三国志はいつからいつまで?初心者のための三国志

2019年10月26日


 

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周瑜、孔明、劉備、曹操 それぞれの列伝・正史三国志

 

三国志はただの歴史書ではありません。数多くの武将たちの生き様や戦いは胸が躍りますし、当時の歴史や文化も窺い知れるような記述も多くあります。

 

 

騎馬兵にあこがれる歩兵

 

 

正史三国志そのものは入門編としては難しい、そういう人たちにはまず三国志演義を見るのもおススメ!そこからぜひ三国志の世界に入り込んで下さい……と言いましたが、ここで少し答えておきたいのが「三国志はいつからいつまで?」という疑問。

 

今回はこの疑問点を解説していきたいと思います。

 

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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三国志の始まり、終わりっていつ?

キングダムと三国志 信と曹操のはてな(疑問)

 

三国志の始まりと終わり、つまりは三国時代の始まりと終わりには広義と狭義があります。

 

 

黄巾賊を率いて暴れまわる何儀(かぎ)

 

 

広義では184年黄巾の乱の蜂起から、280年の西晋による中国再統一までの100年近い年月を三国時代と呼び、狭義では220年の後漢滅亡、つまりは魏への禅譲から、280年の晋の天下統一までを三国時代と言います。

 

降参する姜維

 

 

因みに時代がもっと狭くなると222年の三国鼎立から263年に蜀が滅んだ263年までを三国時代と呼ぶ場合もあります。

 

三国志を統一した司馬炎

 

 

このため明確にここからここまでが三国時代、三国志の始まりと終わり、という区切りはありません。一番言われているのが広義である黄巾の乱から中国の再統一までですね。さてどうしてこんな風に始まりと終わりがバラバラになってしまってはっきりしないのでしょうか?

 

 

「三国」が何を指し示しているのか?

普に降参する孫皓

 

 

ここで注目ポイントなのが「三国志」の『三国』部分。三国と言われると、呉、蜀が思いつくと思います。しかし実際にこの三国が成立したのは、ぶっちゃけてしまうと三国時代でも後半になってしまうのです。

 

 

漢王朝と光武帝

 

三国時代の前の時代は、漢と言います。漢の終わりなので後漢とも呼ばれますが、この時代がいつまであったのかも重要なポイント。

 

 

献帝

 

 

漢のトップである皇帝は、220年に魏に後を任せる形で引退しますが、三国の国が成立、つまり三国鼎立が行われたのはその後です。ここまでは三国のトップたちもあくまで漢の一家臣でしかないのですね。

 

 

李カク、郭わい、献帝

 

 

このため、三国時代はこの頃を始まりとすることが多いのです。それが余計に三国志の始まりがいつなのか、ということにややこしさを加えてしまっているのですが……。

 

 

つまりはいつが始まりなの?

張済、献帝

 

 

それでもどこが始まりかははっきりさせたい、そう思ってしまうのも無理のないことです。しかし解答としては「はっきりできない」と答えざるをえません。

 

袁術と曹操と黄巾賊

 

 

広義では既に黄巾の乱の時には漢王朝は終わっていたと見れます、中国再統一までを一つの区切りとして見るのも理解できますね。また狭義ではしっかりと後漢滅亡から新しい三国時代が始まり、その三国全てが終焉した晋の開始となると、これまた筋が通っています。

 

広義、狭義、共に三国時代の始まりと終わりの主張は筋が通っているので、どれが間違いとは言えません。同時にどれ「だけ」が正しい、とも言えないのです。

 

 

三国志の「おもしろさ」

斉王になる司馬攸

 

 

因みに筆者は個人的には三国鼎立から晋の統一までを三国時代、と仮定しています。ただ筆者はそれ以外の説を否定している訳ではありませんし、元々三国志にはまって調べる前までは中国の歴史は全く知りませんでした、お恥ずかしい限りです。

 

 

水滸伝って何? 書類や本

 

 

当時は調べたり人に聞いたりしていてもそのどれもが違っていて混乱したくらいでした。しかし、後にこれこそが三国志の面白いところではないかと気付いたのです。

 

 

呉と蜀を倒しに南下する曹操軍

 

 

始まりも終わりも諸説ある、多くの人物が出てくるがその人物の批評もただ一つではない、そもそも三国志と三国志演義では大きな違いがある……これらを知って、誰かと話す、考察し合う、それこそが三国志の面白さです。

 

 

酒を飲む曹操、劉備、孫権

 

 

だから誰もが認める正解を見つけるのではなく、色々な意見を取り入れて自分の中の三国志を形成してみて下さい。その瞬間、ハッとさせられるような三国志の面白さに気付くことができると思いますよ。

 

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

 

今回はだいぶ簡略化しながら、三国志がいつからいつまでの話かを述べてみました。しかしこれを調べて行くだけでも筆者の中の三国志の始まり、歴史的な三国志の始まりに差異があったのは否めません。

 

しかしそれが三国志の面白いところでもあります。皆さんもぜひ一度三国志を熟読してみて、貴方の三国志がいつ始まったのか、を考察してみて下さいね。

 

参考:

三国志(wikipedia)

 

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曹操孟徳

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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