三国志平話
if三国志




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

曹操の曽祖父曹萌が気前良すぎて逆に怪しすぎる!




曹萌

 

曹操(そうそう)のひいおじいちゃん、曹萌(そうぼう)

曹操が魏の建国の礎を築くほどの覇者になれたのは、曹萌の代からの積み重ねがありました。

曹萌が四男の曹騰(そうとう)を宦官として宮廷に送り込み、曹騰が皇帝や官僚との人脈を築き財産も蓄えたことが、後に曹操が起業する際の資本になりました。

曹騰は宮廷での振る舞いが公平で慎重であったことから皇帝や官僚たちに信頼されましたが、曹騰のそうした性質も、父親・曹萌の薫陶によるものでは

ないでしょうか。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:曹操の曽祖父 曹萌(そうぼう)は元祖、萌えキャラだった?

関連記事:曹操が人材集めに熱中していたのは曹騰(そうとう)の影響だった!?

 

 

曹操の家系

曹操と風船

 

曹萌は曹操と血のつながった曾祖父ではありません

曹萌の息子の曹騰は少年の頃に宦官になったため、子供がいませんでした。

(宦官は去勢された男子なので子供はできない)

 

そこで、曹騰は養子をとりました。

養子として曹氏に入ったのが、曹操の父親の曹嵩(そうすう)です。

曹操は祖父・曹騰の築いた財産を元手に私兵を持ち挙兵しましたが、それは血のつながっていないおじいちゃんの財産でした。

 

『後漢書』宦者列伝によると、曹騰は三十年余りのお勤めで四代の皇帝に仕えたが過失はなかったということですので、曹騰はとても慎重な性格だった

ように見受けられます。

曹操の行け行けドンドンな性格とは全く似ていないようです。

 

 

曹萌の逸話

豚

 

さて、その曹騰の父親・曹萌はどのような人だったのでしょうか。

正史三国志武帝紀の注釈に引用されている『続漢書』に次のような逸話が載っています。

 

曹騰の父親の曹節(そうせつ)(曹萌)は、字を元偉(げんい)という。仁に厚い人として知られていた。

近所の人が、自分の家畜の豚がどこかに行ってしまった時に、曹節の豚が自分の豚と似ていたため、曹節の家に行き、

これは自分の豚だと主張したことがあった。

曹節は言い争うことはしなかった。

後に、逃げた豚が自力でもとの家に戻ってきたため、豚の飼い主は大いに恥じ入り、

自分の豚だと言い張っていた豚を曹節の家に返しに行き、曹節に謝った。

曹節は笑って豚を受け取った。

 

……なんや。いやらしいやっちゃな。

豚をなくした人が「あんたんとこのこの豚、ウチの豚やないかい!」とイチャモンつけてきた時に、

曹萌は内心

“なんやコイツ言いがかりつけよってからに”ってムカツイていたくせに、

「はあはあそうだしたかいな、えらいすんまへん」とでも言って自分とこの豚を相手に差し出したんですよね。

明らかに相手が間違っていることを知っているくせに。

 

“ふっ、まあいいさ。ほざけ凡夫”

とでも思いながら豚を差し出したのでしょうか。

なんちゅういけずな。

正直であることよりも、相手と波風立てないことのほうを選択したんですね

実に聡明です。

 

橋田壽賀子(はしだすがこ)ドラマにありがちな人のよさそうな顔つきをしたドロドロした登場人物のようです。

後日、相手の人が慌てて豚を返しに来た時に、自分のほうが正しかったことが証明されても、

「ほらな? このあいだはおかしいと思ったんだよ。

あんたカッカしてたから黙ってたけどさぁ」

みたいな愚痴の一つも言わず、笑顔で豚を受け取るだけ。

どんな心境なんですかね?

 

“お前のやっていたことなんか最初からお見通しだった。これで貸し一つだ。

まあ、こんなちっぽけな貸しをいちいち数え上げたりはしないが、せいぜい負い目を感じながら生きるがいい。

俺のことを尊敬してもいいぞ”みたいな感じでしょうか。

 

なんですかこの人。気色悪っ。(※妄想に基づく ごく個人的な感想です)

 

覇を競う乱世に新たな秩序を打ち立てた曹操の生涯
曹操孟徳

 

曹萌の性格

 

上に挙げた『続漢書』の記述からするに、曹萌という人はあまり口数は多くなさそうですね。

いつも他人がどんな考え方でどんな言動をしているかをじっと観察している。

そして自分は最後の最後まで動かない。

 

短期的に自分が損をするような場面でも、その損を飲み込んでじっと状況を見守っている。

他人が勝手に動いて、結局状況は自分にとって有利に落ち着くか、そうでなくても自分は矢面に立たないから損をしない。

そんな処世術をする人のように見えます。

 

曹騰に受け継がれた深慮遠謀体質

荀彧

 

『続漢書』のエピソードから想像するに、曹萌は常に腹に一物ある男です。

(たった一つのエピソードからそこまで妄想を膨らます)

四男の曹騰を宮廷に送り込んだのも、何か野心でもあったかもしれませんよ。(妄想100%)

 

曹騰は宦官として力を握りながら、自分を弾劾しようとした官僚の种暠(ちゅうこう)に復讐することなく逆に賞賛して恩を売ったりなどして

(しかも恩着せがまし顔はしない)、人脈を築いていきました。

 

曹騰にそんな腹芸ができたのは、父の曹萌から、人を動かし利を取る方法をみっちり仕込まれてから宮廷に入ったからではないでしょうか。

曹萌の深慮遠謀体質は曹騰にも受け継がれていると思います

(あけっぴろげな曹操とは全然似ていませんね。生まれ持っての資質も違うのでしょう)

