明智光秀といえば本能寺の変で主君・織田信長を裏切ったことで有名ですが、本能寺の変の動機については解明されていません。
2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』で、明智光秀が主人公になることから本能寺の変で知られていない真相に迫れるかもしれません。この記事では、明智光秀の子孫が漫画を通して本能寺の変の真相を明かしたことについて取り上げます。
これまでに考えられている本能寺の変の動機とは?
これまでに明智光秀に関する記事で、本能寺の変に関する記述がないため推測として考えられているものが伝えられています。
推測として有力な説について、1つめは、本能寺の変の直前に徳川家康饗応役を解かれたうえに、坂本城と丹波国を取り上げられたことが挙げられます。大河ドラマなどで、よく見るシーンで有力ではないかと考える読者もいると思います。
2つめは、波多野秀治に人質として差し出していた母親が殺されたことです。『本能寺の変の引き金になった明智光秀の母とは』で、明智光秀の母親について取り上げましたが、詳細な記録がないため不明な点が多いです。
本能寺の変の真相とは?
これまでに考えられている本能寺の変の動機は記録がないために推測として有力なものとして考えられてきました。
明智光秀は美濃国の牢人でしたが、武芸や教養など才能を認められて、斎藤道三、足利義昭、そして織田信長に登用されました。室町幕府が滅亡して織田信長の専属の家臣となってから、坂本城の城主となりました。『明智光秀の居城だった坂本城とは』において、坂本は比叡山延暦寺で、明智光秀は門前町で栄えていた交通の要所を任されていました。光秀は坂本を一向一揆の鎮圧と丹波国攻めの拠点にしました。
戦いでの活躍だけでなく、京で馬揃え(軍事パレード)の運営を任されるなど織田信長から信頼されていたことが分かります。明智光秀は織田信長に相当信頼されていたことが分かりますが、急に主君を裏切る動機については見当がつきません。これまでに知られていない真相について、明智光秀の子孫の歴史研究家・明智憲三郎が漫画を通して明らかにしようとしています。
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本能寺の変431年目の真実
歴史研究家・明智憲三郎は歴史史料を徹底的に洗い直し、真実をまとめた本を2013年に発表しました。タイトルは『本能寺の変431年目の真実』で、この本は累計40万部を突破するベストセラーとなりました。この歴史書がベストセラーになったことで、藤堂裕が「信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~」というタイトルで、雑誌で連載されました。
この歴史漫画では、光秀をはじめとする武将たちの意外な素顔が描かれています。光秀の信長に対する信頼や愛情の深さなどが詳細に書かれています。知られていないことがあり、歴史ファンにとって新たな発見で驚きの連続だといわれています。信長と光秀の関係が壊れた要因について、これまでに考えられた動機とは異なる可能性があります。
戦国時代ライターオフィス樋口の独り言
今後、漫画だけでなく2020年に大河ドラマ『麒麟がくる』も放送されます。大河ドラマの放送によって、織田信長に出会う前の明智光秀について知ることができると期待されます。明智光秀は美濃国の身分の低い武士として生まれ、斎藤道三に取り立てられて足利義昭と織田信長の家臣になるまでの過程を知ることができます。
明智光秀については本能寺の変で悪人としてのイメージが先行していますが、領民から慕われている姿や意外に知られていない逸話などを知ることもできます。大河ドラマだけでなく、歴史資料に基づいた漫画を通して、織田信長が最後まで明智光秀だけを信じた理由や本能寺の変を起こす動機について新しい発見があるかもしれません。今後の研究にも注目したいと思います。
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