大人気春秋戦国時代漫画キングダム、今回はストーリーを追うのではなくキングダムのリアルを追ってみたいと思います。
例えば信が漂と暮らしていた城戸村は、実際にはどんな感じだったんでしょう?
今回は、ネタが尽きたので、キングダムの時代のリアルな村について考えます。
参考文献:愛宕元著 中国の城郭都市 殷周から明清まで
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この記事の目次
キングダム585話ネタバレ予想外伝 秦の時代の村、里
信が所属している秦帝国は、中国史上初めて郡県制を敷いた国です。
それは、土地を支配する貴族を置かずに役人に治めさせる政治体制を意味します。
地方の行政を統括する一番小さな行政単位を県といい、ここに県令という役人がいました。
県とは、「懸」の略字で何かと何かを繋ぐという意味です。
中央と地方を繋ぐ場所なので県という名称になったのです、分かりやすいですね。
キングダム585話ネタバレ予想外伝 信が住んでいた村とは?
※楕円で囲んだ部分は農地
秦の時代、最小の村の単位を里と言いました。
里とは、百軒程度の村人の家が集まった集落を意味しています。
この里が幾つか集まったものを亭といい、さらに、この亭が5つほど集まると郷という行政単位になり、この郷が4つ程集まると県になります。
つまり、里<亭<郷<県という順番に規模が大きくなっていくのです。
秦では人口拡大策を取っていて、一つの家に成人男子が二名いると軍事の賦課税が三倍になるというキツイ取り決めがありましたので、
秦では、長男以外は、成人次第で実家を出て行き、一家を構えたようです。
なので里に所属する家は大抵が核家族でした。
信が住んでいた城戸村は小さそうなので里に属すると思います。
そうなると百戸あっても、精々数百人の人口です。
キングダム585話ネタバレ予想外伝 農地は城壁の外
城戸村のような小さな里でも、周囲は城壁に覆われていました。
それぞれの家も、垣根を土壁で仕切っていたようです。
そして、当時の里は、ほぼすべての家庭が自給自足の農民なので、夜が明けると、城壁の外にある畑を耕しにいきました。
こうして陽がくれると畑から戻り、里の城門を閉じて眠るのです。
里にも貧富の差があり、金持ちは城壁を出てすぐそばの土地を持ち、貧乏人程に里から遠い場所の畑が割り振られました。
一番、価値が高いのが負郭之田と言い、城壁のすぐそばでした。
ところが、ここには里内に住めない貧困層の人々が住んでいて、富裕な人の田畑を耕して、収穫のいくらかを得て暮らしていました。
この人々は、昼は城壁の内側に入って日雇い仕事で収入を得ていましたが、夜は外に出されてしまうので、
山賊や流民がうようよするような乱世になると真っ先に狙われて殺されてしまう境遇でした。
キングダム585話ネタバレ予想外伝 大きな買い物は県で
里にも最低限の設備、例えば酒場や座って品物を売る商人などはいましたがやはり、品揃えや質は悪かったので、大きな買い物は
県まで出向いて行います。
おそらく、信が王貞弟の反乱を見事に解決して政から家と土地を貰って秦の兵士になれる資格を得た時に、伍を組む仲間を探したのは、
故郷の城戸村ではなく、最寄りの県ではないかと思います。
県では、専門の小さな市があり食料品や、武器や防具等を調達出来たからです。
また、市には定職につかないゴロツキ連中もいたので、伍を組むには、うってつけの場所であったのです。
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
いかがだったでしょうか?
漫画のキングダムを史実と照らし合わせるというのは荒唐無稽な部分もありますが子細を見てみると、割合史実に即している部分があったりします。
今後も、ネタが尽きたり新しい発見がありましたら、再び、秦の時代のリアルをここで紹介しようと思います。
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