よかミカンの三国志入門
潼関の戦い特集




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

太平道だけじゃない!『三国志』の時代に人々の心を支えた思想や宗教




張角と黄巾賊

 

三国志』の時代は黄巾(こうきん)の乱によって幕を開けます。

宦官(かんがん)が権勢をふるうようになり、すっかり政治が腐敗してしまった漢王朝への信頼は地の底まで落ちていました。

人々の生活も心も荒み切っていたそのとき、彗星のように人々の前に突如として現れたのが張角(ちょうかく)が起こした太平道(たいへいどう)という宗教でした。

 

華北を中心に信者を続々と増やし、力をメキメキつけていった太平道は

「蒼天已に死す黄天まさに立つべし歳は甲子に在りて天下大吉」

というスローガンを立ち上げてついに後漢を滅亡に導くきっかけとなった黄巾の乱を起こしたのです。

 

しかし、後漢末期から三国時代にかけて人々の心の支えとなった宗教は太平道だけではありませんでした。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:黄巾の乱を起こした張本人・張角の素顔に迫る!

関連記事:唐周(とうしゅう)とはどんな人?張角の野望を砕いた元信者

 

 

太平道と同じように後漢に興った五斗米道

太平道と同じように後漢に興った五斗米道

 

『三国志』では太平道の陰にすっかり隠れてしまっていますが、同じく後漢末期には張陵(ちょうりょう)という人物によって五斗米道という

新しい宗教が興っていました。

五斗米道は蜀のあたりを中心に勢力を広げ、漢中に宗教王国のような組織を形成するまでに。

 

五斗米道という名前は信者から五斗(約20L)の米をお布施として回収していたことに由来します。

太平道と同じように呪術を使って信者の病気を治すしたり、流民に無償で食料を提供する福祉事業に取り組んだりして人々の信頼を集めていました。

しかし、曹操が漢中に入ったことによって五斗米道の王国は崩壊。

ただ、五斗米道の幹部たちは曹操によって列侯に封ぜられ、重用されたそうです。

 

 

地味に信者を増やしていた仏教

地味に信者を増やしていた仏教

 

中国で仏教が全盛期を迎えたのは隋・唐代ですが、仏教自体は後漢代には中国に入って来ていました。

 

シルクロード経由で仏像が輸入されたり仏典の漢訳が行われたりしていたようですが、太平道のように大暴れしたり

五斗米道のように王国をつくったりしていたわけではないので、比較的静かに地味にその信者を増やしていた様子。

東晋代に至ってようやく第一次仏教ブームが起こり、道教と混ざって中国独自の仏教が出来上がりました。

 

激動の時代を生きた先人たちから学ぶ『ビジネス三国志

ビジネス三国志  

太平道の思想の基礎ともいえる道教

太平道の思想の基礎ともいえる道教

 

春秋戦国時代には老荘(ろうそう)思想という中核が出来上がっていた道教。

神仙思想に代表されるその神秘的な宗教観は人々を魅了し続け、三国時代に至ってもなお人々から根強い支持を得ていました。

実は、黄巾の乱を巻き起こした太平道や漢中に王国のようなものをつくり上げた五斗米道も道教の一派です。

 

その後、三国時代が終わって西晋時代になると阮籍(げんせき)をはじめとする竹林の七賢によって厭世観(けんせいかん)溢れる道教ブームが到来しました。

道教は親和性が高いようで、あらゆる思想と結びつき、現代に至るまで世界中の人々に大きな影響を与え続けています。

 

儒教はやっぱり大事!しかし…

儒教と孔子

 

漢王朝の国教として栄えていた儒教(じゅきょう)も『三国志』に描かれた時代に生きた人々の心を支えた重要な思想の1つです。

後漢末期、人々は漢王朝への不満を露わにしてはいたものの数百年にわたって人々に染み付いた礼を中心とする儒教の教えは

そう簡単に落ちることはなかったのでしょう。

 

曹操なんかもその生い立ちなどから

「儒教なんてクソくらえ!」

と思っている節がありますが、なんやかんやで儒教の教えに則った振る舞いをしていますしね。

 

