本当に三国志なの? 何でもありな南蛮のビーストテイマー木鹿大王が凄い

2020年11月18日


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ビーストテイマー木鹿大王(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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蜀軍大苦戦!

敗北し倒れている兵士達b(モブ)

 

前述したように木鹿大王の軍は三万という大軍。更には腹をすかせた猛獣たちを戦場に投入され、蜀軍の兵士たちは大パニック。この後の扱いが嘘のように南蛮戦ではやたら出番がある魏延や、最後の五虎将軍である趙雲(ちょううん
)
までも苦戦を強いられます。

 

しかしそこは諸葛亮、このようなことを予想していたように策を巡らせ、あるものを取り出しました。

 

猛獣、諸葛亮の木獣に敗れる

饅頭を作る孔明

 

それはこんな事態に備えて(どこをどうしたらこんな事態にとは言ってはいけません)諸葛亮が開発しておいた兵器「木獣(もくじゅう)」。この木で作られた獣は口や鼻から火を噴きだし、猛獣たちを蹴散らします。木鹿大王は必死に術を駆使するもこれも破られ、大混乱の中で命を落とすのでした。

 

関索

 

因みに横山三国志では関索(かんさく
)
が討ち取ったことになっています。これ今回の豆粒知識ね!

 

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「木鹿」とはどこから来た?

はてなマークな劉備と袁術

 

さてかなり義侠心に富み、大勢の配下を従え、猛獣たちを使役し、妖術も使うというスペックの木鹿大王。最初にも言ったように木鹿、という聞きなれない名前をしています。

 

盤古 中国神話

 

ここで気になったのがその名前の由来……これは妄想なのですが、古代中国の仙人たちと関係があるのでは?と思われます。というのも、古代中国では神聖な動物であり、神の、仙人の乗り物とされてきました。

 

白い象に乗っている木鹿大王(南蛮族)

 

有名な所では太上老君(たいじょうろうくん
)
も白鹿に乗っていたという伝説があります……そして木鹿大王もまた、白いゾウに乗っていました。こうイメージから膨らまされ、妖術や猛獣を使役する木鹿大王が生まれたのではないかな……と筆者は想像しますが、どうでしょうか?

 

四輪車に乗る孔明

 

仙人のような相手と戦い、勝利する……そういう存在として諸葛亮が更に人間離れした存在であると印象付けたかったのはないかと、筆者は妄想しています。

 

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三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

今回は南蛮の一角、木鹿大王についてお話察せて頂きました。木鹿大王は南蛮編だけで出てきて、しかも混乱の中で人知れず戦死するという、身もふたもない事を言ってしまうと「退場させるため」のキャラクターです。

 

しかしその存在は決して希薄なものではなく、しかも見直してみるとスペックはかなり高め!南蛮編をかなりファンタジーにしてしまった人物でもありますが、この機会にぜひ、木鹿大王について見なおして上げて下さいね。

 

参考文献:三国志演義

 

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南蛮征伐特集

 

 

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セン

セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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