架空戦記
ビジネス

はじめての三国志

menu

三国志の雑学

三国志の時代のお茶は、全然人気が無かったってホント?

この記事の所要時間: 238




 

中国人にとって、茶は文化であり、飲茶とあわせ生活から茶は切っても切れません。

この中国の緑茶が貿易を通じてイギリスに伝わり、イギリスの紅茶文化が出来た程です。

そんなお茶、三国志の時代にも既にありましたが、今とは違う形だったのです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:後漢の時代のお金の常識に迫る!当時の金融はどんなモノだったの?




存在はしていたが、飲む人がいなかったお茶

 

三国志の時代の飲み物と言えば、水を除けば、漿(こんず)、医(い)、

涼(りょう)酏(し) 醴(らい)というような記載があります。

漿というのは簡単に言うと薄い粥です、それ飲み物か?と思いますが、

お腹に溜まる飲み物として周の時代はポピュラーでした。

 

医というのは、梅サワ―で、涼は氷水、醴は黍(きび)に麹を加えたもので甘酒、

酏は、その甘酒をさらに発酵させたもので、黒くドロドロで糸を引いていました。

こちらは本当に甘いのですが、甘過ぎて人気がなく歴史から姿を消します。

 

このようにお客をもてなすのは、以下の5種類の飲み物で、まだ茶は、

食卓に上るものではありませんでした。

 

しかし、茶そのものは存在していて、詩経には、以下の記述があります。

 

「茶(にがな)を采(と)り樗(ぬるで)を薪にす」

「予(よ)が茶を捋(と)るところ」という言葉があり、

茶が現在のお茶であると考えられています。




現在のお茶は、檟茶と言った

 

現代に通じるお茶は、檟(にが)茶と言われていたようです。

晋の時代には、早采りを茶と言い、番茶を茗(みょう)と区別していました。

周礼には、掌茶の官が置かれていましたが、それでも周から秦にかけて、

お茶が一般に飲まれる事はありませんでした。

 

しかし、前漢に入ると、王褒(おうほう)という人物が「茶を烹(に)具を尽くす」や、

「武陽に茶を買う」という記述を残していて、ようやくお茶が飲まれだします。

 

関連記事:劉備も茶を求めた?中国茶の歴史

関連記事:劉備も茶を求めた?中国茶の種類

 

酒の代わりに茶で誤魔化した韋曜

 

孫呉に仕えた韋曜(いよう)は茶を飲んだという記録があります。

しかし、彼の場合には、好きで茶を飲んだのではなく、暴君孫皓(そんこう)

客1名につき7升の酒を強制的に飲ませるのを恐れ、酒を茶に替えて誤魔化したのです。

黄色い茶でお酒を誤魔化せるのか?と考えてしまいますが、当時の酒は清酒ではなく

黄色く濁っていたので、お茶で誤魔化せたのです。

つまり、韋曜は茶が好きなのではなく、お酒を免れる方便だったかも知れません。

 

その後の晋の時代には、王蒙(おうもう)という人がお茶好きとして知られました。

彼は、自宅で宴会を催すと、酒の代わりにお茶を出したので客には大不評で

「また水を飲まされるのか」と客は陰口をたたいたそうです。

晋の時代になっても、お茶は、まだ好きな人の飲み物でしかありません。

 

古代のお茶が人気無い理由

 

お茶は唐の時代に入り、ようやく一般にも飲まれるようになりますが、

当時は、これという製法も無く、なんと、茶の芽を摘んでは、

野菜と一緒に煮て飲んでいたと言われています。

 

つまり、唐の時代の初期は今のように茶葉を発酵させて、

香りと味を強くしなかったわけで野菜の延長線の上に茶はあったのです。

道理で、王蒙の客が、「また水を飲まされるのか」とボヤくはずで、

ほとんど味がしないのですから、普及するわけありません。

 

やがて、唐には茶聖、陸羽(りくう)が現れ、「茶経」を書きしるして、

正しいお茶の製法を広めるようになると、茶は爆発的に普及して、

唐朝は茶税を税金として徴収するようになりました。

 

三国志ライターkawausoの独り言

 

三国志演義には、劉備が先祖伝来の家宝を売って、茶が好きな母に、

お茶を買ってくるシーンがありますが、仮にそれが事実としてあっても、

発酵させる事なく、野菜と一緒に煮て出した薄いお茶だったのでしょう。

それでも味覚が繊細な人は、漢の時代からいて、茶の味を感じられたようですから、

いやいや、人の味覚というのは、凄いものです。

 

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの?

関連記事:【素朴な疑問】三国志時代はどうやって兵士を集めていたの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 馬良(ばりょう)って何した人だっけ?意外な馬良の役割と任務に迫る…
  2. 管輅(かんろ)とはどんな人?全ての占いを極めた天才占い師
  3. ネタバレ注意!政の配下となった李斯の最期が残念すぎる
  4. 霍弋(かくよく)とはどんな人?蜀の滅亡まで司馬昭に屈しなかった隠…
  5. 後漢王朝の王族・劉曄の若かりし頃はどのような人物だったの?
  6. 110話:関羽の悲報に復讐に燃える劉備
  7. 袁術は反董卓連合軍の解散後どこで何をしていたの?
  8. 42話:袁紹には悪夢、顔良、文醜が関羽に斬られる

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 「危うく抹殺されそうになりました、陳寿さんのおかげです」卑弥呼より
  2. あなたが実際に兵士として戦場に行軍してみたらどれだけ大変なの?
  3. 【ビジネス三国志】陳琳や周瑜、諸葛亮孔明に学ぶ失敗学
  4. 劉備は旅好きだったのか!?北から南へ大移動の真相
  5. 5話:頓挫する王莽の新と、後漢王朝の復活
  6. 【余裕をみせすぎて大失態】やっちゃった感が否めない曹操のやらかしエピソード 濮陽の戦い編

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

丞相、校尉、都督……? 三国時代の役職(官職)が分かりづらい! 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース43記事【3/13〜3/19】 【素朴な疑問】蜀漢って国内はどうなっていたの?蜀軍の配置から北伐や蜀の情勢が見えてくる! 三国志の結末(最後)ってどうなるの? 【おんな城主 直虎を見逃した方必見】第四話「女子にこそあれ次郎法師」の見どころ 【第10回 幻想少女】天敵・趙雲攻略が見えた。エース貂蝉の活躍(ネタばれ注意!) 三国志時代の大晦日が楽しそう!プレゼント交換、友達と夕食や夜更かし 蒋済(しょうさい)とはどんな人?曹魏四代に仕えた宿老の生涯

おすすめ記事

  1. 【三国志の疑問】どうして宦官は消滅しなかったの?
  2. 劉邦(りゅうほう)ってどんな人?百姓から頂点を極めた漢の建国者
  3. なぜ劉備は蜀王ではなく小さい土地である漢中王に就任したの?
  4. 授業や教科書では教えてくれない長篠の戦いをセンゴクから見てみよう
  5. 【キングダム】李牧(りぼく)とはどんな人?趙国最後の守護神・三大天
  6. 程普(ていふ)ってどんな人?孫家三代に仕え、数々の戦を戦った孫呉の重鎮
  7. 【天下分け目の最終戦】広武山の戦いで勝ったほうが天下の覇者になる重要な戦
  8. 本当に病弱?実は健康に自信があった孔明、寿命を縮めた大誤算とは?

はじさん企画

帝政ローマ
広告募集
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP