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この記事の目次
キングダム642話ネタバレ予想「王翦の秦乗っ取り計略」
次第に居なくなっていく秦の大将軍に比例して、王翦の重要度は上昇していきます。どこの国でも軍権を握るか、財政を握る人物が、その国の事実上の支配者になるのは当然のなりゆきです。日本でも戦国武将の朝倉宗滴は朝倉宗家の家督を奪う事には失敗しましたが、軍奉行として朝倉家の戦争を取り仕切り、勝利を重ねる事で事実上の当主となりました。
kawausoは、王翦の性格のモデルは、戦国武将の朝倉宗滴だと睨んでいるので、同じ事を王翦はやると見ています。
そして、紀元前228年、王翦は計略を用いて李牧を誅殺させ排除する事に成功し、邯鄲を落とす事に成功、もはや秦に並ぶ者がない軍の重鎮に上り詰めます。
秦王政は紀元前226年、燕を滅ぼした返す刀で楚まで併呑しようと王翦に出陣を命じます。この時、王翦の目が光りました。そして、秦の対外遠征に動員できるほぼ全員である60万人を与えてくれれば、楚を滅ぼしてみせますと返答するのです。
実はこれこそ、王翦の非常に回りくどい謀反の狼煙でした。
すでに、韓と趙は滅び、燕も魏も滅亡寸前、ここで60万の大軍を受けた王翦は函谷関を出る直前で反旗を翻し、秦王政に穏便に退位を願い出て、自身が王に即位する腹づもりです。
王翦の忠勤に丸め込まれている群臣は、少しも謀反に気が付いていません。危うし秦、一体どうなるのか?
キングダム642話ネタバレ予想「李信が王翦の奸計を挫く」
しかし、ここで、先の燕討伐で太子丹の首を挙げた李信が王翦を遮ります。そして、自分なら20万で楚を討伐して見せると豪語したのです。燕討伐では自分の配下として活躍した李信の発言が王翦には誤算だったのです。
これにより王翦の野望は一度は挫けます。屈辱の王翦は、老いぼれは去り行くのみですと言い、その日以来隠居してしまうわけです。もちろん李信は、一連の王翦の行動から本能的に王翦の野心を感じ取り、クーデターを阻止するつもりで無謀な提案をしたのでしょう。いずれにせよ、この時点で秦は王翦のクーデターを回避する事に成功します。
キングダム642話ネタバレ予想「李信の敗北!」
李信は、蒙恬を副官として楚に攻め込みますが、連戦連勝したのは最初だけで、やがて逆襲してきた項燕に散々に撃破されて20万の大軍の大半を失い、咸陽に敗走します。勢いに乗った項燕は今度は、攻める側に回り函谷関に向けて驀進しました。
本来なら、敗戦した李信と蒙恬は処罰されるべきですが、それが王翦のクーデターの野望を阻止する為だった事を知っている秦王政は、二人を責めませんでした。史実でも、2人が処罰された様子はないので、ここは史実ベースになります。
しかし、その間にも項燕の大軍は函谷関に迫ってきます。ここで秦王政は王翦との一対一の戦争へと身を投じていくのです。
キングダム642話ネタバレ予想「本当の主」
秦王政は隠居した王翦に会いに行きます。丁重に秦王政を迎える王翦に、政は平伏して王翦の提案を蹴った事を謝ります。そして、秦を救う為に、もう一度指揮を執って欲しいと王翦を説得しました。当然ながら老齢を理由に辞退する王翦、それでも頼むと頭を下げる政に、王翦は
ならば、60万の大軍を預けて下さい出来ますか?もしかしたら、私はそのまま函谷関を出ずに秦の王になるかも知れません。それでも、私を信じて全軍を預けられますか?と問います。
秦王政は、私にその力がない以上は、そなたに託すしかないと言います。
第一に、王の責務は咸陽の人民を楚の蹂躙から守る事だと、その力が自分にない以上、王翦に全てを託し祈る以外に自分の出来る事は無いと言うのです。王翦はその熱意に天下万民の為に、地位も命も投げ出す本当の主の姿を見て、己が王となる野望を棄て去るのでした。
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