中国で最初に車椅子を使ったのは諸葛孔明だった? 車椅子を発明した人から歴史まで徹底解説!


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2020年の東京オリンピックに向けてマスコミが話題に

取り上げる機会も増え、いよいよ盛り上がってきましたね。

 

近年ではオリンピックと同時に開催される障害者スポーツ大会

パラリンピックの注目度も高まっていますね。

車椅子でテニスやバスケットボールをプレイする、迫力ある

映像をご覧になった方も多いかと思います。

 

車椅子の歴史は意外に古く、紀元前の時代から使われていた

という説が有力です。

そして、中国では、あの諸葛孔明が車椅子を発明したという説も……?

 

今回は孔明も使った車椅子の歴史と真相について、

迫ってみたいと思います。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:小さい曹操が持っていた巨大な戦車についての考察


車椅子の発明家は誰なの?実は……。

 

まず先に結論から言ってしまうと、

いつ、誰が車椅子を発明したかはまったく分かっていません。

 

というのも。

「車椅子」という発想そのものが、「椅子」と「車輪」という

2つの発明品を使う文化であれば、自然発生的に生まれても

不思議はないものとされており、明確に、歴史のある時点で

ある人物が発明したものではない、というのが定説となって

いるから、なのです。

 

紀元前3000年頃の古代エジプトですでに椅子が使われていたのは

遺跡などに残された壁画からも明らかですし、

車輪はもっと古く、紀元前5000年頃、古代メソポタミア文明で

発明されたと言われています。

 

古代ギリシアの遺跡から発見された紀元前500年頃の

花瓶には、車輪付きの子供ベッドの絵が描かれていました。

これはすでにその時代、日用家具に車輪を付け

移動や輸送をしやすくするという発想が生まれていたことを

示唆する資料ということができるでしょう。

 

初期の車椅子は、身体に障害がある人が用いるためではなく、

身分の高い人が召使に押させて使う乗用の乗り物として普及しました。

 

 

16世紀末には、スペイン王フェリペ2世が手押し式の

車椅子に乗っている絵が描かれています。

 

現在一般的に使われている自走式の車椅子は17世紀頃に登場。

1650年には、ステファン・ファルファという人物が、クランク式で

駆動する前輪付きの車椅子を考案しています。


中国で車椅子が生まれたのはいつ?

 

中国では、南北朝時代の西暦525年に描かれたとする

車椅子の絵が発見されています。

証拠として確認できる最古の車椅子の記録となりますが、

車椅子の発想自体は、

それよりもずっと古い時代からあったものと考えられます。

 

 

紀元前770年から221年にかけての戦乱の時代、

いわゆる春秋戦国時代には、

ウマに車を引かせ、その上から弩を使って敵を攻撃する

「戦車」と呼ばれる兵器が、戦争の中心となっていました。

 

つまり、車輪を付けた台車を使う、という

車椅子に通じる発想は、

この時代にはすでに存在していたわけです。

車椅子が発明されてもおかしくない土壌が

その頃には存在していたことになります。

 

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車椅子で思い出すのはやっぱり諸葛孔明?

 

中国史において車椅子を使った人物と言えば

まず思い出されるのは、「三国志」の諸葛孔明ではないでしょうか?

 

度重なる北伐で心身病み衰えた孔明は、

それでも車椅子を兵に押させ、最期まで陣頭指揮を貫きました。

横山光輝の漫画「三国志」でも、五丈原において

孔明が車椅子に乗ったまま息絶える場面が描かれていますね。

 

ただし、諸葛孔明が車椅子を使っていたとする見方には

疑問があることも事実です。

 

孔明が車椅子に乗って白羽扇を振り軍を指揮した

というイメージは、『三国志演義』の描写によるものですが、

『三国志演義』自体が成立したのは、孔明が生きていた時代から

およそ1000年以上も後の時代、元から明の時代にかけてのことです。

 

『三国志演義』はご存知の通り、かなり史実とは違う

フィクションを含む物語ですから、孔明が車椅子を使ったと

いうのも、後世の創作と考えるのが妥当と言えるでしょう。

 

しかし、そのことは逆に、

『三国志演義』が発行された明の時代には、

一般大衆が車椅子のことを認識していたという証拠にもなります。

少なくとも明の時代には、

車椅子が存在していたことは確かでしょう。

 

 

車椅子は春秋戦国(キングダム)時代には存在していた?

 

しかし、ある説によれば、

孔明よりも前の時代に、車椅子を用いて

軍隊を指揮した人物がいたとも考えることが可能です。

 

その人物とは、春秋戦国時代の後期(戦国時代)

斉の国に仕えた人物、孫臏(そんびん)です。

孫臏はかつては兵法書「孫子」の作者ともされた人物であり、

後に「孫子」の作者と認定された孫武の子孫とも言われています。

 

孫臏の名である「臏」とは、ある刑罰の名前であり、

そのことから「孫臏」は本名ではないと考えられています。

 

孫臏は若かりし頃、龐涓(ほうけん)という学友と共に

鬼谷子という人物に師事していました。

しかし、孫臏の才能に嫉妬した龐涓は、孫臏を偽りの手紙で

魏の国へ誘いだし、そこで冤罪に陥れ、「臏刑」、つまり

両足を膝下から切断する刑罰にかけてしまいます。

 

後に斉の使者が魏を訪れた際に孫臏のことを知り、

彼を魏から脱出させることに成功、

孫臏は斉に仕え、自らを陥れた龐涓を馬陵の戦いにて打ち破り、

死に至らしめて復讐を果たしました。

 

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孫臏は車椅子で軍を指揮したの?

 

孫臏は両足を膝下から切断される刑罰にかけられ

自身では歩くことのできない身体でした。

そこで、彼は「箱車」という乗り物に乗って

軍隊を指揮した、とする説が存在します。

 

前述の通り、春秋戦国時代には「戦車」が存在しており、

車椅子がその時代に発明・使用されていた可能性は

十分に考えられます。

 

孫臏が車椅子に乗って軍を指揮したこともまた、

十分可能性の高い話ということができるでしょう。


  

車椅子を発明した人から歴史までのまとめ

 

東京パラリンピックの開催に向けて、

都内でもバリアフリー化が進んでいます。

 

数年後には、車椅子を使って気軽にでかける

人の姿を、今よりも当たり前に見ることが

できるようになっているかもしれませんね。

 

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—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

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