キングダム
黄巾賊




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

四書五経とはぶっちゃけ何?読んだら何になるの?

この記事の所要時間: 339




鐘会

 

魏の鍾会(しょうかい)は4歳で『孝経(こうきょう)』を読み、7歳で『論語(ろんご)』、8歳で『詩経(しきょう)』、10歳で『尚書(しょうしょ)』、

11歳で『易経(えききょう)』、12歳で『春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)』『国語(こくご)』13歳で『周礼(しゅうらい)』『礼記(らいき)』を学んだそうです。

エリート教育の基礎を着々と学びながら育った感じですよね。

前近代の中国の知識人の基礎的教養といえば「四書五経(ししょごきょう)」を思い浮かべますが、

そもそも「四書五経」って何なんだか、何のために読んでいたのか、調べてみました!

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:どうして蜀は人材難に陥ったのか?

関連記事:陸遜はなんで改名をしたの?陸議と魏書では記載されているイケメン陸遜の改名に迫る

 

 

「四書五経」、合わせて九つの必修本

(画像:竹簡Wikipedia)

 

四書五経は、儒教の中で重要とされる9つの書物をまとめて呼ぶ場合の呼び方です。

四書は『大学』『論語(ろんご)』『中庸(ちゅうよう)』『孟子(もうし)』、五経は、『詩経』『書経』『礼記』

『易経』『春秋(しゅんじゅう)』です。

 

「五経」という呼び方は、漢の時代から五経博士なんていう役職もあったほど古いものですが、

「四書」というまとめ方は三国志より千年くらい後の南宋の時代にできました。

朱子学の創始者の朱熹(しゅき)がオススメ本4つをまとめて四子とか四子書とか呼んだのが始まりです。

 

私は学生時代に『中庸』を読んでみようと思って岩波文庫の本を買って読み始めたら、

のっけからうさんくさい気持ちの悪い文章が書いてあるので、

なんだこりゃほんとに古代の文章なのかといぶかっていたら、朱熹が書いた序文でした。

(最初から朱熹の文章だと思って読めばべつにうさんくさくも気持ち悪くもないです)

 

 

四書五経の内容

四書五経の内容

 

四書五経に数えられている9つの書物の内容をざっくりと整理してみます。

 

1.『大学』

もと『礼記』の一部だったものがピックアップされたもの。

政治の要諦や君子の心がけが書いてある。

代表的な考え方は「修身斉家治国平天下(しゅうしんせいかちこくへいてんか)」と「格物致知(かくぶつちち)

有名な言葉は「小人間居(しょうじんかんきょ)して不善をなす」

三国志大学

 

2.『論語』

儒教のゴッドファーザー孔子の言行録。素敵なことば満載な超有名本。

「子曰く、学びて時に之を習う。(また)(よろこ)ばしからずや」でおなじみ。

 

3.『中庸』

もと『礼記』の一部だったものがピックアップされたもの。

中庸の徳(極端にならず偏りのない徳)を説いたもの。

「仲尼曰く、君子は中庸をす。小人は中庸に反す。君子の中庸は、君子にして時に中す。

小人の中庸は、小人にして忌憚(きたん)なきなり」

 

4.『孟子』

「性善説」で有名な孟子の言行録。「人必ず自ら(あなど)りて然る後に人これを侮る」

曹丕

 

5.『詩経』

古代北方の詩集。生活に根付いた民謡のような詩が多い。

曹操の短歌行に詩句が引用されています。

「青青たる()(えり) 悠悠たる我が心」

 

6.『書経』

古代帝王の言行録。青銅器に刻まれたような演説が載っている。

妹土(ばいど)(なんじ)股肱(ここう)()がしめよ。

其の黍稷(しょしょく)()うるを(もっぱ)らにし、

奔走して()(ちち)と厥の長とに(つか)えよ」

 

7.『礼記』

礼に関する書物をまとめたもの。「子思曰く、 古の君子は、人を進むるに礼を以てし、

人を退くるに礼を以てす、故に旧君に反りて服するの礼有り」

占いサイババ

 

8.『易経』

占術の本。あらゆることは陰と陽の運動によって成り立っているという考え方。

「象伝に曰く、 (かた)むるに黄牛を用うるは、以て為す有る可らざるなり。

六二は()の日に乃ち之を(かた)む、征きて吉、(とが)無し」

 

9.『春秋』

春秋時代の魯の国の年代記。簡素な記述ながら、微妙な言葉遣いによって

出来事に対する儒教的ジャッジを下しているとされる。

戊申(ぼしん)、衛の州吁(しゅうく)、其の(きみ)(かん)(しい)す」

 

時空を越えた最強の将軍対決
呂布対項羽

 

四書五経は何のために読む?

勉強をする曹操と劉備

 

四書五経は儒教の経典で、それを読むと儒教的規範を学ぶことができます。

中国では漢の時代から儒教を統治の道具として使うことが多かったため、

そういう治世のもとで公職について出世したいと思えば儒教を身につけることが必須でした。

三国志の時代の名だたる文人たちはみんな当たり前に五経なんかを読んでいるので、

人と会話をする時のごく当たり前な基礎知識でした。

 

時代が下ると、四書五経の知識が官吏登用試験である科挙(かきょ)に合格するためには必須に

なったため、官僚は四書五経を丸暗記するくらい読んできた人ばかりだったはずです。

 

四書五経を読むとどんないいことがある?

