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執筆者:黒田廉

第六天魔王・織田信長は本当に天下統一がしたかったの?

この記事の所要時間: 49




 

戦国の革命児と言われ、ゲームやライトノベル、アニメなどなどで有名な織田信長。

彼は尾張(おわり)の小国の主であった織田信秀(おだのぶひで)の跡を継いで、

当主となった後幾度もの危機を乗り越えて勢力を拡大。

その勢力は日本最大の勢力となるまでに成長し、

本能寺で倒れる前には彼と対等に戦うことのできる戦国大名はいないほどでした。

しかし最後は明智光秀に裏切られて倒れることになってしまうのです。

戦国時代最強の勢力となった彼は手紙に「天下布武(てんかふぶ)」と

サインしておりました。

天下布武とは天の下に武を布くという意味で、

信長が天下を武力で制圧して統一する意思を表しているそうです。

しかし信長は本当に天下統一する目的を持っていたのでしょうか。

今回は彼が本当に天下統一する意思をもっていたのか。

この点にスポットライトを当ててご紹介していきたいと思います。

 

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天下とは一体何を指すのか?

 

さてここで皆さんに質問です。

天下統一って一体何なのでしょうか。

三国志の時代に天下統一するといえば、

中華に存在していた群雄や豪族たち全てを打倒もしくは降伏させて自分の勢力下に置き、

土地を支配するということだと思います。

現在キングダムに登場している秦王・政も他の国々を滅ぼして、

天下を統一することを目標として動いております。

上記の天下統一という意味をそのまま日本の戦国時代に当てはめるのであれば、

「日本の戦国大名全てを倒してまたは降伏させて、

日本の国土を自分の勢力下に置くこと」が天下統一の意義となるのではないのでしょうか。

しかしここでは日本の戦国時代に用いられた「天下」という意味に

着目してみたいと思います。

日本の戦国時代天下とは以下の4つであるそうです。

 

1:京都を中心とした限定された地域のこと

2:特定の個人を離れた存在

3:大名が統治している国ではなくて、将軍が管轄下においている領地のこと

4:輿論を形成する公的な場

 

この4つが室町幕府(むろまちばくふ)~戦国時代における

日本の天下の意味だそうです。

上記でレンは信長の手紙に用いられている「天下布武」の意味を天の下に武を布く=

武力を持って天下を統一するという意味合いで記しました。

しかし日本の戦国時代において天下の意味を列挙した場合、

この天下布武の意味=武力を持って天下を統一することではないことが、

お分かりいただけるのではないのでしょうか。

では信長が手紙にサインする際に活用していた天下布武の本当の意味は

一体何なのでしょうか。




天下布武の真の意味とは?

 

天下布武の真の意味とは一体何なのでしょうか。

それは将軍であった足利義昭(あしかがよしあき)を奉じて、

乱れていた畿内(京都近辺)を平定して秩序を回復して凱旋することだそうです。

ということは信長は将軍・義昭を連れて上洛した時、

信長が手紙のサインとして用いていた「天下布武」の目的を達しているということになります。

するとここでまた疑問が生まれるのではないのでしょうか。

じゃあ信長は上洛して天下布武を達成した後の目標は一体何か。

次は信長が「天下布武」達成後の目標についてお話しましょう。

 

信長の次なる目標は「天下静謐」であった!?

 

信長は将軍義昭を連れて上洛して京都周辺の乱れをなくすことを目標とし

「天下布武」と名づけます。

そして信長は将軍義昭を連れて上洛した後、

乱れていた京都近辺を平定することに成功します。

こうして信長が立てた「天下布武」の目標は達成されることになります。

では信長の次なる目標とは一体何なのでしょうか。

それは「天下静謐(てんかせいひつ)」であったと考えられているそうです。

天下静謐とは一体何なのでしょうか。

 

天下静謐とは?

