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五斗米道はどんな宗教?現在も残っている宗教団体「正一教」で張魯が教祖を務めた道教

2022年3月26日


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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良心的かも……?

馬に粘土を載せて運ぶ人(幕末時代)

 

さて日本では江戸時代に収められていた年貢が、取れ高の半分だったという説があります。それと比べるというのは(いささ)か乱暴ではありますが、だいぶ良心的なものに思えます。

 

また権力者はこういった資金源で私腹を肥やしているというイメージがありますが、張魯はこれらを利用して民への扶助を行ったり、設備投資をやったりしたことで民衆から支持されていたと言います。収めたとしてもそれが目に見える形で還元されるのであれば、受け入れやすいですね。

 

張魯

 

実際に曹操(そうそう)に攻め込まれた際に「これらは国(漢王朝)の物」として宝物庫らを焼かなかった一件からも、張魯は悪徳のイメージとは違う印象を受けます。乱世において、民衆に広く受け入れられたという五斗米道。それには張魯が民衆に寄り添った、大平道とはまた違った宗教の在り方を実践したからかもしれませんね。

 

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曹操孟徳

 

 

 

 

東晋時代に反旗を翻がえし同じような道を進んでしまう

黄巾の乱に巻き込まれる若し頃の程昱(ていいく)

 

では最後に、ちょっと後味を悪くしてみましょうか。

 

嘗て、大平道は蒼天既に死すと朝廷と戦う道を選びました。しかし殆ど同じ時代に、五斗米道は民衆に受け入れられ、受け入れられているが故に朝廷と争わず、乱世に残った存在でした。

 

ポイント解説をするセン様

 

しかし後の世、399年に五斗米道は東晋(とうしん)に反旗を(ひるがえ)します。結果は散々なほどの敗北でした。五斗米道自体は現在も形を変えて残っていますが、それでも一度は反逆者となってしまっていたかと思うと……なんとも、苦い結末ですね。

 

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ほのぼの日本史

 

 

 

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

何となく三国志演義での張魯のイメージからか、どうにも五斗米道=五斗の米を民衆に無理やり納めさせていた……というイメージがありましたが、実際に計算して見るとそうでもない分量だった、しかもその資金は納めた人々に還元もされていた、と思うと、五斗米道のイメージが変わってきました。

 

これは五斗米道、そして張魯は次代の三国志のプレイアブルキャラクターとなってもおかしくありませんね!

 

賢く仁愛に富んだカリスマ、そんな張魯なんてどうでしょうか?

そんな新しき三国志沼、本日もどっぷりハマっていきましょう!

 

センさんが三国志沼にドボン b

 

どぼん!

 

参考文献:魏書張魯伝

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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