今回のたくさん!架空武将たちシリーズ(筆者の独断と偏見による命名)の新メンバーは、南蛮のビーストテイマーと言うべき存在、木鹿大王をご紹介します。
木鹿大王は三国志演義では諸葛亮の南蛮平定に立ち塞がる南蛮王・孟獲、その仲間の一人。しかしこの木鹿大王、中々にファンタジーな活躍をするので、南蛮で出てくる一人……なんて評価ではなく、ぜひこの機会にご注目を!
この記事の目次
木鹿大王の読み方「ぼくろくだいおう」
木鹿大王は、ぼくろくだいおう、と読みます。少しなじみのない読み方の名前ですよね。ただ木鹿王、と呼ばれることはあっても「木鹿」と呼ばれることはないので、これが正式な名前なのかどうかは不明です。
もしかしたら王として敬意をはらわれているからなのかもしれませんが、それは後述しましょう。気を付けて欲しいのは架空武将と前述したように、正史には存在しないことです。とは言え南蛮の登場キャラクターということもあって、かなり印象深い一人でもあります。
木鹿大王は術が使えるビーストテイマー
そして木鹿大王の更なる特色と言えるのが、南蛮の猛獣たちを従えるビーストテイマーであるということ。猛獣には毒蛇などかなり危険な動物たちも含まれ、しかも本人も白いゾウに跨って戦います。
ある意味、南蛮の土地を一番イメージしたようなキャラクターとも言えるでしょう。しかも木鹿大王の凄い所はただ動物を使うだけでなく、なんと術を使って嵐を起こすこともできるという……うーん、ファンタジーの一言に尽きる存在ですね。
ライバルのために立ち上がる木鹿大王
そんな木鹿大王ですが、実は孟獲とは常から敵対していました。しかし諸葛亮相手に何度も敗北した孟獲は、藁にも縋る思いで木鹿大王に救援要請をします。
木鹿大王はそこで「今は窮地ゆえ、以前までのことは水に流そう」と正に「漢!」という返答をして、孟獲たちを受け入れ、参戦することになります。敵相手にこの態度、正に大王、と呼ぶに相応しい風格です!
木鹿大王:生息地
この時に木鹿大王が孟獲たちを受け入れたのが八納洞と呼ばれる場所です。三国志演義で出てくることもあって実際の場所がどこかははっきりしていませんが、現在のインド、ミャンマーあたりの場所と言われています。
木鹿大王は白く大きなゾウに乗っていることも、そちらのイメージと言われると確かにそんなイメージがありますね。ともあれ木鹿大王は三万の配下たちと猛獣を率いて諸葛亮と戦います。
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