三国志に学ぶ国家絶滅危機:もし日本(国家)がなくなったら、日本人はどうなるの?

2017年4月9日


 

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人間、当たり前に存在するモノについては、それが無くなったと仮定するのもかなり難しい事だったりします。その中の一つには国家もあるでしょう、もし日本という国家が無くなったら日本人はいったいどうなるのでしょうか?

 

今回は三国志に学ぶ国家絶滅危機と題して、もし蜀漢のように現代日本から国家が消滅したら、というタイトルでシュミレーションしましょう。

 

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国家なんてなくてもいいんじゃない?

 

人によっては国家なんかなくてもいいと考える人もいるかも知れません。むしろ国家があるから軍隊があって戦争も起きるから、国が無ければ軍隊もいらないしかえって世の中が平和になるんじゃない?と考える人もいるでしょう。

戦車隊を率いて活躍する夏侯嬰(かこうえい)

 

なるほど、確かに軍隊は国家に帰属しているのですから、国家が無ければ軍隊も戦争もない事になるでしょう。しかし、それで平和になるか?と言えば、それは難しいでしょう。

 

国家が無くなると、社会はヒャッハー化する

 

何故なら国家が担当するのは、軍事だけではないからです。まず国内の犯罪を抑止して犯罪者を逮捕する警察という組織がありますね。犯罪者を収監する刑務所もあります。社会の様々なトラブルを法的に解決する裁判所も国の管理下にあります。電気やガスや水道も、国の認可で運営されていますから、国家がなくなると、営業を停止するか採算が取れる所まで事業を縮小します。

 

病気で床につく夏侯尚

 

また、道路や橋や救急車、消防車のようなものも国家が運営しています。現在、一般の人が病気をした時に使う健康保険も地方自治体と国が、費用を出し合って補助しているのです。それに、私達が一日も見ない日は無いお金も国家が発行しています。国が無くなれば、現金はただの紙くずになるのです。

 

暗殺に成功する聶政

 

国家が無くなるという事は、これらの組織も消滅する事になります。犯罪者は犯罪を起こしても警察がいないので逮捕されず野放しです。刑務所も廃止されて、犯罪者が釈放される事になります。道路が壊れても、橋が落ちても、それを直す人はいません。病気をしても火事になっても、救急車も消防車も出動しませんね。

 

病院は存続できるかも知れませんが、健康保険が効かないので、薬代も入院費もとても高くなり、貧しい人は利用できなくなります。電気やガス、水道が使えるかどうか分りません。私達が当たり前のように享受している便利な生活は維持できないと思います。

 

潘璋

 

つまり、国家がない社会では、自分の命も健康も食べていく事も、すべて自分で守らないといけなくなります。反対に腕力に優れていたり、武器を持っている人は逮捕もされないし裁判にもかかりませんから、他人を脅して暴力で好き放題できます。それはつまり、社会がヒャッハーな人々に支配される事を意味します。北○の拳のような暴力と恐怖が支配する社会が出来るのです。

 

三国志とお金の話

 

そうだ!海外に逃げればいいんじゃない?

 

そんなヒャッハーな社会が嫌な人は、それなら海外に逃げようとするでしょう。しかし、ちょっと待って下さい、あなたのパスポートは無効です。すでに国家は無いのですから、外国行きの飛行機があなたを乗せるかどうか?

 

それは、その国の判断によって決まるでしょう。リアリティがあるのは、国内の外国公使館や大使館に逃げ込んで難民申請する事です。ですが、同じような考えをする人は大勢出ると思いますし、申請したからって難民として他国で受け入れられる保障はありません。大陸国なら、無断で国境を越える道もありますが、日本の周囲は海ですからね。

 

難民にしても、資産を持つ人が優先的に受け入れられ、そうでない人は・・・・人口1億2000万人ですからね、受け入れるには多すぎます。厳しいようですが、それに抗議しようにも、抗議してくれる国家がないので、基本、泣き寝入りという事になります。

 

それに難民として受け入れられても、そこで今までのような、安定した生活が送れる保障はありません。もちろん、ヒャッハーな人々にいきなり殺される事を考えれば、贅沢は言えないという事はあるでしょうが・・

 

小さな地域で、統一の為の戦いが始まり、やがて・・

 

国家がなくなると、最初は腕力や暴力に優れた人間が好き放題をしていき、一般の人は、生活を守る為に、生活圏にバリケードを張ったり、溝を掘ったりして武装して自衛を開始するでしょう。こうして、日本各地に他とは隔絶した無数のコミュニティーが成立し、合併したり、敵対したコミュニティーを滅ぼしたりして、次第に規模を大きくしていく事でしょう。

 

合戦シーン(戦国時代の戦)

 

戦国時代を考えれば分りやすいと思います。室町幕府が応仁の乱後、力を失うと守護大名やその下の武士達が、勝手に敵の領地に攻め入って、掠奪や放火を繰り返しますね。それは、徳川家康が敵対者を全て倒して幕府を開くまで100年続きます。

 

現代だって、シリアは、政府軍と反政府軍の地域に分れて、そこに多国籍軍が介入して内乱を起こしています。あれはアサド大統領の統治能力がシリア全域に及ばなくなり反政府組織が好き勝手に暴れている状態なのです。まさにシリアは今、国家が機能していない状態なんですよ。

 

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最期には、アメリカか中国軍が日本を制圧し平和が甦る

 

これが戦国時代なら、かりに国家が無くなっても、コミュニティー同士で果てしなく争乱を繰り返し、何十年後かには一番大きなコミュニティーが日本を武力で制圧して国家が甦ると思います。

 

でも、現代には、日本以外にも他国があるので、それを放置しないでしょう。考えられるのは、沖縄に大きな部隊を持つアメリカ軍による制圧です。それが無いなら、海を越えて中華人民共和国軍が、日本人を戦乱から、開放する為に軍隊を上陸させてくるでしょう。そして、反抗するヒャッハー達を武力で押しつぶして、日本人民を支配して全ての反抗を制圧した所で日本に国家が甦り平和になります。

 

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三国志ライターkawausoの独り言

 

勘違いしている人も多いかも知れませんが、平和というのは、単純に、大きな戦乱がない状態を意味していて、それが法律で保障されていても圧倒的な武力で維持されていてもどちらでもいいのです。

 

まあ、中国に支配されるよりはアメリカがマシかも知れませんが、どちらにしろ、かつて日本政府があった時のような自由や平等が、保障される事はなく、力による軍政が暫く続くでしょうね。それでもヒャッハーが支配して、いつ命を失うか分らない無政府状態、国家がない状態よりは100倍マシでしょう。

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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