第16話:袁術くん「マインドフルネス」を劉備から学ぶ

2019年1月31日


 

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袁術

 

「日頃から多忙で強いストレスを感じている」、「ついついネガティブなことを考えてしまい不安になる」のならば、脳と心を解放する時間が必要です。それが「マインドフルネス」です。

 

この記事を読み終わる頃には、あなたは人生をポジティブに歩むことができる方法をひとつ手に入れています!

 

※このお話は、三国志に登場する袁術(えんじゅつ)公路(こうろ))が、21世紀のビジネスシーンで支持されている様々な「自己啓発」のやり方を学び、実践していく物語になっています。やや、21世紀風のセリフ回しになっている部分はご了承ください。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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袁術くん、陶謙の死を劉備から聞かされる

劉備を僻む袁術

 

袁術くんは、四世に渡り三公を輩出したという超超名門である汝南袁氏に生まれました。

父の袁逢は三公の中の司空に就いたことがありましたが、すでに病没し、この世を去っています。

 

袁紹曹操・劉表の策略によって荊州の地を追われた袁術くんは、揚州の寿春を新たな拠点として再出発することにしました。隣州の徐州には、袁術くんの父と親交のあった陶謙が大きな勢力を築いているので、何かあった時には協力し合うことができます。

 

そんなある日、屈強な武将二人を引き連れた劉備という男が袁術くんに会いたいと、寿春を訪れたのです。まったく聞いたこともない名前です。劉姓は皇族・宗家に連なる姓であり、劉表と繋がりを持っている可能性もありました。ですから袁術くんは、警戒しながら劉備を迎えたのです。

 

「後将軍様、お初にお目にかかります。劉備にございます。これは失礼を、現在は左将軍の官位に就かれ、陽翟侯に封じられたとお聞きしておりました。」

 

「いえ、それは董卓亡き跡を継ぎ、長安を支配している李傕らが勝手に任じただけのことです。帝の本意ではないでしょう。そもそも後将軍の官位も董卓の独断によるものでしたから」

 

「朝廷の衰退ぶりは実に嘆かわしい限り。この劉備、中山靖王の末裔として、この漢(くに)の復興に尽力する所存」

 

「その劉備殿は、今は何をされているのですか?」

 

「私は現在、陶謙様から徐州統治を任されております。またいつ曹操に攻められるかもしれません」

 

「え? 徐州も孟徳(曹操の)に攻められていたのですか。で、陶謙様はどうされたのです?」

 

「陶謙様は先日、心労がたたって亡くなられました」

 

「なんと、陶謙様が……。孟徳がその隙を突いてくるのでは?」

 

「曹操は、本拠地の兗州を呂布に攻められ、一進一退の激戦中。呂布との戦いが終わるまでは、徐州には手が出せません」

 

「呂布殿が孟徳を攻めたのですか…… ただでさえいろいろあって頭の中がごちゃごちゃになっているのに、何が何だかさっぱりです。それにしても、陶謙様が亡くなったとなると、この先、このような地縁もないような場所でどうすればいいのか」

 

「私も各地を転々としておりました。不安な時は、マインドフルネスをして、力をみなぎらせるのが一番です」

 

「マインドフルネス? 何でしょうか? ぜひお聞きしたい」

 

 

 

マインドフルネスとは?

袁術

 

「人の脳は体重の2%ほどですが、消費するエネルギーは実に全体の20%にも及びます。眠っている時にも脳は活動しているのです。脳が情報処理をしているレム睡眠の最中に人は夢を見るといいます」

 

「大忙しですね」

 

「人は起きている間に一日、8万回もの後悔をしているとも言われています。そのために脳や心は酷使されていくのです」

 

「僕も知らず知らずのうちにいろいろなことに思いをはせていますね。脳や心を休ませることはできないのでしょうか?」

 

「それをするのがマインドフルネスです。そのような日々のしがらみから脳や心を解放する。そのプロセスもまた、マインドフルネスと呼ばれています」

 

