。

二人は結婚し仲睦まじく暮らしていましたが、曹操の侵攻によって甄夫人を奪われます。

そして彼女に一目ぼれした曹操の息子・曹丕の妻となるのです。

袁家、曹家を夢中にさせるのですからかなりの美貌だったのでしょう。

 

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諸葛亮孔明の妻

 

甄氏と対照的に描かれているのが諸葛亮孔明の妻です。

荊州の名士、黄承彦の娘で、容姿が悪く嫁の貰い手がいなかったと伝わっています。

黄氏については正史に登場するほどですから実在したようです。

黄月英というのは後世の人たちが付けた名前で、

そのような記載は正史にも三国志演義にもありません。

彼女について有名な記述は「黄色の髪に色黒」というものです。はたして高貴の相なのか?

どちらにせよ器量は黄承彦の太鼓判付きでした。

諸葛亮孔明が開発したとされる「木牛」「流馬」ですが、

こちらを発明したのは彼女だったという話もあるほどです。

諸葛亮孔明は黄氏との結婚を承諾しました。

仲間たちは「孔明の嫁取りを真似るな、黄さんの醜女をもらうはめになるぞ」とからかったそうです。

諸葛亮孔明は黄氏の異相に何かを感じ取ったのかもしれません。

 

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三国志ライター ろひもと理穂の独り言

 

昔と現代の美的感覚は違いますので、

はたして現代の男性が黄氏を見てどのような感想を持つのか興味がありますね。

もしかしたらかなりの美女だったかもしれません。

私はどうにも「パツ金のガン黒ギャル」(死語)をイメージしてしまいます。

諸葛亮孔明とそんなイケイケギャルの黄氏の掛け合いトークもぜひ聞いてみたいですね。

 

皆さんはどうお考えですか。

 

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ろひもと理穂

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。 自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください! 好きな歴史人物: 曹操、蒲生氏郷

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