禰衡と孔融

 

四書五経を読んでトクをすることといえば、出世に有利になることと、

口げんかに強くなることでしょうか。

とにかく儒教が大事なんだ、という価値観に塗り込められた世の中では、

儒教的規範にかなっていることイコールすばらしい立派な人ということになります。

 

しょうもない人物であっても“自分はこの経典にあるこういう徳に合致してるから

すばらしい人です”っていうパフォーマンスができれば出世できます。

なにかやんちゃなことをしでかしても“経典にはこれこれこうとありまする。それに従ったまでのこと”

とでも言えばごまかしがききます。

曹操と孔融

 

四書五経を読んでも何か技術が身につくわけではありませんが(易占いは技術かも)、

他人をまるめこむツールとしては役立ちます。

 

三国志ライター よかミカンの独り言

三国志ライターよかミカン

 

四書五経の中にはちらほら()みる名言があったりして、気に入った言葉を胸に抱いておくと

何かにつけて勇気がわいたりもしますね。

政治家の人が世のため人のためにどんな政治をするべきかと考える時に参考になるような内容も

ちょいちょい含まれています(決して鵜呑(うの)みにしてほしくない内容もちょいちょいあります)。

 

古代中国では経典を丸暗記するのが優秀さのあかしだったのですが、

三国志の諸葛亮(しょかつりょう)は一字一句にこだわりませんでした。

暗記することにエネルギーを費やすより実学を身につけてバリバリ働きゃあいいじゃねえか

という志向だったのかもしれません。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:君たちはどう生きるか?アホ劉禅に学ぶ聡明な生き方

関連記事:姜維の兵法二十四編って孔明から貰った大事な宝物だった?

 

【奇想天外な夢の共演が実現 はじめての架空戦記

架空戦記  

よかミカン

よかミカン

投稿者の記事一覧

三国志好きが高じて会社を辞めて中国に留学したことのある夢見がちな成人です。

個人のサイトで三国志のおバカ小説を書いております。

三国志小説『ショッケンひにほゆ』
https://3594.fun 

【劉備も関羽も張飛も出てこない! 三国志 蜀の北伐最前線おバカ日記】

好きな歴史人物:
王充(おうじゅう。後漢初期の思想家)
※ はじさんのサイト内検索で王充の記事が出てきます

何か一言:
三国志のお話の世界の広がりは無窮。
日々新しい三国志が生まれています。
ご一緒に三国志の新しい歴史を刻みましょう。

関連記事

  1. 孫堅が早死しなければ、袁術が天下統一をした?元海賊狩りから異例の…
  2. 関羽はお金の神様?風水における関羽像について
  3. 【出身州別】三国志キャラの性格診断 第四回:幽州(ゆうしゅう)、…
  4. 三国時代の故事成語『白眉』と『泣いて馬謖を斬る』
  5. 【新事実】三国志演義の孔明!実は絶大な人気を誇った天才軍師をモデ…
  6. あっちもこっちも将軍、将軍、将軍だらけ!三国志の将軍の位がわかる…
  7. 【大胆仮説】孫登と孫慮が生きていれば呉が天下を統一した!?
  8. 根拠のない夢を信じないリアリスト曹操

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 2話:無敵の騎馬軍団を初めて軍に取り入れた趙の武霊王
  2. 三国志時代は拓本だらけでまるでスタンプラリー状態だった?石碑乱立の秘密
  3. 任峻(じんしゅん)とはどんな人?屯田制を実行し魏軍の食料庫をパンパンにした男
  4. 病気の呂蒙を穴から見守る孫権
  5. 正史の張郃(ちょうこう)ってどんな人?劉備や孔明も恐れた魏の猛将
  6. マジですか?始皇帝が半両銭に込めたメッセージに震える・・

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" “広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【祝】 山崎賢人主演で漫画「キングダム」実写化!キャスティングを大胆予想 はじめての三国志 4コマ劇場 その1 133話:公孫淵の反乱と司馬懿の台頭 豊臣秀吉の天下統一に向けて「四国征伐」が開戦!どんな戦いになったの? 文聘(ぶんぺい)とはどんな人?魏延とも打ち合いをした魏の武将 洛陽に続き、長安でも好き放題をした董卓 三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの? 天才軍師・黒田官兵衛の最後の戦いまで神ってる

おすすめ記事

  1. 曹操と劉備はどうしてライバル扱いなの?【三国志の素朴な疑問】
  2. 王烈(おうれつ)を知っていたら三国志マニア?名声をもっていながら民衆として生きた名士
  3. 豊臣秀吉亡き後の天才軍師・黒田官兵衛の決断
  4. 【シミルボン】あちこちにスローガンが一杯?賑やかな三国志時代の壁
  5. 【三国ブレイズ 攻略1】シンプルで超絶面白い三国志ゲーム
  6. キングダムに乗り遅れた人必見!!戦国時代をざっくりと紹介しちゃいます!
  7. 馮氏(ふうし)とはどんな人?三国志演義では出番が少ないが正史三国志では重要人物
  8. 辛毗(しんぴ)とはどんな人?曹丕が泣き言を言うほど厳しく反対意見を述べた政治家

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"
PAGE TOP