ただ、その一方で後漢時代には儒教と結びついた讖緯(しんい)思想がもてはやされ、どこからか見つけてきた怪しげな予言書・緯書を持ち出して

「ここに予言が書いてあるよ!次のリーダーは俺だってさ!」

と主張する輩たちが続出していたことの方が問題となっていましたが…。

 

三国志ライターchopsticksの独り言

三国志ライターchopsticksの独り言

 

人々の心の支えとして世界中の人々に大切にされている宗教。

なんとなく宗教とは縁遠いイメージの中国人も三国時代という遠い昔から様々な宗教に心を寄せてその心や生活の安寧を

手に入れようとしていたのですね。

実は、現代に生きる日本人も儒教や道教、仏教といった宗教を中国経由で受け入れて以降、知らず知らずにその心の支えとしています。

日常の何気ないしぐさや考え方にそういった宗教の影響が現れていると思うので、ちょっと意識して生活してみてはいかがでしょうか?

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:劉備は張魯のおかげで三国志の英雄になれた!?

関連記事:劉備より先に五斗米道の教祖・張魯が漢中王になった可能性が浮上

 

登場人物全員が悪!悪人のお祭り騒ぎ!
李傕・郭汜祭り

 




chopsticks

chopsticks

投稿者の記事一覧

清朝考証学を勉強中。
銭大昕の史学考証が専門。
片田舎で隠者さながらの晴耕雨読の日々を満喫中。

好きな歴史人物:
諸葛亮、陶淵明、銭大昕

何か一言:
皆さんのお役に立てるような情報を発信できればと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

関連記事

  1. 龐徳は曹操のみならず子孫代々称えられた忠臣だった
  2. 【兵法書・六鞱(りくとう)】いにしえのカッチョイイ名言をビジネス…
  3. 三国志時代の字体とは?現代でも通じるの?
  4. スーパーエリート袁術!理由はファミリーにあり?スーパー名家を探る…
  5. 【王平の戦いが凄い】文字は10個しか知らないけれど軍事において抜…
  6. 五丈原の戦いは緊張感に乏しい戦だった?
  7. 沮授はなぜか話を聞いてもらえない…主君に恵まれなかった人生
  8. 三国志 Three Kingdomsの諸葛亮がいじわるすぎる!

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 関羽に無視される孫権

おすすめ記事

  1. 朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第3部
  2. 【魏延粛清作戦】捨て駒同然の扱いをされた馬岱
  3. 魏の諸葛誕が反乱に失敗した原因ってなに?
  4. ゴールデンカムイネタバレ予想 125話『実りの季節』
  5. 地味だけど超大事!三国志の時代の食糧貯蔵庫とはどんなもの?
  6. 島津家久(しまづいえひさ)とはどんな人?最大の戦果を挙げ続けた島津四兄弟の闘将

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【11/23】朝まで三国志第2弾の電子書籍が出版されるよ! 【軍師連盟】司馬懿は遼東遠征の時なんで大虐殺をしたの? 孔明の北伐の目標はどこだったの? 【はじめての三国志市場】今ならポイント10倍 楽天ブックス 漫画まとめ読み 27話:良い事が無かった曹操に勝機が訪れる!青州兵誕生秘話 三国志のゲームの未来を「はじめての三国志」が考えてみる 袁家をイジメる董卓 【三国志とお金】まともな銭は何処に?消えた良貨の行きつく先 【キングダム552話】「身を切る作戦」ネタバレ&レビュー

おすすめ記事

  1. 古墳時代の海外交易「船が陸を渡る」壮大な航海を解説
  2. 于吉(うきつ)とはどんな人?最古のメンタリスト UkiTsu!小覇王・孫策の生命を奪った仙人
  3. 三国志の時代にダムがあった!蜀が豊かであったのはダムのおかげ
  4. 明智光秀の生い立ちを辿ってみよう 明智光秀 麒麟がくる
  5. 曹丕が早死の原因は呪術?それとも病気?曹丕の死因に迫る
  6. 【日本神話の逆襲】出雲王国とたたら製鉄に見る朝鮮半島との繋がり
  7. 呉にもラストサムライが存在した!孫呉の最後を飾った張悌に迫る!
  8. 麴義はどんな人?アンビリバボー八百の兵で白馬義従1万を破った英傑

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

PAGE TOP