郭淮の行動が司馬懿政権を崩壊させたかも知れないってほんと!?

2018年8月11日


 

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三国志後期における()の名将・郭淮(かくわい)

郭淮は孔明(こうめい)の北伐戦が開始された時から蜀軍と戦いに参加します。

そして郭淮は司馬懿(しばい)の部下として対蜀戦で活躍し、

孔明の策略を読み切って蜀軍を防いだ実績を持ちます。

郭淮は司馬懿の部下として働いた事もあり、仲は良好でしたが、

ある事件がきっかけで郭淮の奥さんが逮捕されることになります。

この時郭淮は奥さんを守るために司馬懿と敵対する決意を固めます。

どうして郭淮の奥さんは捕まることになったのか。

そして郭淮が司馬懿と本当に敵対したのか調べてみましたのでご覧下さい

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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王凌を反乱の罪で逮捕し王凌一族を殺害

司馬懿

 

司馬懿は曹爽(そうそう)政権との争いに勝利し、魏の政権の権力を握ることに成功します。

司馬懿は魏の政権の権力を握ると自らの近親者と自分に味方してくれるであろう人々へ

高位の位を与えていきます。

魏の王凌(おうりょう)は司馬懿のやりたい放題のやり方に激怒し、

皇帝を代える計画を実行するべく動いていました。

しかし王凌の計画は司馬懿に知られてしまい、王凌は逮捕されてしまいます。

王凌は逮捕されると司馬懿に殺害されてしまうだろうと考え、毒を飲んで自殺。

司馬懿は王凌が自殺したことを知ると王凌の一族をすべて殺害し、この事件を解決するのでした。

後にこの事件を「王凌の乱」と呼ばれる事になります。

そしてこの王凌の乱は思わぬところに飛び火することになります。

 

魏の名将・郭淮の奥さんが逮捕!!

 

魏の西方で蜀軍の攻撃を防ぎ続けてきた郭淮。

郭淮は奥さんと仲がよく、子供を5人も授かります。

しかしいきなり郭淮の奥さんは逮捕されてしまうのです。

郭淮の奥さんは特に罪を犯したわけではありませんが、

役人が郭淮の奥さんを強制的に逮捕してしまうのでした。

どうして郭淮の奥さんは逮捕されたのでしょうか。

 

北伐の真実に迫る

北伐  

郭淮の奥さんは王凌の妹だった

影

 

郭淮の奥さんは王凌の妹さんでした。

そして王凌はクーデターを企てた罪によって逮捕され、彼の一族は尽く処刑されていくのでした。

郭淮の奥さんは王凌の妹だったため逮捕されてしまうのです。

さて郭淮の奥さんは異民族や部下達に人気があり、奥さんが捕まったことを知ると

異民族の族長や郭淮の部下達が連名で「奥さんを救ってくれないでしょうか。」と請願書を提出。

郭淮は彼らの請願書を見ても動くことはありませんでした。

 

五人の子供達の必死の懇願を受けて動く!!

 

郭淮の奥さんは身柄を首都へ向けて移されることになります。

この時郭淮の子供たちは頭を地面に叩きつけて郭淮へ

「今私たちの母が何の罪もないのに連行されようとしています。

どうか父上には私達の母を救っていただきたく存じます」と説得します。

 

郭淮は子供たちの必死の懇願を受け、奥さんを救出するため騎兵を出陣させます。

郭淮の兵士たちは役人の後を追って奥さんを奪い返すことに成功。

こうして郭淮の奥さんは郭淮の元へ帰還することになります。

そして郭淮は司馬懿に敵対することになるのです。

 

司馬懿への挑戦状

司馬懿への挑戦状

 

郭淮は奥さんを連れ戻すことに成功すると司馬懿へ手紙を書きます。

郭淮は司馬懿へ

「今五人の子供達が母を救って欲しいと言ってきました。

彼らは母がいなくなれば我らは死を迎えたのと同じになりますと言って説得してきました。

私も子供達が居なくなればここにいない事になります。

そのため私は妻を救うために役人を蹴散らして救助してしまいました。

魏の政権の法律上私がしている事が間違っているなら直ぐに罪を受けるつもりです。

しかし法律上今回の事が間違っていないのであれば、許していただきたく思います」と手紙を送ります。

 

司馬懿は郭淮の手紙を読んでちょっと苦笑いしながら郭淮の行動を許すことにしたそうです。

   

三国志ライター黒田レンの独り言

三国志ライター黒田レンの独り言

 

郭淮は司馬懿と敵対する覚悟を持って手紙を送ったんだと思われます。

どうしてそのように思うのか。

司馬懿が政権のトップであることを郭淮が知っているにも関わらず、

罪人(郭淮の奥さん)を奪い返したからです。

もし司馬懿が彼を許さなければ郭淮の一族は罪人を奪い返した罪で、

すべて殺害されてしまったでしょう。

 

郭淮は手紙で五人の子供が死んだら私も存在しませんと言っているので、

もし司馬懿に許してもらうことが叶わなければ、

司馬懿と敵対する覚悟を持っていただろうと考えられると思います。

郭淮は司馬懿と単独で戦っても勝てないことを知っているので、

夏侯覇のように蜀と結ぶもしくは降伏して司馬懿と戦っていたかもしれません。

このように考えれば郭淮の出方一つで

司馬懿の政権が崩壊していた可能性もあったのではないのでしょうか。

 

参考文献 ちくま学芸文庫 正史三国志魏書等

 

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