キングダム
if三国志




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

曹操は容姿が貧相だったって本当?正史から読み解くよ




会釈する曹操

 

三国志()のいしずえを築いた曹操(そうそう)

兵法や文学に通じ、八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍をしたスーパーヒーローだけど小柄で貧相な人というイメージがあります。

はたして曹操は本当に貧相だったのでしょうか。

正史三国志から読み解いてみましょう。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【三国志トランプ】人物の顔がイメージと違って爆笑

関連記事:曹操が三国一の大国・魏を作ることができた秘訣はヨイショだった

 

 

曹操が小柄だという話の出所

 

ちまたで曹操が小さいと言われている根拠は、劉孝標という人が『世説新語』の注釈の中で引用している『魏氏春秋』の中の次の一文でしょう。

「武王は姿貌短小なるも神明英発たり」

曹操は小柄だったが賢くて英気にあふれていた、と言っています。

『魏氏春秋』は正史三国志の注釈にもよく引用されている歴史書です(正史ではありません)。

『魏氏春秋』の編者の孫盛(そんせい)は曹操が亡くなってから82年後の西暦302年の生まれです。

孫盛のひいおじいさんの孫資(そんし)は曹操に仕えていますので、孫盛は曹操が小柄だったことを口伝えで知っていた可能性が高いですね。

 

 

世説新語』の逸話

 

曹操が貧相であるというイメージが定着しているのは、『世説新語(せせつしんご)』の下記の逸話によるでしょう。

(先ほどの劉孝標の注釈はこの逸話に付けられたものです)

 

魏の武帝(曹操)が匈奴の使者を引見しようとした時のこと。

曹操は自分の容姿がぱっとしないことを自覚しており、遠い国の使者に威厳を感じさせるには足りないと考えた。

そこで崔琰を身代わりに出し、自分は刀を持して(しょう)の傍らに立っていた。

会見が終わり、間諜に「魏王はどうだったか」とたずねさせると、匈奴の使者はこう答えた。

「魏王の偉容は並外れていました。しかし床の傍らで刀を持っていた人こそまさしく英雄です」

魏の武帝はこれを聞くと、追っ手を放ってこの使者を殺した。

 

『世説新語』は歴史書ではなく、週刊誌感覚の有名人の面白話集で、信憑性はさほど高くありません。

しかし曹操の没後200年くらい経った頃にできた本ですので、その当時に曹操が貧相であったという話があったことは分かります。

 

日々の生活を工夫で楽しくする『三国志式ライフハック

三国志式ライフハック

 

正史三国志には曹操の容姿の記述がない

 

正史三国志には、曹操の容姿の記述はありません。

正史三国志武帝紀の注釈に引用されている『献帝春秋(けんていしゅんじゅう)』には、曹操が呂布(りょふ)の配下に捕らえられた時に「曹操はどこだ」とたずねられ、

曹操が「あの黄色い馬に乗って逃げて行くのがそうです」と嘘をついて難を逃れたという話があります。

大将だと気付かれなかったほどだからやっぱり貧相なんでしょ、と思いますが、これも正史の記述ではないので、冒頭で予告した

「正史三国志から読み解いてみましょう」に対応するアンサーにはなりません。

 

記述がないことが一番の根拠

 

先ほども書きましたように、正史三国志には曹操の容姿の記述はありません。

曹操は三国の一つである魏のいしずえを築いた人ですが、他の二国、蜀と呉のリーダーについてはどう書かれているでしょうか。

 

【蜀の劉備

身長七尺五寸、手を垂らせば膝の下に届き、振り返れば自分の耳を見ることができた。

【呉の孫権

(劉琬のせりふとして)並外れた容姿を持ち、珍しいほど素晴らしい骨相を持っている。

 

 

これらの記述が、それぞれの伝の冒頭部分で書かれています。

三国のうちの二国のリーダーについては冒頭で容姿の説明があるのに、曹操については書かれていない。これはどういうことでしょうか。

曹操の容姿は、書くことがはばかられるほど貧相だったということではないでしょうか?