 

天下静謐を考える前に静謐とは一体どういった意味を有しているのでしょうか。

静謐は穏やかに世の中を治まることを指しているそうです。

すると天下静謐とは「京都近辺を穏やかに治めること」という意味になります。

信長は将軍義昭を要して天下布武を行った後、

室町将軍家(足利義昭)を中心として、

天下を穏やかに治める事を目標としていたのではないのでしょうか。

その証左として信長の事を記した信長公記(しんちょうこうき)の末尾から

見出すことができます。

信長公記末尾にある池田家本には「信長天下15年仰せ付けられた」と記されており、

この記述から信長が天下を治めたと考えることができ、

天下布武後の目標として天下静謐を目標として掲げたと言えるのではないのでしょうか。

しかし信長は将軍足利義昭を追放しており、

レンさんが上記で記していた「信長は足利義昭(室町幕府)を中心として、

天下静謐を目標と行うことができなくなってしまったではないか」と

反論されるかもしれません。

信長は義昭を追放した後もこの目標を下ろすことをしませんでした。

では信長は義昭を追放した後、

どうやって天下静謐の目標を遂行していくことにしたのでしょうか。

 

自らを中心として天下静謐を行っていくことに・・・・

 

信長は天下静謐を行うために室町幕府の将軍であった足利義昭を中心とし、

彼を支えていくことで天下を穏やかに治めていこうと考えておりました。

当初は義昭を中心にこの目標を達成するために邁進しておりましたが、

信長は義昭を追放してしまいます。

では信長は義昭を追放した後、

どうやって自らの目標として掲げた天下静謐を行っていくことにしたのでしょうか。

信長は義昭を追放した後、自分が将軍の代わりに天下の中心となるのです。

そのため信長は天下を穏やかに治めていくため、

自分(天下)に敵対する勢力を次々と討伐していきます。

 

敵対する大名を滅ぼしていくことで天下静謐

 

信長は将軍義昭を追放した後、

自ら将軍の代わりとなって天下静謐を行っていくことにし、

各国の大名たちへ「天下を穏やかに治めるから協力してね」とお願い。

しかし信長以外の戦国大名たちは「は!?お前将軍じゃあないのに何言っちゃてんの」と

信長に敵対行動を取っていくことになるのです。

信長(天下)は「自らを中心として天下を穏やかに治めたいのだけなのに、

他国の大名が穏やかに治めようとしている天下を乱そうとしている。

これは討伐していかなきゃあならない」ということで、

自らに敵対行動を取る大名たちを次々と滅ぼしていくことになります。

すると必然的に信長(天下)の領土が広がっていくことになり、

信長(天下)の領土が広がっていくことになれば、

広がった部分の領土(天下)内は穏やかに治まることになりますが、

敵対行動を取る勢力と境を接することになり、また戦いが始まることになります。

こうして天下を静謐にするために信長(天下)は、

自らに敵対する勢力と戦い滅ぼしていった結果、勢力が拡大していくことになります。

そして敵対する勢力がなくなれば信長が目指した天下静謐は達成されることになり、

天下統一を目指していたわけではなく、

天下静謐の維持を目的としてたのではないのでしょうか。

※信長を天下に置き換えるとわかりやすいのではないかと思い()内を天下にしております。

 

戦国ライター黒田レンの独り言

 

上記のほかに信長が天下静謐を行っていた理由として

武田勝頼を長篠の戦いにおいて打ち破った事を賀茂社祠官宛に送った手紙から

伺うことができます。

信長は賀茂社祠官宛に「三州の敵(勝頼)をことごとく討ち果たしたのは天下静謐の為也」

と書送っております。

この手紙から信長が武田勝頼を長篠の戦いで打ち破ったのは、

天下を乱している勝頼を打倒して、天下静謐を目標としていたと

伺うことが出来るのではないのでしょうか。

参考文献 講談社現代新書 織田信長(天下人)の実像 金子拓著など

 

関連記事:楽しみながら戦国時代のエピソードを学べる歴史マンガ3選

関連記事:【センゴク祭り】織田家のトップに就任してから9年の歳月をかけた尾張統一

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

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横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

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