蜀の丞相・諸葛孔明は反旗を翻した南蛮部族を討伐するため出陣します。南蛮部族は孟獲を大将にして諸葛孔明率いる蜀軍と徹底抗戦。
孟獲率いる南蛮部族の武将達には凄すぎる特技を持っている武将がたくさんいました。今回は孟獲の武将で凄すぎる特技を持った木鹿大王を紹介したいと思います。
帯来の要請で孟獲を助ける木鹿大王
木鹿大王は孟獲の武将・帯来の要請を受けて、孟獲を助けるために出陣します。
彼の軍勢は兵士三万人に加えて虎、狼、毒蛇などを引き連れて参戦。
木鹿大王は自身の元に居る虎や狼、毒蛇などを自在に操って戦いに参加する猛獣使いでした。こうして木鹿大王は孟獲の元へ駆けつけると早速、南蛮軍へ攻撃を仕掛けてきた蜀軍と戦うことになります。
魏延と趙雲をビビらせた軍勢
木鹿大王の軍勢は上記で紹介した動物たちを従えて戦場に登場しますが、彼が引き連れている兵士達もとんでもな出で立ちをしていました。
まず木鹿大王の兵士達は赤い裸で四本の尖刀を持っていたそうです。
それに加えて猛獣使いの一隊。
そして木鹿大王は白い像に乗って大きな刀を二本持って登場します。
趙雲と魏延は木鹿大王と対峙しますが、彼が引き連れてきた軍勢の奇妙さにビビってしまうのでした。
魔法炸裂
木鹿大王は趙雲・魏延の連合軍との戦が始まると「旋風よ。巻き起これ!!」と呪文を唱えて台風並みの風を戦場に呼び込みます。更に木鹿大王は角笛を高らかにならすと毒蛇や虎が蜀軍へ襲い掛かります。趙雲・魏延の連合軍は木鹿大王の魔法と猛獣達の攻撃によって敗北。趙雲と魏延は諸葛孔明へ木鹿大王の戦いぶりを報告します。
すると諸葛孔明は「先帝に仕える前に一度そのような魔法を使う人物がいると聞いたことがある」と冷静に回答。そして諸葛孔明は二人へ「まあ天才丞相・諸葛孔明に任せなさい」と言って秘密兵器を出してくるのでした。
果たして魔法使いと天才丞相どちらが勝つのでしょうか。
魔法使い vs 天才丞相勝つのは一体どっちだ!?
諸葛孔明は再び諸将を従えて出陣します。
木鹿大王は諸葛孔明が出陣してきたことを知ると自慢の兵士と猛獣使いの部隊を従えて出陣。
こうして木鹿大王と諸葛孔明の戦いの火ぶたが切って落とされます。
木鹿大王はまず「旋風よ。巻き起これ!!」と呪文を唱えて再び旋風を戦場へ呼び込みます。
諸葛孔明は木鹿大王に対抗して羽扇を振ると旋風が木鹿大王の方へ向かって、吹き荒れていきます。
その間に諸葛孔明は用意した秘密兵器を繰り出します。
諸葛孔明が用意した秘密兵器は木彫りの獅子の文様を飾り付けた車で、車の中には火薬が詰められていました。
そして諸葛孔明は木彫りの獅子の車を出撃。
諸葛孔明が用意した木彫りの獅子の車は火を噴いて、木鹿大王の猛獣部隊を攻撃していきます。
猛獣部隊は獅子の車から吐かれる炎に驚いて、木鹿大王の部隊へなだれ込み、兵士たちを次々に傷つけていきます。
このため木鹿大王の部隊は大混乱に陥ってしまいます。
蜀軍は木鹿大王の部隊が大混乱に陥っている隙に総攻撃をかけ、木鹿大王の部隊を撃破することに成功。
木鹿大王率いる南蛮部隊は蜀軍に大敗北し、逃亡していきますが、蜀軍の追撃によってさんざんにやられてしまい、木鹿大王も戦死してしまうのでした。
こうして魔法使いVS天才丞相の戦いの結果は、天才丞相の勝利で幕を閉じることになります。
三国志ライター黒田レンの独り言
今回は南蛮の魔法使いこと木鹿大王について紹介しました。
他にも孟獲の配下には276メートルもある巨人・兀突骨や毒の泉を駆使して蜀軍と戦った朶思大王など個性豊かな武将達がたくさんいました。
これらは三国志演義にしか登場しない武将ばかりですが、読者を楽しませる趣向を凝らしており、読み物としてはなかなか面白いので、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。
■参考 三国志武将辞典など
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