魏の発明家・馬鈞の発石車が採用されなかった理由

2022年8月10日


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三国志の武器 霹靂車 曹操

 

発石車といえば、曹操が官渡城の内部から袁紹の物見櫓を破壊した霹靂車が有名です。しかし、この霹靂車の動力は人力で連射出来ない欠点がありました。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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連続発射を可能にした魏の発明家、馬鈞

馬鈞

 

魏の発明家、馬鈞は発石車を改良して連続発射が可能になるように工夫したそうです。それは、人力ではなく車輪の回転を使うものでした。馬鈞は巨大な木製の車輪を作成し、そこに重りを複数吊り下げました。重りは、同数の発石車の梃子に繋がっています。

 

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動力を活用した発明家・馬鈞

発石車 曹操

 

この状態で車輪を回転させると、重りの重さで車輪が回転し動力が生まれます。そして重りと繋いでいる縄が張りきった所で縄を切り離せば複数の発石車から連続で石が飛んでいくという仕掛けなのです。

 

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発石車を改良した時期

曹爽

 

それは、曹爽が権力を握っている時期の事だったようですが、裴秀が発石車を批判し、これに馬鈞が回答できなかったのでアイデア倒れと考えられて実用化されなかったそうです。これを裴秀の難癖ととらえるか、まっとうな指摘かという事ですが裴秀は地理学者であり、実用的な地図である禹貢地域図を作成しているのでただの難癖ではなかったかも知れません。

 

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三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

しかし、欠陥があれど制作すれば、それは改良されたかも知れず、制作されなかったのは、魏の軍事技術の進展にとっては惜しい事でした。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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