三国志の時代の庶民には、役人の横暴を訴える権利があったようですが、それでも決して口にしてはいけない3つの言葉がありました。
これを三不肯と言い、①降格処分、②免職、③死刑です。訴える時には、この3つは外しておかないといけないので、どうしたって役人を代えて下さいとか、厳しく叱って下さいとかしか言えない事になるのですが、そのものズバリは言えなくても三不肯と書けば、いかにその役人が酷いかという事が伝わりました。
諸葛孔明は北伐の失敗で自ら降格を願い出ましたけど、降格はかなり重い処分である事がここからも分かります。人の心が少しでもある役人は、三不肯と落書されると、それなりに恐れ慄いたようです。もっとも、意に介さない冷血な役人もいましたけどね。
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