朝まで三国志軍師
北伐




はじめての三国志

menu

はじめての魏

常林(じょうりん)とはどんな人?あの司馬仲達が頭を下げて接した政治家

この記事の所要時間: 317




 

司馬仲達(しばちゅたつ)。

曹操の晩年に仕え曹丕の側近として活躍していきます。

仲達は曹叡(そうえい)の時代になると

蜀の諸葛孔明の北伐迎撃軍の総司令官として任命され、

魏国の軍事面のトップとして頭角を現すことになります。

 

 

その後、曹爽(そうそう)との政争に勝利を収めると

司馬家の権力の基礎を作ることになるの人物です。

そんな彼ですが、頭を下げて接していた人物がいたのをご存知でしょうか。

今回は仲達が頭を下げて礼を尽くした人物についてご紹介したいと思います。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:表向き武力を用いない王朝交代劇「禅譲」、曹操と荀彧の思惑は?




貧乏だけど学問好きであった

 

司馬仲達が後年頭を下げて礼を尽くして接した人物の名を常林(じょうりん)と言います。

彼は若い頃家が貧乏でしたが、

しっかりと働いて生活し他人からの施しを受けない人物であったそうです。

そんな彼の唯一好きなことでやめられなかった事は学問です。

彼は貧乏でしたが、一生懸命学問に励み後漢王朝が設立した太学に入学。

ここで経典を身につけると帰郷して農業を生業として官職に就きませんでした。

そんな彼ですが曹操が任命した幷州刺史(へいしゅうしし)である梁習(りょうしゅう)の

推挙を受けて曹操に仕えることになります。

彼は曹操から南和県の県長に任命されるとこの地の統治で功績を挙げ、

太守の位に昇進し、ここでもしっかりと功績を残します。

すると幽州(ゆうしゅう)の刺史に昇進することになり、業績を上げていくことになります。




曹丕へアドバイス

 

曹操が漢中の張魯を征伐するために鄴(ぎょう)を留守にします。

曹操が鄴を留守にしている間、

曹操の後継者として注目を浴びていた曹丕がこの地を統治することになります。

曹丕が鄴の留守を守っている最中、大事件が勃発することになるのです。

それの大事件とは河北で反乱が発生。

曹丕は自ら軍勢を率いて出陣して反乱軍を討伐しに行こうとします。

すると常林は曹丕へ「昔、私は幽州の刺史を任されたことがあり、

北方の知識が多少あります。

北方の民衆は現在安定した生活を手に入れており騒乱を望んでいないのが実情で、

反乱を起こした奴らが害をなすことはできないでしょう。

また現在魏の強敵は外国に有り、曹丕様は魏国の抑えとして注目されております。

その将軍が大した害をなすことのない反乱軍討伐に遠征して勝っても

自らの武威を示すことにはならないので、やめたほうがいいと思います。」と述べます。

曹丕は常林のアドバイスを受けて反乱軍討伐を将軍に任せることにします。

曹丕の命令を受けた将軍は見事に反乱討伐を行い勝利を収めて帰還することになります。

 

まだ漢王朝で消耗してるの?

 

曹叡の時代に魏の重鎮へ

 

曹丕が皇帝の位に就任すると侯の位を与えられ、

九卿の一つである大司農(だいしのう)に就任することになります。

曹叡の時代になると九卿のトップクラスである光禄勲(こうろくくん)の位が与えられ、

魏国の重鎮として活躍することになります。

 

頭を下げてきた後輩

 

常林は後輩でありながら自分よりも高位にいる司馬仲達が礼を尽くして、

頭を下げて接してきておりました。

常林は仲達が頭を下げてきていることに別に特別な感情を抱くことなく、

いつも通り接しているとある人から注意を受けてしまうのです。

 

関連記事:司馬懿は大軍を率いていながら孔明にビビって逃走したってほんと?

関連記事:もし司馬懿が赤壁の戦いに参加していたら魏はどうなった?

