はじめての列子
はじめての漢王朝




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

後漢の人材難極まる!火薬庫涼州の刺史がボンクラ揃い




 

後漢の末、涼州は馬騰(ばとう)韓遂(かんすい)、辺章(へんしょう)のような

群雄が度々蜂起して危ない土地でした。

それは、もちろん政治が腐敗して王朝の官僚機構が上手く機能しなくなり、

異民族を抑える力が落ちた為ですが、それに加えて、涼州に送られる刺史という

刺史が、揃いも揃ってボンクラだった事もあります。

今回は、全員更迭間違いなしの涼州のダメ刺史を4連発で紹介しましょう。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【新企画】朝まで三国志を開催!夜22時~朝6時までノンストップ特別企画!




賊を討伐すると集めた軍資金を横領、左昌

 

後漢書の蓋勲(がいくん)伝によると、中平元年、すなわち西暦184年、

黄巾の乱の時の涼州刺史は、左昌(さしょう)という人物でした。

 

しかし、この左昌、金儲けにしか目がない明らかな腐敗官僚でした。

吸い上げた軍資金から、相当額を抜き取り、自分の懐に入れてしまう始末。

見かねた部下の蓋勲が諫言すると、「うるさい」とばかりに辺境に飛ばし、

ろくに軍勢もつけずに戦わせようとします。

 

こんなゲスな刺史がいつまでも地位に留まれる筈は無く不正を告発され

あっさりクビになってしまいました。




心が荒んでいる人には道徳の本を配れ!宋梟

 

次にやってきた涼州刺史は、宋梟(そうきゅう)という人物でした。

悪人ではありませんが、この人は人畜無害で品行方正な「だけ」の人物。

荒れ果てている涼州の有様を見て、心を痛めてしまいます。

 

「ああ、なんという事だ、民がお互いに争うのは、きっと道徳を知らないのだ

夫婦は仲良く、年寄りを大切に、朋友は信頼しあえば、必ず争いは消える

そうだ、一家に一冊、孝経をプリントして配り、朗読会をさせなさい」

 

それを聞いた部下の蓋勲、開いた口がふさがりません。

 

「畏れながら、それは、余りにも、のんびりし過ぎでは」

 

と、やんわりと諫言しますが、こういう人は無能な癖に頑固なので

言いだしたら聴きゃしません。

 

「いや、、争いは良くない、孝経を配る準備をするのです。

朝廷には私から計画を上奏します」

 

宋梟より上奏を受けた朝廷は、余りの危機意識の無さに

全員が呆れかえり、許可を出す代わりに宋梟をクビにしました。

 

なんだか知らないけど、いつの間にか首に・・楊雍

 

この宋梟の次は、今度こそ、ちゃんとした刺史をと思う所ですが、

やってきた楊雍(ようよう)も、やはりパッとしなかったようです。

ほどなく首になるのですが、その前に蓋勲を漢陽郡の大守にします。

功積といえば、この程度のものでした。

特筆すべき記述がないのは、何もしなかったという証明です。

 

ろくに訓練もしないで戦いに行き戦死 耿鄙

 

次にやってきた涼州刺史は、耿鄙(こうひ)と言い血の気が多い人物でした。

就任するや否や、「よし賊を討伐するぞ、兵を集めよ」と大乗り気です。

そこで傅燮(ふへん)という部下が、それを諌めます。

 

「ろくに訓練もせず、親しんでもいない軍勢を率いて討伐など無謀です

まずは、異民族に対して柔軟に対処しながら油断をさせて、仲間割れを誘い、

その間に、こちらは訓練をして時期を見て攻め込めば労せずして勝てます」

 

傅燮の助言は、外敵がいないと仲間割れを繰り返す遊牧民の特性を

利用した見事なものでしたが、脳筋の耿鄙は聴く耳がなく、

大軍を興して、金城という所に攻め込み、大敗して戦死しました。

 

三国志ライターkawausoの独り言

 

