彼は孫呉が同盟を破棄して関羽を攻撃し殺害されたと聞くと激怒して、
孫呉討伐のための準備を始めます。
趙雲や蜀の群臣達は劉備が計画している孫呉討伐が、
いかに無意味であるかを彼に説きますが、
彼らの進言を一切聞き入れる事はなく孫呉討伐の準備に没頭します。
彼は孫呉を討伐する準備が整うと出陣することになります。
しかし陸遜(りくそん)の計略によって蜀軍はフルボッコにされてしまいます。
その後彼は病にかかって亡くなってしまうのですが、
劉備が孫呉討伐に出陣する前に占い師を呼んで、
孫呉討伐が成功するかどうか占わせたそうです。
この占い師の占いの結末はどのようなものだったのでしょうか。
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孫呉討伐軍の準備が整う
劉備は関羽が孫呉の裏切りによって殺害されたことを知ると激怒。
そして彼は弟である張飛と一緒に関羽を殺害した孫呉を滅ぼすため、
孫呉討伐の準備を行います。
張飛は関羽を殺害した孫呉に復讐するために兵士の訓練をいつも以上に厳しく、
きつく行っておりました。
そのため彼は部下や兵士達から恨みを買ってしまい部下に殺害されてしまいます。
その後張飛を殺害した部下は孫呉に逃亡してしまいます。
劉備は張飛が部下に殺害されてしまい悲しみますが、
関羽を殺害した孫呉討伐を諦めることなく、出陣準備を着々と整えていきます。
こうして関羽が孫呉に殺害されてから二年後、
ついに孫呉を討伐するべく劉備は出陣することになるのですが、
ゲン担ぎのために一人の人物を呼びます。
仙人登場
劉備は孫呉討伐が成功するかどうかのゲン担ぎとして一人の人物を呼びます。
それは李意其(りいき)という人物です。
彼はなんと前漢の文帝の時代から生きているそうで、
もしこれが本当だとしたら数百年生きていることになります。
そんな人物であったため周りから「仙人」と言われていたそうです。
劉備はこの仙人・ 李意其を宮殿に呼んで「今から孫呉へ復讐するのだが、
果たして成功するのかどうか占ってほしい」と依頼。
李意其は何も言わずに数枚の紙と筆を劉備に要請します。
劉備は李意其の言う物をすぐに持ってこさせます。
すると彼はこの紙にある物をスラスラと描き始めるのです。
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李意其が描いたものとは
李意其は劉備から紙と筆をもらうとすぐにスラスラと紙に兵士・馬・武器を描きます。
そして彼が書いた兵士や馬などの絵を全てちぎってしまいます。
その後彼は一枚の紙に人の姿を描いてこの絵を土の中に埋めてしまい、
これらの事が終わると何も言わずにスタスタと宮殿を後にしてしまったそうです。
劉備は李意其の行動にイラっとしますが、
仙人と呼ばれている人物を殺害しては何が起きるかわからないため、
彼を見送って厚いお礼を行ったそうです。
劉備は李意其が去ってから数日後、
関羽を殺した孫呉を討伐するべく出陣することになるのですが、
李意其が書いた物は行った何を意味していたのでしょうか。
蜀軍の敗北と劉備の死を意味していた
李意其が書いた兵士や馬、武器は夷陵へ向かう蜀軍を意味しております。
これの絵をビリビリに破いてしまうのですがこれは破れる(やぶれる)=敗れる(やぶれる)、
敗北を意味しております。
そして人の姿を描いた紙を地中に埋めた意味ですが、
この紙に書いた人物は劉備を意味しております。
そして人を埋めるということはその人が亡くなった時に土の中に埋葬するという意味で、
劉備を埋葬する=彼が死ぬ事を意味していたそうです。
三国志ライター黒田レンの独り言
李意其が行った占いは全て当たることになります。
劉備は夷陵(いりょう)の戦いでフルボッコにされてしまい、
この戦いに敗れたことで心労が一気に噴出し病にかかってしまいます。
そして彼は病が治ることなく土の中に埋められることになるのです。
もし劉備が李意其の行動を問いただしたとしても
孫呉討伐を行う意思を変えなかったと思います。
ということは劉備は死ぬことが決まっていたと言っていいのではないのでしょうか。
参考文献 ちくま文芸文庫 正史三国志蜀書 今鷹真・井波律子著など
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