【韓信の恩返し】受けた恩はしっかりと恩で返す器の大きい韓信

2017年1月27日


 

韓信 将軍

 

前漢の名将・韓信(かんしん)

いくつもの戦いを勝利に導き、

楚漢戦争の最終決戦では彼の軍勢が劉邦軍に加わったことで、

大勝利を収めます。

そんな彼ですが、若い頃はダメ人間でした。

 

韓信 2

 

仕事をせずにのらりくらりと遊んでばかり、友人に食べさせてもらっていましたが、

あることがきっかけで韓信は激怒してその友人の元を飛びだし、

色々と仕事を転々とした後、漢の劉邦に才能を見出されて将軍へと出世。

彼は仕事を転々としている時にある老婆から助けてもらいます。

それを天下統一後楚王となってからも忘れずにいて、彼は老婆へ恩を返すのです。

さて彼はどのような恩返しを老婆にしたのでしょうか。

 

前回記事:これは酷い!韓信、あっさりと親友鐘離昧を売る。韓信の性格に難あり親友はブチ切れ

関連記事:漢の400年は、たった8年の激しい戦いから生まれた?三国志の前哨戦、楚漢戦争!

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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淮陰のダメ人間

韓信と鍾離昧

 

韓信は淮陰(わいいん)出身の人物です。

彼の家は富豪ではなく貧乏な家出したが、彼は仕事をせずのらりくらりと遊んでおりました。

もちろんお金なんてほとんどなく、貯蓄もゼロです。

しかし彼にはなぜか友達が多く、いつも誰かの家に泊まって食べさせてもらっていました。

 



ブチギレて友達の家を飛び出す

韓信と鍾離昧

 

韓信は仕事もせずにブラブラと遊んで、毎日友達の家に寄宿してご飯を無償で食べておりました。

そんな彼は役人の友達の家でご飯を数ヶ月無料で食べさせてもらっていました。

友達は優しくいつも通りに接してくれていましたが、

友達の奥さんは仕事もしないでタダ飯ばっかり食っている韓信を見て呆れておりました。

そんなある日友達の奥さんは朝早く出て行く旦那さんの食事を作って食べさせます。

そして彼女は韓信が起きる前にご飯を寝床で食べた後、寝てしまいます。

遅起きの韓信は家のテーブルの上に自分のご飯がないことを不思議そうに感じて

友人の奥さんに「ご飯はまだですか」と尋ねます。

だが彼女は韓信の言葉を無視して、家事を行っていきます。

この奥さんの姿をみた韓信はブチギレて「マジうぜーな。今後この家には一切近づかねーよ!!」と

ブチギレて出てってしまいます。

 

お婆さんの優しさ

韓信

 

友人の家を出た韓信は一念発起して、仕事を行いますが何をやってもうまくいきませんでした。

そんな彼を見かねた老婆が韓信にご飯を食べさせてあげます。

韓信は老婆からの施しをありがたく受けて、ガツガツご飯を食べます。

ご飯を食べ終えた韓信は老婆へ「ありがとう。俺が出世したら今日の恩は必ず返すから」と

述べます。

しかし老婆は「ふん。お前さんからの恩返しなど期待していないわい。

お礼をもらいたくてあんたに施しをしたわけではないよ」と冷たく言い放ちます。

その後韓信は幾日か老婆の元へ通っていましたが、

ある日を境にぱったりと彼は姿を見せなくなります。

 

楚王韓信の恩返し

韓信

 

韓信は老婆の元を去ってから劉邦軍に属して将軍の位にまで出世。

その後劉邦が天下統一を果たすと韓信は楚王に任命されます。

彼は楚王になると数ヵ月食べさせてもらった友人へ百斤もの黄金を与えます。

そしてどの仕事を行ってもダメだった韓信にご飯を与えてくれた老婆へ千斤もの黄金を与えます。

こうして韓信は恩を施してくれた人間には恩を恩でしっかりと返すのです。

 

楚漢戦争ライター黒田廉の独り言

黒田廉さん02b 背景あり

 

彼はさらに韓信に股くぐりをさせた男を呼び、「君を中尉任じる」と言って官職を与えます。

彼には屈辱しかもらっていない韓信ですが、

彼は「あの時、私は彼を斬ることもできた。しかしあそこで耐え忍んで、

股を潜ったからこそ今の私があるのだ。これも一種の恩である」と言っております。

上記のエピソードを見る限り、彼は非常に器の大きい人物であることが

証明されているのではないのでしょうか。

「今回の楚漢戦争時代のお話はこれでおしまいにゃ。

次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。

それじゃあまたにゃ~」

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。

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