このように、4代に渡り、奇跡的にボンクラ刺史がやってきた結果、

涼州は完全に危ない無法地帯に落ちてしまいました。

やがて、辺章や韓遂が10万人規模の大反乱を起こしてしまい、

曹操(そうそう)が鐘繇(しょうよう)を司隷校尉(しれい・こうい)として派遣し

涼州軍閥の力を削ぐまで、涼州は後漢の火薬庫として揉め続けるのです。

 

 

でも、宋梟みたいな人、今でもいますよね。

若者の心が荒んでいるのは道徳を知らないからだとか何とかで

やたらに道徳教育を強調する人、それが悪いとは言いませんが、

原因は他にもありませんかね。

 

 

■記事の内容に関するお問い合わせ(誤植等のご報告など)はこちら

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:「後漢の州人口」から読み解く群雄の力!曹操が袁紹の本拠地を欲しがった理由も分かる!

関連記事:魏の五都の人口は?魏は斉になっていた?斉・呉・蜀の三国志

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 曹操軍 【図説】三国志の戦争の基礎になる「隊」について徹底解説
  2. 【キングダム】春申君を殺った李園は本当にキレ者だったの?
  3. 【キングダム好き必見】漫画をより面白く読める!始皇帝と秦帝国の秘…
  4. 68話:劉表死す、そして偽の遺言書で劉琮が後継者に
  5. 三国志の時代に実際にあった計略について徹底紹介
  6. 劉備の黒歴史がまた発見される!?三国志の主人公の消された過去
  7. 羅憲 【陸抗vs羅憲】勝ったのは一体どっち!?
  8. 解煩督 呉 【解煩督】呉にだっているぜ!解煩、敢死、無難、様々な特殊部隊

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 豊臣秀吉 戦国時代2
  2. 株式会社三国志で働く劉備と孔明
  3. 黒田官兵衛
  4. 太平道 黄巾賊
  5. 呉の小覇王・孫策
  6. 茶を飲む張角(太平道)
  7. 周瑜 美男子
  8. 山頂に陣を敷いた馬謖

おすすめ記事

  1. え?そうだったの!?西遊記の目的はお経を取る事では無かった?
  2. 【はじめての方へ】難しい三国志サイトに飽きたら、黙ってココをCLICK!!
  3. 【出身州別】三国志キャラの性格診断 第四回:幽州(ゆうしゅう)、益州(えきしゅう)、交州(こうしゅう)編 土いじりをする劉備
  4. 劉備が皇帝になったのは皇族だった事が大きな理由? 蜀の皇帝に即位した劉備
  5. 岳王廟は恐怖の心霊スポットなのか?岳飛廟を分かりやすく紹介 岳王廟 wikipedia
  6. 鄭渾(ていこん)とはどんな人?民衆の利益を第一に考えた魏の行政官

三國志雑学

  1. 蜀馬に乗って戦場を駆け抜ける馬超
  2. 曹丕
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 簒奪する王莽
  2. 曹操 油断
  3. 黒田官兵衛
  4. 三国志平話

おすすめ記事

【袁家ファン必見】袁家はどうやって名門になったの?汝南袁氏の基礎を築いた袁安(えんあん)が超苦労人だった 真田丸 【シミルボン】幸村だけじゃない曹操、孔明も使った赤備え! 驚愕!実は名築城家でもあった魏延の意外な才能! 【第8回 幻想少女】難攻不落の第十章攻略が面白い!はまってきました♪ え?そうだったの!?西遊記の目的はお経を取る事では無かった? 将軍ハンニバルとはどんな人?韓信と同時代にローマを震撼させた漫画みたいなスゴイ奴 景帝(けいてい)は前漢の第6代皇帝 景帝とはどんな人?「文景の治」の一角を担った前漢の第6代皇帝 え?武田勝頼って武田家二代目代理なの!?

はじさん企画

“if三国志" “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“西遊記"

“三国志人物事典"

PAGE TOP