 

三国志ライター よかミカンの独り言

三国志ライター よかミカンの独り言

 

私の印象としては、曹操の曾祖父・曹萌は油断のならぬキレ者です。

「油断のならぬ」とは言っても、曹萌が損をしない局面ではとても親切そうですが。

 

しかしどうしてもという時は、自分が悪者にならないように上手に立ち回りながら相手を消すぐらいの腹芸ができる人なのではないかな、

という印象です。

 

悪者にならないどころか、騒動に乗じて自分が評判を上げるぐらいのミラクルができるかも。

というのはすべて私の妄想なんですが。

自分の豚をだまって差し出して、戻ってきた時は笑顔で受け取るというのは、私にそんな妄想をさせてしまうほど桁外れに怪しい挙動です。

この深慮遠謀体質が、のちの曹操の覇業の基(財産と人脈)を築いたのだと思います。

 

曹萌の豚のエピソードはkawauso編集長の過去記事でも取り上げられておりまして、そこでは編集長は曹萌のことを

「何と優しくて心の広い人でしょう」と評しておられます。

 

編集長は心が美しいので、曹萌の振る舞いを見てもいやらしいやっちゃとは感じずに、豚にこだわらず相手を許してあげる

寛大なナイスガイとして解釈されたのですね。

「何と優しくて心の広い人でしょう」というのは、本当は編集長ご自身なのではないでしょうか。

物事をどう解釈するかは、解釈する人の心を映す鏡かもしれません。クックック……

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

 

関連記事:【後漢王朝はこうしてダメになった】外戚VS宦官の争いってどうして起きたの?

関連記事:金持ちってけっこうケチ?あの曹操もドケチで有名だった!

 

【三国志をより深く知る】
はじめての三国志をより分かりやすく

 




よかミカン

よかミカン

投稿者の記事一覧

三国志好きが高じて会社を辞めて中国に留学したことのある夢見がちな成人です。

個人のサイトで三国志のおバカ小説を書いております。

三国志小説『ショッケンひにほゆ』

【劉備も関羽も張飛も出てこない! 三国志 蜀の北伐最前線おバカ日記】

何か一言:
皆様にたくさん三国志を読んで頂きたいという思いから わざとうさんくさい記事ばかりを書いています。

妄想は妄想、偏見は偏見、とはっきり分かるように書くことが私の良心です。

読んで下さった方が こんなわけないだろうと思ってつい三国志を読み返してしまうような記事を書きたいです!

関連記事

  1. 孔明もコペルニクスに似ていた 古代中国のコペルニクスは孔明だった?彼はなぜ天文学を学んだの?
  2. 孫権の部下に三君有り!孫呉三君とはいったい誰を指すの?
  3. 幕末 魏呉蜀 書物 裴松之が注をつけていなかったら『三国志演義』は生まれなかった!?…
  4. 粗暴な張飛が厳顔の人柄を見極めた作戦とは??
  5. 姜維はなぜ魏から蜀に寝返った?
  6. 孔明による出師の表 科挙の参考書に載った諸葛亮のヘタうま名文
  7. 白眼視の元になった竹林の七賢の阮籍、三国時代の故事成語
  8. 諸葛孔明 諸葛孔明の発明|伝説肉まんから紙芝居まで?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 鍾会を説得する姜維
  2. 曹叡
  3. 愛馬に乗り敵を粉砕する張遼
  4. カムヤマト(日本神話)
  5. 挑発する諸葛亮孔明
  6. 劉邦をなだめる陳平と張良
  7. 三国夢幻演義バナー 龍の少年

おすすめ記事

  1. キングダム584話ネタバレ予想vol2鄴攻めは覚醒者を集める実験場だった!
  2. 知ってた?三国志由来のことばBest5
  3. 【列異伝】なんと!曹丕は中国初オカルト小説の作者だった? オカルト小説を書いている曹丕
  4. 【賢母の知恵編】私あまり顔には自信がないけれど鍾会には負けませんわ
  5. 董卓の軍師・李儒はどれだけ凄かったの?革新的な進言を続けた謎の軍師 李儒
  6. 曹沖(そうちゅう)とはどんな人?曹操が最も愛した幻の皇帝 曹沖

三國志雑学

  1. 愛馬に乗る張遼
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 服部半蔵
  2. 病に倒れる始皇帝
  3. 景帝(けいてい)は前漢の第6代皇帝
  4. 呉の孫権

おすすめ記事

はじさんが曹操を丸裸に!素顔は?身長は?曹操を徹底追及! 読者の声バナー(はじめての三国志) 読者の声(10月7日~10月13日) 張紘が病死したという手紙を読み涙する孫権 張紘(ちょうこう)とはどんな人?張昭と共に孫策・孫権を支えた補佐役 土いじりをする劉備 隠れた劉備盛り満載!巧妙な正史三国志 幕末軍服姿の西郷どん 西郷隆盛 江華島事件と戦前の日朝関係とは? 衝撃!江戸時代は1862年に終った?一会桑政権vs明治政権の戦い 劉禅に降伏を勧める譙周(しょうしゅう) 譙周(しょうしゅう)とはどんな人?劉禅に降伏するのが得策であると説いた政治家 【1年3ヶ月ぶり】宇治一世 氏の朗読作品「耳で聞いて覚える三国志」の再開お知らせ

はじさん企画

“if三国志" “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

PAGE TOP