 

「若者達の手本となっているのだ」by常林

 

司馬仲達が高位の人物であるのに官位の低い常林に頭を下げている姿を見て、

「司馬公は官位が高い人物であるのはご存知でしょう。

あなたに頭を下げるような事をさせないほうがいいのではないのでしょうか」と

常林に注意を促します。

すると彼は注意してきた人物へ「仲達殿は自分から長幼の礼を示して、

若者達の手本となっているのだ。

俺は高いくらいに就いている人物を恐れはしないし、

仲達殿が頭を下げていることにどうこう言う筋合いもないであろう」と反論。

注意した人物は彼の言論に筋が通っていたので反論することができず、

去っていったそうです。

その後司馬仲達は変わることなく常林に礼を尽くして接していくことになるのです。

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

レンの司馬仲達のイメージは策謀に長け根暗であくどい人物と言うイメージです。

そのため礼を尽くしている司馬仲達を発見した驚きがありました。

司馬仲達が頭を下げて礼を尽くさねばならないほど常林が優秀であったのか、

それとも単純に先輩であったから頭を下げて礼を尽くしたのか。

一体どちらが仲達の行動原理だったのか。

真相は闇の中ですが、レンが考えるに仲達は常林が優秀な人物であり、

故郷の先輩であったから頭を下げたのではないのかなと考えます。

皆さんは仲達が礼を尽くした行動原理は一体どっちだと思いますか。

 

参考文献 ちくま文芸文庫 正史三国志蜀書 今鷹真・井波律子著など

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:もし曹丕が夷陵の戦いの後に蜀に攻め込んでいたら蜀はどうなった?

関連記事:【保存版】曹叡時代の魏の国内で起こった不思議な現象3選

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 誰が読んでも間違いなく面白い戦国時代小説!夏の読書感想文もこれで…
  2. 山崎の戦いってどんな戦いだったの?明智光秀VS羽柴秀吉が激突した…
  3. 陳宮(ちんきゅう)ってどんな人?溢れんばかりの才能を備えた知略家…
  4. 韓非が作った故事成語「矛盾と守株」の真の意味とは?
  5. 播磨の豪族から出現した自信家・黒田孝高の誕生と初陣
  6. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十二話「おんな城主直虎」…
  7. 【キングダムの登場人物の子孫達】東晋時代の王賁の子孫の政治手腕と…
  8. 孔明の愛弟子であった姜維はなぜ孔明の後継者に選ばれなかったの?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 【官渡の戦い前哨戦】文醜はどうして敗北することになったの?
  2. 岩倉使節団とは何?大久保利通がイギリスに行った理由
  3. 高平陵の変は名士代表・司馬懿と反名士・曹爽の対立だった!?
  4. 孔明や安倍晋三も真似た『国家百年の計』って一体誰の言葉?現在でも使える春秋戦国時代の名言
  5. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第39話「虎松の野望」を振り返ろう
  6. 【三国志ライター黒田廉が行く】始皇帝と大兵馬俑から始皇帝がおこなった政策を覗いてみたよ

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

「ざっくりとわかる三国志」をはじめました。 【三顧の礼】孔明トコの天才童子が劉備に冷たすぎる件 【日中清廉潔白対決】北条泰時VS諸葛亮孔明 孫権の部下に三君有り!孫呉三君とはいったい誰を指すの? 【キングダム】用心深い男、王翦の幸せな最期を大胆予想 黒田官兵衛の肖像画で頭巾を付けている理由がわかる!天才軍師・官兵衛の地獄からの生還 【火鼠の皮衣】曹丕、とんだ赤っ恥!燃えない布などあり得ない(キリッ! 司馬懿の名言から分かる!曹爽との権力争いを分かりやすく紹介!「駑馬、短豆を恋う」

おすすめ記事

  1. 終わりが悪かった呉の孫権の惜しさ
  2. 馮氏(ふうし)とはどんな人?三国志演義では出番が少ないが正史三国志では重要人物
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース16記事【8/28〜9/3】
  4. よくわかる!周の成立から滅亡をざっくり分かりやすく紐解く
  5. 三国志の名将・鄧艾の栄光が終わることになった出過ぎた発言とは!?
  6. 人の見栄がビジネスチャンス!後漢で繁盛した秘商売とは?
  7. 【シミルボン】戦だけが能じゃない?三国志の英雄達を詩で比較してみたよ!
  8. 漢代まではリアルダンジョンだった蜀

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“水滸伝"
PAGE TOP