正史三国志は魏の後継王朝である晋の時代に書かれたものですから、晋のルーツである魏のことを悪く書くわけにはいきません。

劉備孫権の立派な容姿を書きながら、曹操の貧相な容姿を描写することはできなかったのではないでしょうか。

 

三国志ライター よかミカンの独り言

 

正史三国志に容姿の記述がないことこそが、曹操の容姿がすぐれなかったことの証明であると私は考えます。

しかし何も書かれていない以上、貧相であったともそうでなかったとも、自由に想像できますね。

容姿に恵まれなかったけれどもすごい人だったというのもかっこいいですし、容姿も業績も両方すごいというのももちろんかっこいいです。

ぜひ皆様のお好みの曹操像を思い描いてみて下さい。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:崔琰(さいえん)は曹操に仕える前はいったい何をしていたの?

関連記事:曹操をザコ扱い!孔融が天子に禰衡を推薦した文章が毒舌すぎる

 

【はじめての三国志平話】
三国志平話




よかミカン

よかミカン

投稿者の記事一覧

三国志好きが高じて会社を辞めて中国に留学したことのある夢見がちな成人です。

個人のサイトで三国志のおバカ小説を書いております。

三国志小説『ショッケンひにほゆ』

【劉備も関羽も張飛も出てこない! 三国志 蜀の北伐最前線おバカ日記】

何か一言:
皆様にたくさん三国志を読んで頂きたいという思いから わざとうさんくさい記事ばかりを書いています。

妄想は妄想、偏見は偏見、とはっきり分かるように書くことが私の良心です。

読んで下さった方が こんなわけないだろうと思ってつい三国志を読み返してしまうような記事を書きたいです!

関連記事

  1. 漢の時代の人が考えるあの世は、どんなイメージ?
  2. 劉備を警戒する陳羣 【徹底追及】劉備はどうしてあんないい加減な性格なのか?
  3. 漢王朝成立の歴史を美麗に描く!おすすめの映画3本をご紹介
  4. 劉焉(りゅうえん)ってどんな人?益州に独立国を建国した漢
  5. 蜀の劉備 夷陵の戦いで勝つには?呉に対してどうするべきだったのか?
  6. 三国志に出てくる鮮卑族ってどんな民族?
  7. 楽進 実は楽進は張飛と一騎打ちをしてたってマジ!?
  8. 【シミルボン】三国志、冬の暖房、炉炭で暖まろう!

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 宋江、史進、李逵、魯智深、林冲、武松、楊志(水滸伝)
  2. 賈詡
  3. 皇帝になった徳川慶喜
  4. 周瑜

おすすめ記事

  1. 大久保の死は自業自得だった!政治を私物化した男の最期 対立する西郷隆盛と大久保利通
  2. 石川克世って、何者? 石川克世
  3. 呂布はどうして義父の董卓を裏切ったの? 董卓を倒す呂布
  4. 賈詡はどうして李傕・郭汜に長安を襲わせたの?
  5. 三国志は2つある!正史と演義二つの三国志の違いとは?
  6. 賈充と羊祜は孫呉討伐の戦略で激闘してた!? 羊コと会話で盛り上がる辛憲英 羊祜

三國志雑学

  1. 義理の親子の契りを結ぶ曹豹と呂布
  2. 張飛にお酒はだめだよ
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 陳寿(晋)
  2. 劉禅と董允
  3. 周瑜 死
  4. 凌統
  5. 夏侯覇の妻は誰?
  6. 丁奉(ていほう)

おすすめ記事

「于禁は降伏。龐徳は討ち死に」どうして違いが生まれたの?? 【魏のキラーの名を冠した将軍】城を守らせたら誰にも負けない文聘ってどんな人? 空腹の三国志の兵士 街亭の戦いを考察!馬謖は空腹で負けたのではないか? 近藤勇 新選組 近藤勇の首の行方は?新選組局長の最期の地をめぐる 【お知らせ】新企画第2弾「はじめての三国志ストア」をリリースします。 曹操女性の敵2 ゆるキャラ 曹操は女の敵なのかどうかを検証する・その2 呉範(ごはん)とはどんな人?当たる占いをご所望なら私にお任せください!風占いの達人 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース34記事【2/27〜3/5】

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集
“水滸伝"

“三国志人物事典"

PAGE TOP