毛利家に敗北して浪人となった山中鹿之助の修行

2017年2月6日


 

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山中鹿之助(やまなかしかのすけ)は尼子家の家臣で、初陣を果たした後、出雲へ侵攻を続けている毛利軍と幾度も戦い勝利を収めております。その勇猛さと知略を讃えられて「出雲の麒麟児」として呼ばれることになります。だが鹿之助の奮戦虚しく、尼子氏は毛利家に降伏することになります。そして鹿之助は滅亡した尼子再興を誓い、自らの軍略に磨きをかけるべく浪人となって諸国を回ることになります。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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戦に勝つべく軍略を学びに行く

 

鹿之助は尼子氏が滅亡した後、有馬温泉に行き毛利軍と戦った時の傷を癒しに行きます。この地で数ヶ月逗留した後京都にいる尼子家臣と連絡を取り、今後のことを打ち合わせに行きます。この打ち合わせの結果、今足りないのは勝つための方法である軍略を学ぶべきだという結論に至ります。そして「出雲の麒麟児」と言われた鹿之助が軍略を学びに行くことになり、軍略に優れている大名家が居る甲斐(かい)武田家・越後(えちご)上杉家・相模(さがみ)北条家の元へ向かいます。

 



軍略修行に励む鹿之助

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鹿之助はまず甲斐の武田家を訪れます。彼はこの地で武田家の軍が戦っている姿を自らの目で見て時には戦に参戦しながら学び、また武田家臣から話を聞いて情報を手に入れて学んでいきます。そして次に向かったのは越後の上杉家です。この地でも甲斐と同じく見て学び聞いて学んでおり、北条家の軍法も両者と同じようなやり方で学んでいくことにします。上記の学び方は非常に難しい学び方であったと思います。鹿之助のような浪人が武田や上杉、北条の重臣達にかけあって軍略を教えてくださいと言っても速効で断られていたでしょう。それの理由は各大名家の戦における軍略は国家機密に関わることだからです。そんな国家機密を一浪人に教えるほど戦国時代は甘くありません。

 

そのため鹿之助は見て聞いて学んでいくしかありませんでした。また彼は各大名家の戦のやり方を学んでいくだけではなく、兵法書などの書物から軍略を吸収していくことで効率的に勝つ戦の仕方を覚えていきます。だがこれほどまでに軍略の仕方を覚えていても鹿之助らが目標とする尼子再興を掲げる旗頭として必要な尼子氏の血を引いている者が見つかりませんでした。

 

尼子氏の血を引いた御曹司が見つかる

 

鹿之助は旧尼子家臣から驚きの情報を手に入れます。その情報は尼子家の血を受け継ぐ人物が発見されたとの情報です。その人物は京のお寺で仏門に入っており、修行を続けている孫四郎(まごしろう)という人物です。この情報を手に入れた鹿之助はすぐに孫四郎が居る寺に行き彼と会見。鹿之助は彼に「尼子氏の再興のためにぜひ立ち上がっていただきたい」と必死に説得します。最初は渋っていた孫四郎ですが、鹿之助の熱意にほだされてついに鹿之助と共に尼子氏再興のために戦うことを決意します。こうして平和に暮らしていた孫四郎は還俗して勝久として戦国時代に乗り出していくことになります。

 

戦国史ライター黒田廉の独り言

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鹿之助はこうして孫四郎こと尼子勝久を担いで尼子氏再興を彼と共に果たすべく戦いを開始することになります。しかし鹿之助の前にはまだまだ苦難がたくさん待ち受けており、彼の戦いはまだ始まったばかりです。今後も彼がどのようにして尼子氏再興を行っていくのか、初めての戦国史では不定期ですが尼子氏に忠義を尽くした出雲の麒麟児山中鹿之助を追い続けていきたいと思います。

 

参考文献 名軍師ありて名将有り 小山田哲夫著など

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

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