編集長日記
HMR

はじめての三国志

menu

三国志の雑学

これは意外!?三国志時代では戦争の必需品だった短刀

この記事の所要時間: 23




陸遜 剣と刀

 

三国志を彩る武器と言えば、戟や矛、剣、弓、長刀、等がありますが、

意外に忘れがちなのが短刀です。

「え?三国志の武将って、短刀を差しているの?」と思うかも知れませんが、

それが実は、ちゃんと差していて、短刀は戦争では重要な役割を果たしていました。

はじさんでは、三国志のドラマの見方が少し変わる、短刀について紹介します。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら




殷の時代まで遡る短刀の起源

殷の大様002

 

中国における短刀の歴史は、紀元前1300年、殷の時代まで遡ります。

その当時の短刀は青銅製で、柄の所に動物の頭の飾りがついています。

どうやら、殷が傭兵として使っていた遊牧民族系の外人部隊に、

殷王朝が、戦争の道具としてもたせたもののようです。

 

短刀は、刃渡り20センチ前後、ちゃんと鞘がついていて、

ベルトに吊るように工夫されています。

映画等では、見えずらいですが、三国志の時代の武将も、

短刀はしっかり携帯して戦場に向かっていたのです。




護身、自殺、敵の体を切り取るのに不可欠だった短刀

陸遜

 

戦争において、もっとも活躍するのは、矛だったり、

戟だったり、剣だったり刀だったりします。

しかし、接近戦になり、それらの武器が使い物にならなくなった時、

最終的に、自分の身を守ったり、自害するのに使えるのが短刀でした。

 

また、敵と揉み合いになり間合いが取れなくなると、最後には、

長い剣や刀より、短い短刀が勝敗を決するのに役立ちます。

そして、敵を倒した時には、その敵の耳やら首を確かに相手を

倒した証として、持ってかえる風習が中国にはありました。

 

戦果報告以外にも、自宅の廟に殺した敵の首を捧げて、

「私は勇敢に戦いました」と先祖に報告するのにも使いました。

 

三国志演義にも出てくる曹操の七星刀

七星剣

 

創作ではありますが、三国志演義では曹操(そうそう)

宝刀の七星刀を餌に董卓(とうたく)に近づき暗殺しようとして

失敗してしまう描写があります。

これも七星刀が短刀だから出来る事であり、これが長い刀なら、

幾ら宝物でも董卓も警戒して気を許さなかったでしょう。

 

このように、短刀には、どこにでも持ち運べる暗殺の為の道具

という一面もあります。

 

関連記事:宝刀・七星剣(しちせいけん)?なにそれ?おいしいの?伝家の宝刀を分かりやすく解説!

関連記事:董卓が築城した要塞が絶対防御すぎてヤバイ!郿城(びじょう)とは何?

 

短刀は日本では脇差に変化した

三国志 侍

 

日本においては、鎌倉時代、短刀は刺刀(さすが)に変化しました。

鎌倉武士の基本装備は、薙刀でしたが、乱戦になって薙刀が使えなくなると

刺刀を抜いて、勝敗を決したようです。

 

この刺刀が変化して、戦国時代には脇差が誕生します。

脇差も、刺刀と用途は同じですが、フォルムが打ち刀(歩兵用の刀)と同じで

ただ、長さが短いモノになっていきます。

 

中国の場合と同じく、脇差も白兵戦での組み打ちに使用したり、

敵を倒した時に、首を切り落としたりするのに使用しました。

少し、珍しい利用法としては、血判状を造る時に朱肉の代わりに

脇差の刃を少し出して指先を傷つけて書状につけたりします。

 

太刀や打刀にも負けない由緒ある脇差

光武帝

 

脇差は、太刀以上に、普段から身につけている事から、

その装飾にも凝ったものが現れ、現在でも数十本の名刀があり、

現在まで伝わる内の何本かは重要文化財に指定されています。

日本では、生まれた子供の魔よけとして守り刀を贈る風習もあり

短剣が神聖視されていたのです。

 

こうして見ると、昔の人が脇差に特別な思いを込めた理由が、

分かるような気がしますね。

 

三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

あまり三国志の表舞台では、お目にかかれない短刀、しかし、実際には

脇役どころか、白兵戦にかかせなかったり、自害や敵の首や耳を切り離すのに

使えたり、とても便利でなくてはならない存在だった事が分かります。

 

こうして、細かい所に注意して見ると、三国志の深さをまた、

体験できるかも知れませんね。

本日も、三国志の話題をご馳走様でした。

 

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの?

関連記事:【素朴な疑問】三国志時代はどうやって兵士を集めていたの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 公孫瓚特集:悔しかったら雨を降らせてみろ・その1
  2. 121話:孔明、後継者姜維(きょうい)を得る
  3. 劉備も曹操もハッキヨイ!三国志の時代にも流行していた相撲
  4. 【三国志の分岐点】最大のチャンスを見逃してしまった曹操のミス
  5. 劉邦や劉備も手本にした人物 「重耳」 とは?
  6. 孫香(そんこう)とはどんな人?そんな人いたんだ!最期まで袁術に尽…
  7. 黄月英(黄夫人)ってどんな女性だったの?孔明の妻を紹介
  8. 沢山の人材を発掘した呉の孫権

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 三国志演義と正史で大違い?劉備の恩人、公孫瓚
  2. 【はじさん運営報告】イベント・企画・アクセス数
  3. 三国志や古代中国史を科学的視点から丸裸にする良記事まとめ7選
  4. 後漢末から三国時代の世界情勢はどうなってたの?
  5. 【ネコ派必見】猫にまつわる中国史の逸話!古代漢民族は無類の猫好きだった?
  6. 宦官VS外戚の争い 第二ラウンド

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【週間まとめ】はじめての三国志ニュース20記事【12/5〜12/11】 劉邦の配下は悪党ばかりで最悪な軍だった?【前半】 馬陵の戦い(ばりょうのたたかい)ってどんな戦い?孫臏を有名にさせた戦 諸葛孔明が目指した軍師・管仲は、結構性格が悪い 安保法案ってなに?三国志で理解する安保法案【今さら聞けない】 「ざっくりとわかる三国志」をはじめました。 【新事実】漢の時代の市場はヤンキーの溜まり場だった! 董卓が漢王朝を支配しなかったら三国志はどうなっていたの?

おすすめ記事

  1. 石川克世って、何者?
  2. 軍師ってどんな職業なの? <三国志豆知識>
  3. 【はじめての孫子】第2回:どうして『孫子』はビジネスマン必携の書と言われるの?
  4. 黒田官兵衛は牢屋に閉じ込められた時に何で自殺しなかったの?
  5. 袁紹と袁術の仲が悪くなった理由は劉虞が原因か!?【黒田レンの考察】
  6. 曹操の妻はどんな人達だったの?13人を紹介 Part1
  7. はじめてのプロ野球(三国志風)日本球界が誇るレジェンド選手達
  8. 【実録】今川義元にいじめられ続けた井伊家と松平家

はじさん企画

帝政ローマ
広告募集
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP