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この記事の目次
蜀軍大苦戦!
前述したように木鹿大王の軍は三万という大軍。更には腹をすかせた猛獣たちを戦場に投入され、蜀軍の兵士たちは大パニック。この後の扱いが嘘のように南蛮戦ではやたら出番がある魏延や、最後の五虎将軍である趙雲までも苦戦を強いられます。
しかしそこは諸葛亮、このようなことを予想していたように策を巡らせ、あるものを取り出しました。
猛獣、諸葛亮の木獣に敗れる
それはこんな事態に備えて(どこをどうしたらこんな事態にとは言ってはいけません)諸葛亮が開発しておいた兵器「木獣」。この木で作られた獣は口や鼻から火を噴きだし、猛獣たちを蹴散らします。木鹿大王は必死に術を駆使するもこれも破られ、大混乱の中で命を落とすのでした。
因みに横山三国志では関索が討ち取ったことになっています。これ今回の豆粒知識ね!
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「木鹿」とはどこから来た?
さてかなり義侠心に富み、大勢の配下を従え、猛獣たちを使役し、妖術も使うというスペックの木鹿大王。最初にも言ったように木鹿、という聞きなれない名前をしています。
ここで気になったのがその名前の由来……これは妄想なのですが、古代中国の仙人たちと関係があるのでは?と思われます。というのも、古代中国では神聖な動物であり、神の、仙人の乗り物とされてきました。
有名な所では太上老君も白鹿に乗っていたという伝説があります……そして木鹿大王もまた、白いゾウに乗っていました。こうイメージから膨らまされ、妖術や猛獣を使役する木鹿大王が生まれたのではないかな……と筆者は想像しますが、どうでしょうか?
仙人のような相手と戦い、勝利する……そういう存在として諸葛亮が更に人間離れした存在であると印象付けたかったのはないかと、筆者は妄想しています。
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三国志ライター センのひとりごと
今回は南蛮の一角、木鹿大王についてお話察せて頂きました。木鹿大王は南蛮編だけで出てきて、しかも混乱の中で人知れず戦死するという、身もふたもない事を言ってしまうと「退場させるため」のキャラクターです。
しかしその存在は決して希薄なものではなく、しかも見直してみるとスペックはかなり高め!南蛮編をかなりファンタジーにしてしまった人物でもありますが、この機会にぜひ、木鹿大王について見なおして上げて下さいね。
参考文献:三国志演義
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