歴史を見ていくと、女性には何よりも貞節さ、貞淑さが求められる事が多いですね。とは言っても何もそれがいけないということではありません。時代から見ても、女性には大事な後継者を産んでもらうという役目を考えても、貞淑さ、貞節さは欠けてはならない考えであると言えると思います。
さてここで今回ご紹介したいのは趙昂の妻、烈女として名高い王異。彼女は同時に貞淑な女性としても有名ですので、その姿を見て頂きたいと思います。
この記事の目次
自分も武器をとった烈女王異
王異と言えば、烈女として名高い女性です。この時代に女性の身でありながら、夫と共に馬超と戦いました。
実際に自ら剣をぶつけ合ったという訳ではありませんが、それでも弓を使って敵と戦い、味方の士気を上げたとも言われています。また後に馬超に反乱を起こす前に、人質になっている息子を案じている夫に活を入れるという場面もあり、この部分がかなり有名となって、王異は烈女としての地位を格たるものにしたと言えるでしょう。
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夫である趙昂を補佐した王異
因みに苛烈な部分ばかり述べてしまいましたが、王異は内助の功でも有名です。涼州刺史を降伏後に殺害した馬超は、彼の元配下である趙昂らを信用しきれませんでした(そりゃそうだ)。
ここで活躍したのが王異です。王異は馬超の妻と親しくなり、夫の趙昂が馬超の役に立つ存在であることをアピール。これは妻から馬超に伝わり、馬超は趙昂らを信頼するようになり、後の反乱を成功する一要因となったのです。
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三国志演義では息子を見殺しにしても忠義を貫く王異
また三国志演義、一連の流れがだいぶ変わっていますが、趙昂らが馬超に反旗を翻すのは同じです。そしてこの際に、趙昂が馬超の副官となっていた息子のみを案じるのもまた同じ。
しかしここで王異は「忠義のため、恥辱をそそぐためならば自分の命など惜しくはありません。一人の息子が何だと言うのですか。貴方が決断しないのであれば私は死にます!」と半ば脅迫めいたセリフで夫を励まします。
ある種、三国志演義で苛烈さを増した人物と言えるでしょう。
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娘を守る為に恥を忍ぶ王異
そんな王異ですが、貞淑な女性でもありました。それが分かるのが嘗て、西県で起きた反乱の時のこと。王異はこの反乱で西城を落とされ、二人の息子を失いました。
無体をされる前に自害をしようとした王異は、まだ幼い娘がいるために思い留まります。「西施も不潔な恰好であれば人々は鼻をつまむと言います」王異は汚物で汚した麻の服を着て、食事を絶ってやせ細り、身を守りました。
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