【キングダム ネタバレ】王翦の部下は麻紘と亜光ではなかった?

2017年9月23日


 

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大人気、春秋戦国時代漫画、キングダム、朱海会戦では、

王翦(おうせん)の片腕の麻紘将軍が、突如として出現した

ヒットマン李牧(りぼく)に首を切り落とされて戦死してしまいました。

これにより、左翼方面は大混乱、崩壊寸前まで追い込んだ紀彗(きすい)軍が

息を吹き返します。

片腕を奪われた形の王翦ですが、しかし、王翦将軍の片腕とは、

史実でも、麻紘・亜光(あこう)なのでしょうか?

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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キングダムネタバレ 王翦四天王(欠員2名)を簡単に紹介

 

キングダムにおいて、王翦直属の配下は4名が登場しています。

 

①亜光・・・突破力に定評がある猛将、味方をも馬蹄で踏み殺す突破力がある。

王翦の信頼が最も篤く、列尾を抜け出して鄴城を偵察した一団にも含まれた。

 

②麻紘・・・知謀と武勇のバランスが取れた将軍、悪人顔から分かる通り、

元は下層階層の出身らしく、エリートの蒙恬に敵愾心を見せていた。

左翼の紀彗軍を波状攻撃で翻弄するが、突然の李牧の奇襲で戦死

 

③孟龍(もうりゅう)・・・猛将らしき風貌を持っていたが、

④合従軍編で、王翦の命令でオルド将軍を生け捕りにしようとして

返り討ちに遭い斬殺される

 

⑤孟知(もうち)・・・孟龍とは血縁があるのか?遠景の登場だが、

平凡な容姿、しかし、手堅い用兵をしそうな雰囲気

 

以上の4名ですが、ウチ、二人は戦死しました。

どうやら、王翦軍は、かなり損耗率が高い軍隊のようです。

 

キングダムネタバレ 史実では、王翦の部下はどうなっていたのか?

 

もちろん、上記にあげた4名は、漫画キングダムに登場する架空の将軍です。

どうしてかというと、史記の王翦伝には、王翦直属の部下の記録はないからです。

別に、王翦のみに限った事ではなく、史実の記録には

将軍の部下が出るような事は、特別な逸話が無い限りは有り得ないからです。

全く同じ理由で、他の秦の将軍の部下もほぼ架空の人々になっています。

 

キングダム ネタバレ 史記に王翦の部下の言葉が記録されている

 

先に、史書には主要な将軍の事績だけが乗り、それ以外の部下は載らないと

書きましたが、下線の通り、特別な逸話がある場合その限りではありません。

実は史記には、王翦の部下らしき人が発した言葉が残っているのです。

 

それは、キングダムの現在の話よりもずっと後、

秦の李信(りしん)と蒙恬(もうてん)の二十万の大軍を撃破して、

函谷関に攻めのぼってきた楚の項燕(こうえん)大将軍に秦王政が青くなり

引退した王翦に再出馬を願った時です。

 

王翦は、この時に秦の全軍、六十万を与えられて、出撃する事になりますが、

同時に、戦に勝った後に与えられる褒美を何度も秦王に催促しました。

使者の往来が余りに多いので、或る人が王翦に苦言を呈しました。

 

「将軍の褒美の催促は、度が過ぎておりましょう」

 

この部分は原文では、或曰 將軍之乞貸 亦已甚矣 です。

これは、或る人が言うには、という意味ですが、行軍中の言葉なので、

民間人ではなく、王翦の部下の武将で間違いないと推測します。

 

身分制度が厳格な秦の時代に、王翦に意見できるのですから、

そこそこ地位のある部下であった事でしょう。

惜しむらくは或る人の名前がない事ですが、これが記録に残る

王翦の部下の唯一の言葉だと断定できそうです。

   

キングダムウォッチャーkawausoの独り言

 

ちなみに部下の苦言に対して王翦は、

「お前は秦王の猜疑心を知らない、執拗に褒美を催促して、

天下の事は微塵も頭にない俗物だと思ってもらわないと命はない」

人間観察の鋭さを披露しています。

この用心深さは、キングダムでも史実でも王翦が共通している点ですね。

 

以上、普通にキングダムを読んでいては気がつかない、

どこで使っていいのか分からないネタバレでした。

 

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