大人気春秋戦国時代漫画キングダム、現在は朱海平原で戦いが繰り広げられていますが、この戦いでは、兵糧が戦いの趨勢に重大な影響を与えるようで
す。
しかし、2200年前の戦国時代の中国、本当の食糧備蓄はどうなっていたのでしょうか?
今回は、実際余計なお世話である史実における古代中国の食糧倉庫について考えます。
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この記事の目次
キングダム583話ネタバレ予想8万人の兵士を1年間養える黎陽倉
キングダムの時代から、800年程時代は下りますが、古代中国の食糧倉庫の様子を窺わせる遺跡が河南省浚県から2012年の7月に発掘調査されました。
調査されたのは、隋唐時代の国家食糧倉庫の黎陽倉と言われる遺跡です。
2011年の末に、河南省文物考古研究所と浚県文物旅游局が文献に基づいて浚県のダイヒ山の北部約10万平方キロメートルの地域を調査すると、
城壁、堀、貯蔵庫、大型建築物、道路、墳墓、灰坑等の遺跡を発見したそうです。
専門家によると、黎陽倉の貯蔵庫は、84か所あり、東西260メートル、南北280メートル総面積が7万8800平方メートルもありました。
中国語版の互動百科を見てみると食糧の貯蔵庫はサイロのような形をしていたようです。
そこで、専門家が食料貯蔵庫の容積を計算すると、総貯蔵量は1500万キログラムを超えたそうでこれは8万人の成人が一年間に食べる量に
相当するそうです。
仮に半年でも16万人が食べていけるわけですから、その兵力維持の能力はすさまじいですね。
こちらの黎陽倉は隋唐の時代に築かれてから、宋の時代まで600年も使用されたそうです。
情報ソース:https://www.recordchina.co.jp/b63183-s0-c30-p6.html
キングダム583話ネタバレ予想、12日の兵糧程度でバタバタしているが実は・・
キングダムで王翦総大将に率いられた秦軍は、12万人前後、それでも食糧は12日分しかなく、現在、食い物どうしようとジタバタしている状態です。
しかし、史実では800年の隔たりはありますが、8万人の成人を1年間食わせられる巨大な食糧庫がありました。
何を言いたいかと言いますと、食料を運んでくる秦軍はともかく、守備する方の趙は国内中の食糧を活用できるわけですから、例え周辺の九城の住民が
逃げ込んでくるとしても、それで侵攻軍の秦軍並に食糧事情が悪くなる事はないだろう少なくともリアルな戦争においてはという事です。
そこは、漫画を面白くする為の設定という事なのでしょうね。
キングダム583話ネタバレ予想、邯鄲も1年以上持っている
キングダムでの秦軍の攻略拠点である鄴の北には、趙の帝都である邯鄲が存在しますが、そこも紀元前259年に秦に包囲されています。
ちなみにこの頃に秦王政は包囲された邯鄲で子楚の子として生まれ、母の趙姫と共に、趙人の憎悪を一身に受けて成長する事になります。
包囲の最後には、邯鄲城内の住民はお互いの子供を交換して食べるなど非常な食糧欠乏に陥りましたが、それでも1年以上の籠城戦に耐えている事が、
史記 平原君・虞卿列伝 第十六に出てきています。
こうして、考えると、王翦がなんらかの方法で食糧を増大させてみせても、巨大な城郭である鄴が僅か数十日で食糧不足で陥落というような事は
現実の歴史ではあり得ないようです。
もっとも、それ以前に水害や干ばつにより、食料が収穫できなかったという伏線があれば別ですが・・
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
今回は、古代中国の食糧倉庫や備蓄について調べてみました。
大昔から、何十万という単位で軍隊が動いた中国ですから、やはり食糧倉庫も桁違いの大きさという事が分かります。
もっとも、それをそのままキングダムに生かしてしまうと、兵糧が先に切れた方が負けという設定は攻撃側に圧倒的に不利で、リアリティがないので
採用できない事になってしまいますね。
今回は重箱の隅を突いてしまいましたがご了承下さい。
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