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蒙恬(もうてん)とはどんな人?秦・中華統一後に一族が滅びる悲しい将軍

この記事の所要時間: 420

蒙恬

蒙恬(もうてん)の父は蒙武(もうぶ)祖父は蒙驁(もうごう)です。

元々からの秦の人ではなく、祖父の代に斉から移住しました。

 

キングダムでは同じく武官貴族でエリート意識が強い

王賁(おうほん)と違い、飄々とした風貌で信とも気軽に口をきく

蒙恬ですが、彼の人生とは、その後どうなるのでしょうか?

 

 

 

最初は文官から出発した蒙恬

 

実は蒙恬は、猛将のイメージがある父の蒙武とは違い、線が細い人物で

当初は文官として活躍して訴訟・裁判などを担当していました。

 

成程、それでキングダムでは、いがみあう信と王賁の仲裁に入るのか、、

というのは冗談ですが、漫画でもおよそ武将らしくない風貌は、

史実に基づいているのかも知れません。

 

蒙恬、武将に転身して信と組んで楚を攻める

 

紀元前224年、秦王政は、楚を攻めるべく軍を起します。

ここで、老将王翦(おうせん)は60万の軍を要求、一方の信は、

「20万でやってやるぜ」と威勢のよい事を言ったので

政は、信に20万の大軍を与えて、蒙恬を副官にします。

 

ここまでには、信はかなり出世したのでしょう、

貴族の蒙恬を副官にしているわけですからね。

 

 

信と蒙恬、楚で快進撃を続ける!!

秦 王騎

 

信と蒙恬のコンビは楚に入ると軍を二手に分けて連戦連勝しました。

蒙恬も寝(しん)で大勝利して気を良くし、城父(じょうほ)で信と合流します。

 

信「なんだよ、楚は勇猛だと聴いていたが大した事ねえな」

蒙恬「全くだ、いや、俺達が強いだけなんだろう、

ざまあみろ、楚の連中め!ファヤヤヤーン」

 

※ファヤヤヤーンに意味はありません。

 

連戦連勝に気を良くした両者は、もう楚を滅ぼしたようなつもりになって、

完全に油断していました。

しかし、これまでの勝利は、楚の大将軍となった項燕(こうえん)の計略だったのです。

 

 

楚の項燕軍に背後を突かれ秦軍は壊滅する

梅雨 s

 

項燕の楚軍は、油断している秦軍の背後を三日三晩追い続けて、

ついに城父に到着、これまでの恨みをブチまけて攻めこみます。

 

油断していた秦軍は、殆ど抵抗できず、20万の兵士の大半が殺されます。

信と蒙恬は、その場から逃げるのが精一杯でした。

この項燕将軍は楚漢の戦いで劉邦のライバルになる楚の項羽(こうう)の祖父です。

 

二人して、大敗北を演じてしまった信と蒙恬ですが、秦王政に処分される

ような事もなく、紀元前221年には蒙恬は家柄で将軍に任命されます。

 

どうやら、この二人特別に厚く、政の信頼を得ていたようです。

 

関連記事:項羽はあれだけ最強だったのに何故、天下を取れなかったのか?

関連記事:これぞ戦争の極意!!兵家の思想ってどんな思想?

 

蒙恬、匈奴を追い払い、万里の長城を築城する

 

紀元前215年、将軍になった蒙恬は、30万の軍勢で匈奴と戦い

オルドス地方を奪還する事に成功します。

 

始皇帝は、これを大変に喜び、それを契機に弟の蒙毅(もうき)も

取り立てられるようになりました。

 

そして、蒙恬は、再度の匈奴進攻に備えて万里の長城の建設に着手します。

長城自体は、それぞれの国が遊牧民対策で造っていましたが、

始皇帝は、これを繋ぎ合わせて中華全土を防衛できるようにしようとします。

蒙恬は、その現場責任者として実際の築城に当たったのです。

 

現在の万里の長城の原型は、あの蒙恬が造ったんですね。

 

関連記事:三国志に出てくる鮮卑族ってどんな民族?

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始皇帝の長子、扶蘇がやってくる

 

匈奴を警戒している蒙恬の下に、焚書坑儒で始皇帝を批判した

長子の扶蘇(ふそ)が左遷されてきます。

 

焚書坑儒とは、秦を批判するような本や人を全て集めて逮捕し

本は燃やし、人は穴に生き埋めにするという残酷な政策でした。

 

扶蘇は、勇気があり聡明で、次の皇帝と目されている人物でした。

扶蘇と蒙恬は性格が合ったようで共同して匈奴に備えます。

 

そして、次期皇帝の側近になった事は、蒙恬をさらに出世させる

筈であったのです。

 

始皇帝死す、趙高、遺言を偽造して扶蘇を殺す

 

紀元前210年、始皇帝が49歳で死にます。

しかし、始皇帝の側近だった趙高(ちょうこう)は遺言を偽造して、

扶蘇と蒙恬に死ぬようにという勅命を出しました。

 

蒙恬は「これはおかしい、咸陽に行き、真偽を確かめましょう」

と扶蘇に言いますが、親孝行な扶蘇は勅命を信じて自殺しました。

 

蒙恬は、尚も態度を決めかねていましたが、

即位した二世皇帝胡亥(こがい)より短剣が送られてくると

もはやこれまでと観念して自殺します。

 

関連記事:【キングダム ネタバレ注意】史上最悪の宦官 趙高(ちょうこう)誕生秘話

 

蒙恬が殺されたのは扶蘇がやってきたから

風景 p

 

蒙恬は、将軍としては、特別優秀というわけではありませんでした。

将軍位も家柄で自動的になったようなものです。

ですが、彼が赴任したオルドスに扶蘇がやってきたのが仇になりました。

 

扶蘇は始皇帝にも遠慮なく諫言する性格でしたし、

特に、李斯がやり始めた言論弾圧、焚書坑儒には

儒学を擁護する立場から強烈に反対していました。

 

趙高も李斯(りし)も焚書坑儒を推進した人間ですから、

始皇帝が死んで、扶蘇が皇帝になれば死は免れないという危機感がありました。

 

それに蒙恬には、匈奴対策とは言え、30万という大軍があります。

扶蘇の存在と30万の軍勢、この二つを考えた趙高は、個人としては

凡庸な蒙恬を殺す事を決意したのです。

 

 

全滅した蒙恬の一族

photo credit: Yogic via photopin (license)

photo credit: Yogic via photopin (license)

 

趙高は報復を恐れて、蒙恬の弟の蒙毅も処刑、蒙家にまつわる人間は、

尽く処刑してしまいました。

それにより、蒙恬の子孫は完全に絶えてしまったそうです。

 

あんなに爽やかなイケメンの蒙恬の一族は史実では、

途絶えてしまうのです。

 

なんだか、寂しいですね、蒙恬、そこまでの悪党でもないのにね

ファヤヤヤーーン♪

 

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歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
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