「考えないようにしようと思っても考えてしまうものなのに、どうやってコントロールするのでしょう。寝てみても活動しているのでは、どうしようもないのでは」

 

「無我の境地は仙人の域。到底我らの及ぶところではありません。何も考えないことなど不可能です」

 

「劉備殿の言っていることは、矛盾している気がしますが。では、脳や心を解放し休ませることなどできないではありませんか」

 

「不安やストレスから解放するのであって、何も考えないわけではありません。むしろ、これまで以上に考えることになります」

 

「ん? どんどんわからなくなってきました。いったい何を考えるのですか?」

 

「今です。今、この時のことだけに集中するのです。そうすることによって不安やストレスから脳や心を解放することができます

 

「今この時。先のことも考えず、過去のことも考えないということですか」

 

「未来への見えない不安や焦りだけでなく、過去にとらわれて後悔することもありません」

 

「なるほど。今だけを考えることで、脳や心を解放することができるのですね」

 

 

 

具体的なマインドフルネスの方法

袁術

 

「しかし、知らず知らずのうちに後悔したり、不安を感じたりしている中で、今だけに集中することも難しそうですね」

 

「それを手軽にする方法があります」

 

「ほう。それはぜひお聞きして、すぐにでも実践したい。どのようにすれば、今だけに集中できるのですか?」

 

マインドフルネス瞑想です」

 

「瞑想?」

 

「立っていても、座っていても、寝転んでいても構いません。とにかくリラックスできる姿勢をとり、半眼で一点を見つめます。後は呼吸をするだけです」

 

「座って呼吸するだけ? それはいつもしている行動ですね」

 

「意識をして行うことに意味があります。ただ呼吸をするだけではありません。鼻から吸い、止めて、口から吐きます」

 

「腹式呼吸の要領か……」

 

「コツは4・7・8です」

 

「4・7・8? 何のことですか?」

 

4秒かけて吸い、7秒止めて、8秒かけて吐く

 

「吐く方が吸う方の倍の時間をかけるのですね。そこまで考えて呼吸をしたことはありません」

 

「日頃、人は無意識で呼吸をしていますからね。その呼吸だけに集中するのです。腹が膨らみ、腹がへこむ、これだけを感じます」

 

「やってみると、意外に難しい。これをどのくらいの時間続けるのですか?」

 

「別に5分で構いません。大切なことは毎日の継続です。呼吸をすることだけに集中することで、今だけを考えることができるのです」

 

「確かに呼吸だけに集中していれば、余計なことを考えずに済む」

 

「副交感神経が優位になりストレスが軽減されて、免疫力が向上します。集中力、洞察力、創造力が高まります。大脳皮質の発達を促し、記憶力も向上。カロリーの摂取量を抑え、血糖値の上昇も抑制することができるのです」

 

「素晴らしいメリットばかりですね」

 

   

 

まとめ

はてなマークな劉備と袁術

 

「最近はハチミツに慰めてもらうことばかりでしたが、マインドフルネス瞑想で脳や心を活性化することも大事ですね」

 

「ハチミツに慰められる?」

 

「ああ、いえ、こっちの話です。今日は良い話が聞けました。ぜひ劉備殿の徐州、僕の揚州、手を取り合って民が暮らしていきやすい統治をしていきましょう」

 

「左将軍様よりそのお言葉が聞けて、劉備の不安は晴れました。ありがとうございます」

 

 

結論

 

・マインドフルネスとは

  • ストレスや不安から脳や心を解放すること。
  • 今だけに集中することで、高いパフォーマンスを発揮できるようになる。

 

・マインドフルネス瞑想の方法

  • リラックスできる態勢で、姿勢を正し、半眼で呼吸をして、呼吸だけに集中する。
  • マインドフルネス呼吸は4秒間鼻から吸い、7秒間止め、8秒間かけて口から吐く。

 

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