実はイケメン?孫権を支えた諸葛瑾と「ロバの逸話」

2020年8月26日


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孫権を支えた諸葛瑾(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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父を助ける

諸葛恪の栄光と破滅

 

と、話がずれましたがこの逸話はここで終わりではありません。酒に酔って酒宴で諸葛瑾の面長をからかった孫権、パワハラとアルハラが入り混じったような行動をした主君に、諸葛瑾の息子である諸葛恪が声をかけました。

 

「二つだけ文字を足すことをお許し下さい」

諸葛恪の栄光と破滅02 諸葛恪、孫権

 

孫権の許しを得て筆を借りた諸葛恪は「之驢(ロバのこと)」と書き足しました。これで文字は「諸葛子喩之驢(しょかつしゆのろ)」となり、その機転に気を良くした孫権はそのロバを諸葛瑾に与えたと言います。

 

藍田生玉

諸葛恪

 

息子として父親が笑われているのを助けたいが、主の書いた文字を消すことはできない……そこからの行動と思われますが、この諸葛恪の話を聞いた人々は「藍田生玉(らんでんしょうぎょく)」と称えました。

 

「藍田」は中国の山で美しい宝石の産地のこと。宝石の名産地から評判通りの美しい宝石が産出される、という意味で、名家からそれに恥じない子が生まれることを言います。

 

諸葛恪

 

しかしその一方でこの時に諸葛瑾は「格は頭が良すぎる、この家を大きくするのはあの子だが、この家を潰すのもまたあの子だろう」と言ったと言うのです。残念ながらこの諸葛瑾の予想は哀しい方向に当たってしまうこととなりました。

 

イケロバ?

周瑜、孔明、劉備、曹操 それぞれの列伝・正史三国志(本)

 

最後にちょっと小話を。

 

ロバと言われると穏やかでちょっとぼんやりしたようなイメージを抱くかもしれませんが、江表伝(こうひょうでん)では諸葛瑾の容姿については「面長で整った良い顔立ち」「立派で気品のある容貌」となっています。

 

つまり面長ではあったけれど、顔立ち自体は整った、つまりイケメンであったと思われます。諸葛亮も容姿が良いと言われている話があるので、イケメンの血筋であったのかもしれませんね。

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

今回は諸葛瑾について、解説させて頂きました。三国志演義ではあまり良い役回りではなく、弟に比べると少々影が薄い諸葛瑾ですが、これで中々面白い人物です。

 

特に筆者は孫権と諸葛瑾の関係は「呉の水魚の交わり」と言っても良い関係と思っているので、ぜひ諸葛瑾にまだ注目していない方は、この機会にこのお兄ちゃんをよろしくお願いします!

 

参考文献:呉書諸葛瑾伝 諸葛格伝

参考文献:江表伝

 

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呉の武将

 

 

 

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セン

セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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