五斗米道はどんな宗教?現在も残っている宗教団体「正一教」で張魯が教祖を務めた道教

2022年3月26日


 

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茶を飲む張角(太平道)

 

三国志(さんごくし)に出てくる宗教で有名なのは、やはり大平道(たいへいどう)でしょうか。序盤の黄巾党(こうきんとう)との戦いは、これから天下に飛躍していくであろう英雄たちが幾人も見ることができて、何とも興奮しますよね。

 

五斗米道の教祖・張魯

 

そしてどうにも三国志の中ではそれに隠れがちなのが、五斗米道です。張魯(ちょうろ)が教祖をやっている、名前が特徴的な文、もしかしたらそんな印象しかないかもしれません。今回はこの五斗米道をご紹介したいと思います。

 

 

五斗米道の開祖・張魯

五斗米道(はじめての三国志)

 

さて五斗米道(ごとべいどう)ですが、三国志に出てくる教祖としては張魯が有名ですね。しかし張魯は教祖であり、開祖ではありません。

 

太平道の祖・張角(黄巾賊)

 

開祖とはその宗教を開いた祖であり、だいたい奇跡が起こせます(語弊アリ)。例えば大平道の開祖は張角(ちょうかく)であり、張角も符を用いて使った水で病人を治療するなどしています。そしてこの五斗米道の開祖は張陵(ちょうりょう)といい、張魯の祖父になります。祖父の後は父が、そして三代目の教祖となったのが張魯なのです。

 

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張角の奇跡

霊感商法で信者を増やす張角

 

張角は、奇跡を起こしていたことは説明しましたね。張角は符を浸した水を信者に与えて、病気を治したと言います。もちろんこのような奇跡を張陵も起こしていたようです。

 

疫病が蔓延している村と民人

 

その方法は祈祷によるもので、病気になった人たちを祈祷を捧げることで治したというのです。残念ながらこの祈祷がどのようなものかは分かりませんが……できたらぜひ今の時代にも利用して欲しい所ですが、ともあれ、当時から五斗米道は奇跡を起こしてくれた宗教、という認識があり、民衆からは受けいれられていたようですね。

 

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太平道の秘密

 

 

五斗米道の由来

ハンセン病に侵された徳行者・冉伯牛 冉伯牛(モブ)(疫病)

 

ちょっと五斗米道という字を見てみましょう。何だか不思議な名前に見えますよね。これにもきちんと意味が有ります。前述したように、張陵は祈祷を行うことで病人を治していました。そうして治した病人や、五斗米道の信者になりたいという人たちに「五斗米」……五斗の米を納品させていたのです。こうしたことからこの宗教は五斗米道、という名になったのです。

 

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五斗米道は悪徳宗教じゃない?

曹操に降伏する教祖・張魯

 

ではここで、この五斗米がどれくらいかちょっと見てみましょう。現代日本において、一斗は約18L。これを重さに直してみると、15キロです。これで五斗を考えると、大体75キロですね。売られているお米が大体10キロとすると、あれが七つ分以上となります。

 

なんということでしょう!とんでもない量のお米の量です!

こんな大量のお米を信者に納品させていたなんて……やはり五斗米道は私腹を肥やしている悪徳宗教だったのですね!

 

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黄巾賊

 

 

おっとっと?

 

というのは冗談です。前述したように、この一斗=18Lというのはあくまで現代の一斗です。この一斗は中国の、しかも時代が違うと重さがだいぶ違うのです。例えば後漢時代では一斗は1.98L、魏から西晋時代では2.02Lが一斗とされていました。だいたい、2Lとしましょうか。

 

この考えでいくと五斗米は10Lのお米、現代の感覚で行くと約8~9㎏ほどになるかと思います。あれ?そこまで多くはないように見えますね?

 

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両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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