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三国志の雑学

黄忠がすごいのは民衆からの愛され方がすごかったから?正史に書いてないキャラ属性の増加っぷりに嫉妬する

五虎大将軍の黄忠


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周瑜、孔明、劉備、曹操 それぞれの列伝・正史三国志

 

日本で出回っている三国志のゲームや漫画や小説は、だいたい『三国志演義』を原作としています。その『三国志演義』は、かなり後世になってから、民間伝承やフィクションも多彩に盛り込み、読んで面白い娯楽小説として編集されてしまったもの。

 

正史三国志 vs 三国志演義で揉める現代人

 

それゆえ、『三国志演義』の世界観に慣れている人が、本来の歴史書である『正史三国志』のほうをいきなり読むと、いろいろとびっくりすることがあると思います。『演義』と『正史』との違いといえばいろいろなものがありますが、その中でも、五虎将軍の一人黄忠の描かれ方は、最大級のびっくりポイントではないでしょうか?

 

というのも、黄忠(こうちゅう)のキャラクターとして知られている要素のほとんどが、『正史』のほうには入っていないのです!

 

自称・皇帝
当記事は、
黄忠 すごい」
などのワードで検索する人にもオススメ♪

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:関羽を倒さなかった黄忠に、よかミカンが異議アリ?

関連記事:夷陵の戦いにおける黄忠の壮絶な最期を考察【三国志演義】


おどろき!黄忠は別に老将軍でも弓矢使いでもなければ、夷陵の戦いで死んでもいない?!

水滸伝って何? 書類や本

 

正史三国志』の「蜀書」には、ずばり「黄忠伝」という章があります。関羽伝・張飛伝・馬超伝と、趙雲伝とに挟まれた章となっており、まさに「五虎将軍列伝」の中盤という位置づけです。

 

五虎大将軍の黄忠

 

ところが黄忠ファンの人を驚かせることには、正史の「黄忠伝」はやけに短い。

 

しかも、要点だけを抜き出すと、

 

・黄忠は劉表(りゅうひょう)のもとにいて、長沙を守っていた

曹操(そうそう)の荊州攻略後は、韓玄(かんげん)の統制下におかれ、引き続き長沙を守る将軍として働いていた

劉備が荊州を取った際にその臣下となり、蜀入りに従って活躍した

・西暦でいう219年、定軍山の戦いにて夏侯淵(かこうえん)を打ち破った

・その翌年逝去した

と、まあ、このような感じ。

 

黄忠

 

黄忠といえばイメージとして定着しているはずの「老将軍」ということを示す話は特に入っていません。弓矢の達人であったという話も入っていません。厳顔との老将軍名コンビ結成、という胸躍る展開もなければ、韓玄の配下だった時の、関羽との一騎打ちという名場面もない。

 

それどころか黄忠を巡るエピソードのハイライトともいえる「夷陵の戦いでの戦死」すら、正史には入っていないのです。

いったいこのギャップはどういうことなのでしょうか?


黄忠のイメージが「老将軍」になったのは関羽のせい?

黄忠

 

そもそも「老いてなお盛んな人」なんて記述が一切ない『正史』の「黄忠伝」から、何がどこを通過して「老将軍」イメージができあがったのでしょうか?

唯一『正史』の中でヒントになりそうなのは、「費詩伝」というとんでもなくマイナーな章(費詩には悪いですが)の中の、わずかな記述です。

 

費詩(ひし
)
と話をしている時の関羽のセリフとして、「大の男である私が、黄忠のような老兵と一緒の身分にされてたまるか」というような悪口を(黄忠不在の場で)ひとことだけ、しゃべっているのです。

 

おそらくこの関羽の悪口から「黄忠=老人」というイメージが始まったのではないか、と推測することができます。もっともこの「老兵」という悪口が「年寄りの爺さんだ」という意味のことを言っているという保証もなく、そもそもこれを言っている時期の関羽もいい年齢なわけなので、真意は不明な発言です。

 

これをもって黄忠のことを「老将軍」としてしまったのは、その後の民間伝承による長年をかけての「属性追加」ということになりそうです。


まとめ:黄忠はつまり民間伝承での愛されぶりがすごかった?

黄忠の様子を見に行く趙雲

 

けっきょくのところ、黄忠の凄さは民間伝承での愛され方ということになりましょうか。どこからか付与された「愛すべき老将軍」というキャラ属性がどんどん膨らみ、そこに弓矢の名人というキャラ属性も追加され、厳顔と老将軍コンビを組んで格好良く暴れたり、夷陵の戦い劉備に看取られながらの感動的な最期を遂げたり、もうよい事ばかりです。

 

一度民間伝承で確立されてしまった「キャラ立ち」というものは、こんなにも、何にも勝るものなのでしょうか?

 

私自身も含めて、はっきり言って誰も「老将軍以外の姿」で黄忠を想像することができないのではないでしょうか。極端な話、黄忠と言えば、もはや生まれた時から白髪・白髭だったのではないか、と思ってしまうくらいではないでしょうか。


三国志ライター YASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

関羽の「老兵」というひとことがここまでふくらませた黄忠のイメージ。中国の庶民からの愛されっぷり自体が、凄い!

 

黄忠VS夏侯淵

 

そして、関羽と互角に一騎打ちを行い、夏侯淵を討ち取ってしまう「演義の中の黄忠」の凄さこそ、これからも愛され続けるイメージとしてメディアの中で生き続けることになるのでしょう。『正史』の中での描かれ方がどんなに薄いものであったとしても!

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:蜀の黄忠と厳顔のジジコンビは活躍してたの??

関連記事:魏延と黄忠は中途採用組で出世を果たした勝ち組だった!?

 

関羽の弔い合戦「夷陵の戦い」を分析
夷陵の戦い

 

 

YASHIRO

YASHIRO

投稿者の記事一覧

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。

好きな歴史人物:
タレーラン(ナポレオンの外務大臣)

何か一言:
中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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